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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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久々の晴天で富士山が良く見えた丹沢;塔ノ岳(今年26回目)

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                            <塔ノ岳山頂からの富士山>

    久々の晴天で富士山が良く見えた丹沢;塔ノ岳(今年26回目)
            (単独山行)
     2016年10月15日(土) 晴・やや気温が高い

■そろそろ冬バージョン
 10月も中旬ともなると,朝晩はめっきりと涼しくなる…と言うよりは寒くなる.涼しくなると塔ノ岳に登ること自体はとても楽になって嬉しいが,朝,4時10分に自宅を出発するのが,寒いので,とても辛くなる.
 そこで,今夏の塔ノ岳からは,身支度を冬バージョンにすることにした.
 例年,朝晩が寒くなる時期になると,私は塔ノ岳に出掛ける前夜に,登山用の衣類を着込んで寝ることにしている.そうすれば早朝の寒い時間にブルブル震えながら登山用の衣類を着込む必要がなくなるからである.
 今回も昨夜の内のクイックドライの下着上下を着込んで就寝した.そのため今朝はズボンと登山用靴下を履くだけで出発準備完了である.
 何時もの通り,4時10分に自宅を出発する.外は真っ暗.前回まではコーロギの啼き声が足許の草むらから聞こえていたが,今朝は全く聞こえない.暑い暑いと言っていても,季節は確実に進んでいることを実感する.
 例によって東海道本線大船5時10分発下り初電に乗車する.今日は大船駅でも登山の身支度をしている乗客を沢山見かける.
 ”今日の塔ノ岳は,多分,大変な人出だろうな…”
 電車が平塚に到着する頃,夜が明けて辺りが次第に明るくなる.

■富士山と矢倉岳
 小田原駅で小田急線新宿行急行電車に乗り換える.
 ”…今日は久々に富士山と矢倉岳ば見えるぞ…”
 私はカメラを構えて,二つの山が重なる瞬間を待つ.
 ”…今だ!”
 私はデジカメのシャッターを押すが,シャッターが動作するまでに一呼吸タイムラグがある.果たして,二つの山が上手く撮れているかが気になる…が,結果は下の写真の通りである.反対側の風景が窓ガラスに映ってしまったので,なんとなく冴えない.それに雪が全くない富士山はやっぱり物足りない.
 それにしても,今のところ雲一つない日本晴れである.

<富士山と矢倉岳>

■何時もより少し早く歩き出す
 電車は6時11分に渋沢駅に到着する.何時もなら,この時間,渋沢駅で下車する登山客はせいぜい3~4人.大体は私がバス待ちの列の先頭になるが,今日は4番目である.この調子だと,今日の塔ノ岳は随分と混雑しそうである.
 その内に下り電車が到着する.沢山の登山客が,駅の階段をドッと降りてくる.途端にバス停に長蛇の列ができる.
 バス待ちをしている間に,ウォームアップストレッチを入念の行う.
 臨時バスが出る.バスは超満員.臨時バスに乗り合わせた常連さんは.IsIさん,YSさん,HMさんなど,定期バスに乗車した常連さんはYDさん,STさん.その後のバスでFTさんが来られる.
 臨時バスは,6時52分にバス停大倉に到着する.
 6時58分,何時もより5~6分早く大倉から歩き出す.もちろんマイペースで歩きたいので単独行である.

■路面は乾いている
 7時04分,登山口に到着する.
 バス停大倉から0.6km,塔ノ岳まで6.4kmと欠いてある標識が立っている.今日の路面は良く乾いている.これなら,まあ,山ヒルに会う可能性はまずないだろう.
 私の前方には同じバスに乗車していた登山者の後ろ姿が沢山見えている.
 7時13分,丹沢ベースを通過する.さらに,7時20分,観音茶屋を通過する.まだ時間が早いので,観音茶屋は開店していない.
 
<登山口>                                   <観音茶屋>

■こぼれ日の雑事場ノ平
 7時35分,雑事場ノ平を通過する.
 今日は涼しいので,随分と歩き易い.
 雑事場ノ平から見晴茶屋までは気持ちの良い尾根道である.今日は久々の上天気である.朝日が木々の間から射し込んでくる.なんとも気分が良い.私の前方には若い登山者の集団が歩いている.
 7時37分,見晴茶屋を通過する.
 見晴茶屋の前に群生するススキの穂が朝日に照らされて光っている.
 
