<水の手展望台から千曲川を望む>
善光寺街道;第1回;第3日目(1);小諸城趾;懐古園早朝散歩
(五十三次洛遊会)
2015年8月25日(火)~2016年8月27日(木)
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第3日目;2015年8月27日(木) 曇
<ルート地図>
<清々しい朝>
■眠れない夜
私は神経質なのかな.どうも環境が変わると,余りよく眠れない.
案の定,夜中に目が覚めてしまう.でも,こんなときの1人部屋に宿泊していると,何かと我が儘なことができて好都合である.眠れないまま,テレビを点ける.たまたまカナディアンロッキーの紹介映画が上映されている.
実は私にはカナダの山に多少の憧れがある.現役時代に,カナダのアンナーバーという小さな町とナイヤガラのカナダ滝をちょっとばかり見たことがあるが,もちろん仕事の合間にチラリと立ち寄っただけである.そんなことから,機会があったら是非カナダの山に登ってみたいなと思っている.でも,そんな機会はなかなか訪れそうもない.
その内に,またウトウトとする.何回も途中で目が覚めてしまい,なかなか熟睡できない.
そんなことを繰り返している内に.ようやく5時になる.私はもう絶えきれなくなって,起床してしまう.
ようやく5時30分を過ぎる.もう外は充分に明るくなっている.ホテル自室の窓から千曲川と布引観音がある山脈が良く見えている.上空には雨雲が低く棚引いている.どうやら今日のお天気も微妙なようである.
<今日も曇のようだ;ホテルから千曲川方面を望む>
■そうだ! ちょっと外へ出てみよう
朝食は7時丁度からである.まだまだ時間がある.テレビも見飽きた.
そこで私はちょっと外の空気を吸いに,ホテルの外に出る.ひんやりとした冷気が実に心地がよい.
暫く外の空気を吸っている内に.
”そうだ! 小一時間ほど散歩してこよう…”
幸いなことにポケットに小銭も入っているし,どうせ勝手知った街中である.私はそのまま懐古園方面を一回りすることにする.
<ホテルの外に出てみる>
<鹿島神宮へ>
■閑静な住宅街を懐古園へ
5時30分,ホテル前から歩き出す.特にどこを廻ろうという気もないが,足の向くままデタラメ歩きをするつもりである.
なんとなくホテルの北西角の三差路を左折する.この道を辿ると,最後は懐古園内の小諸市郷土博物館(休館中)近くに突き当たる.車がやっとすれ違える程度の狭い道幅しかないが,道路の両側は閑静な住宅地である.
まだ朝が早いので,辺りは静まり返っている.道路の向こうには布引観音がある山脈が見えている.山麓から雲が沸き上がっているのが見える.
<古城1丁目付近の道路を下る>
■懐古園入口
5時57分,懐古園入口に到着する.日中の懐古園は入場料を支払わないと入園できないが,夕方から翌朝までの間は自由に散策することができる.
早速,園内に入る.
園内は緑一杯で実に清々しい雰囲気である.前方には,昨日訪れた小山敬三美術館や小諸市郷土博物館の建物が見えている.
<懐古園入口>
■郷土博物館と寅さん記念館
小諸市郷土美術館前から左に曲がってすぐのところに寅さん記念館がある.どちらも閉館中.そのまま鹿島神宮方面に向かう.
途中,園内を