<雑事場ノ平の尾根道>                         <見晴茶屋前のススキ>

■見晴階段
 見晴茶屋を通過してすぐに見晴階段に差し掛かる.
 例によって,階段を見上げた定点観測用の写真を撮る.今日は天気が良いので,階段に射し込むこぼれ日が,とても心地よく感じる.
 前方には登山客の後ろ姿が見えている.
 階段をユックリペースで登るが,意外に快調である.多分,ペルーの標高4,500~4,800メートルの高所トレッキングの影響で,丹沢の空気が濃く感じるからであろう.ペルーへ言っていたことが,図らずも高所トレーニングをしていたことになったんだろうと思う.何時もより快調に三原階段を登り切る. 

<見晴階段> 
 
■一本松
 見晴階段を登りきってからモミジ坂に差し掛かる.
 この辺りは,紅葉の名所だが,まだ周辺のモミジは青々としている.この辺りの紅葉が見頃になるのは,まだまだ先のようである.
 7時53分,一本松を通過する.大倉からの所要時間は55分.夏の間は,蒸し暑くて,坂道を登るのがシンドイので,大倉から一本松までの所要時間が何時も1時間を越えていた.でも,さすがに今日は涼しいので1時間を切ることができた.ちょっと嬉しい.
 一本松から先の平坦道に入る.朝日が射し込む尾根道歩きは実に心地が良い.
 
<一本松>                               <一本松上の平坦道>

■駒止階段
 平坦道が終わって,駒止階段に差し掛かる.私の前に登山者の集団が居る.皆さんシンドそうに登っている.私もこの坂を登るのはシンドイ.疲れが来ないようにユックリ登り続けて,8時06分,駒止茶屋を通過する.
 大倉からの所要時間は1時間08分.わずか2分とはいえ,1時間10分を切ったのは,正直なところ嬉しい. 
 駒止階段を登り切った後,ベンチにへたり込む登山者が多いが,私はなんとかへたり込まずにそのまま歩き続ける.

<駒止階段>

■堀山の尾根道
 堀山の尾根道に差し掛かる.暫くの間,ほぼ平坦な道が続く.この辺りは大倉尾根の中でも一番愉しく歩ける場所である.
 やがて,富士山が良く見える場所に到着する.
 相変わらず雲一つない青空を背景に富士山が良く見えている.私の下手くそな腕前では,ここからの富士山の眺めを上手に写すのは困難だが,いろいろと条件を変えながら写した数枚の写真の中から,一番良さそうなのを選んだのが下の写真である.

<堀山の尾根道から富士山を眺める>

■小草平(堀山の家)
 8時24分,小草平に到着する.小草平のベンチには数名の登山者が疲労した表情で休憩を取っている.大倉を歩き出してからの所要時間は,1時間26分.今の私には,まあ,まあ…というところだろう.
 小草平の「堀山の家」はまだ朝が早いために開店していない.
 今のところ,疲労感は全くない.したがって,ここで登るのを止めようという気には全くならない.私は小草平からの富士山を写真に撮っただけで,休憩せずに小草平を通過する.
 
<小草平の「堀山の家」>

■富士山を撮りながら…
 小草平からヤセ尾根と急坂のガレ場に入る.途中,8時30分,富士山が見える場所で立ち止まって富士山の写真を撮る.
 その後は,汗をかかないように注意をしながら,気持ちを抑え気味にして登り続ける.終始,公園でも散策するようなリラックス気分を保つように気を付けている.
 
<小草平からの富士山>                       <ガレ場の途中からの富士山>

■萱場平
 8時45分,萱場平に到着する.秋の柔らかい日差しがタップリと降り注いでいる.地面は良く乾いている.
 木道の間に自生するアザミが花を咲かせている.もうすぐ枯れる運命にあるアザミである.私は立ち止まって,アザミをデジカメに収めようと思う.ところが日射しが強くて液晶画面が全く見えない.仕方がないので当てずっぽうにカメラを向けて写真を撮る…が,後で確かめると明後日の方向しか撮れていない.残念.

<萱場平>

■秋の気配
 独り歩きは気楽で良い.あちらこちらをキョロキョロと見廻しながら,リラックス気分で登り続ける.気温は暑くも寒くもない.柔らかな日差しが実に心地が良い.
 長い階段道が終わって,大岩に差し掛かる.岩の片隅で白い花が咲いているのを見つける.私は花オンチ.だから敢えて花の名前は書かないが,白い花に秋を感じる.
 ”こんな風景を水彩画で描いてみたいな…”
 私は柄にもなく花の絵を画いてみたいな…と,フト思う.
 大岩を廻り込むとガレ場が連続する.私は大倉尾根の中でこの辺りが一番山らしいなと思っている.

<大岩で秋の気配を感じる>

■後七分坂からの富士山
 9時01分,後七分坂(花立階段)に到着する.階段に向かって右側の岩陰で,若い登山者グループ数名が休憩を取っている.
 今日はここからも富士山が良く見えている.立ち止まって,富士山の写真を撮る.
 写真を取り終えてすぐに階段を登り始める.
 
<後七分坂からの富士山>                       <後七分坂を見上げる>

■花立山荘
 9時04分,階段の中程で下山してくる常連のITさんとバッタリ会う.
 「あら~ぁ!…FHさん! 久しぶりですね.相変わらずお元気そうですね.写真を撮らせて…」
 「では,私にもITさんの写真を撮らせて…」
 写真を取り合ってから,暫くの間,雑談をする.この間のロスタイムは3分.
 9時11分,花立山荘に到着する.ロスタイムを除けば後七分坂を丁度7分で登ったことになる.所要時間7分はなかなか調子が良いぞと自己評価する.
 大倉からの所要時間は2時間13分.まだちょっと物足りないが,今の私の体調ではこんなものかなと納得する.小草平からの所要時間は44分.3分のロスタイムを引くと41分.私の平常時の所要時間より1分長い.
 ”まあ,1分程度の誤差なら,大目に見よう…”
 
<バッタリ出会ったITさん>                       <花立山荘>

■見晴の良い花立山
 花立山荘から花立山に向かう.
 途中までの階段道が荒れている上に,階段の段差がやけに高いので,私には一番シンドク感じるところである.我慢しながら,まだか,未だ終わらないかと思いながら辛抱して登り続ける.階段が終わってガレ場に入ると一気に視界が開ける.また,ここまで登ると気温もグッと下がる.
 9時21分,花立山山頂を通過する.
 花立山山頂からは富士山だけでなく,遙か遠くに南アルプスも見えている.ここでちょっとの間写真タイムを取る.

<花立山山頂から富士山と南アルプスを望む>

■鍋割山稜の秋の気配
 9時23分,馬の背付近から鍋割山稜を望む.
 鍋割山稜の木々は幾分紅葉し始めているが,例年に比較して,今年の紅葉は堂も冴えない.綺麗に紅葉しないまま冬枯れになってしまうのかなと心配になる.
 私が鍋割山稜の写真を撮っていると,前方からチャンピョンが下ってくる.
 「…おや,この頃,良く合いますね…」
とチャンピョンは言いながら,下山していく.

<秋の気配の鍋割山稜> 

■塔ノ岳山頂
 9時26分,金冷シを通過する.ここまで来れば塔ノ岳山頂まで後僅かである.私は相変わらず辺りの写真を撮りながら,ユックリマイペースで登り続ける.
 金冷シから2番目の階段に差し掛かる頃,女流韋駄天のYDさんが私に追い付く.
 「どうぞお先に…」
と譲るが,一緒に登ろうとのこと.ここまで登れば山頂まで急いでも急がなくても所要時間は1分も違わないので,御一緒することにする.
 9時40分,無事塔ノ岳に到着する.ここで下山しようとしているKIさんとバッタリ会う.
 「…随分と速いじゃないの…」
と私に言う.
 ”そんなに速いわけないんだが…”
 私はちょっと意外に思う.どうやらYDさんと一緒に山頂に到着したからのようである.実はからくりがあって,私の方が早く大倉から歩き出したからに過ぎない.
 山頂の気温は11℃.まだ登山にはちょっと高温である.
 大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は2時間42分.まあ,まあのラップである.花立山荘からの所要時間は29分.
 ”あれ,ちょっと速すぎるな.ひょっとして時計の読み間違いかな…”
 多分,30分はかかっていると思うが…
 金冷シからの所要時間は14分.ちょっと速すぎるな.本当だろうか?
 …ま,ともかく,9時40分,塔ノ岳山頂到着は間違いないので,まあ,良いかということにしておこう.
 山頂には20人ほどの先客が休憩を取っている.

<塔ノ岳山頂から富士山を望む>

■尊仏山荘
 YDさんは,尊仏山荘に入らないというので,私はYDさんとお別れして尊仏山荘に入る.
 小屋番はTYさんとオーナーのHDさん.何時ものように300円也のお茶を所望する.
 日当たりの良い客席で華伊達美弥雄さん(ネコのミャ~君のこと)が気持ちよさそうに昼寝をしている.私が尊仏山荘に立ち寄る理由の一つが,このネコに会うことである.来年は18才になる後期高齢者ネコである.
 私がお茶を飲んでいる間,ずっとこの姿勢で居眠りを続けている.
 10時頃,常連のTTさんが尊仏山荘に到着する.
 私は数分で尊仏山荘を引き上げるつもりでいたが,ついつい長居をしてしまう.

<日向ぼっこをしている華伊達美弥雄さん> 

■常連とすれ違いながら下山
 10時02分,塔ノ岳山頂から下山開始.
 ちょっとの間に,塔ノ岳山頂で休憩を取る登山客が倍増している.次々に登って来る登山客とすれ違いながら下山し続ける.
 山頂から2番目の階段を下っているときに,登って来る常連のSTさん,HMさんとすれ違う.
 続いて,馬の背付近でキャベツのTZさんとすれ違う.さらにその先で毎日登山のTGさんとIsIさんとすれ違う.
 その後も,ほぼ切れ目なく登って来る登山者とすれ違いながら下山し続ける.
 10時35分,花立山荘を通過,10時56分,萱場平を通過する.

■堀山の家
 10時14分,小草平に到着する.小草平のベンチは,相変わらず休憩を取る登山者で満杯になっている.
 このまま下り続ければ,大倉発12時40分のバスに悠々と間に合うが,急いで帰っても仕方がないので.久々(…と言っても2週間ぶりだが),堀山の家に立ち寄ることにする.
 先客は先ほど塔ノ岳山頂ですれ違ったKIさんだけ.
 とりあえずは,コーヒーを所望する.ネーベンに信州の「みすず飴」を頂戴する.私は信州生まれの信州育ち.みすず飴は懐かしい.
 11時26分,堀山の家を出発する.

<堀山の家のコーヒー>

■観音茶屋
 堀山の尾根道を気持ちよく下り続ける.
 11時44分,駒止茶屋を,12時10分,見晴茶屋を通過する.そして,112時23分,観音茶屋に到着する.観音茶屋を素通りしようか,それともちょっとだけ立ち寄ろうかと迷う.まっすくこのまま急いで下れば,大倉発12時40分のバスに間に合うかもしれない.
 迷っているときに,観音茶屋の女主人に,
 「…お帰りなさい…」
と声を掛けられる.
 この越えに引きずられるようにして,観音茶屋に立ち寄る.
 「たった今,YDさんが出たところです…」
ということなので,200円也のバイアリスジュース缶を片手に,観音茶屋を飛び出る.
 登山道を下っていると,下の方からうるさい音楽やがなり立てる声が聞こえてくる.
 ”うるさいな,何を騒いでいるんだろう…”

<観音茶屋でジュース購入>

■大倉は大賑わい
 結局,YDさんには追いつけなかったが,12時42分にバス停大倉に到着する.もうちょっと頑張れば12時40分のバスに間に合うところだった,残念.
 今日は何かのイベントがあるらしく,バス停大倉付近は大賑わいである.
 さきほど山の中まで聞こえてきたのは,このイベントのマイクだった.

<バス停大倉は大賑わい>

■無事帰宅
 予定通り13時10分発のバスに乗車する.
 幸いなことに私はバス待ちの列の先頭だったので,悠々座れたが,バスは観光客で超満員になる.
 渋沢から小田原へ.小田原からは特別快速高崎行電車の4人掛け1ボックスを1人で占有してユックリと帰宅する.
 帰宅後も,何の疲労感もなく愉しい登山だった.

<ラップタイム>

 6:58  大倉歩きだしr
 7:13  観音茶屋
 7:38  見晴茶屋
 8:06  駒止茶屋
 8:24  小草平(堀山の家)(8:40まで休憩)
 9:11  花立山荘
 9:26  金冷シ
 9:40  塔ノ岳山頂着
10:02     〃   発
10:19  金冷シ
11:35  花立山荘
11:14  小草平(堀山の家)(10:26まで休憩)
11:44  駒止茶屋
12:10  見晴茶屋
12:23  観音茶屋(12:25まで休憩)
12:42  大倉着

[山行記録] 

■水平歩行距離      7.0km

■累積登攀下降高度   1,269m

■登り所要時間(休憩時間を含む)
 大倉発            6:58   
 塔ノ岳山頂着         9:40
 (所要時間)          2時間42分(2.70h)
 水平歩行速度     7.0km/2.70h=2.59km/h
 登攀速度        1,269m/2.70h=470.2m/h

■下り所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳山頂発         10:02
 大倉着             12:42
 (所要時間)       2時間40分(2.67h)
 水平歩行速度     7.0km/2.67h=2.62km/h
  下降速度        1,269m/2.67h =475.3m/h
                                                                  (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/029e76e3e7389fdd53551876b5966a5e
「丹沢の山旅」の前回の記事(塔ノ岳)
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ac3239013fb8a243803b2ade147979a0
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)









 

 


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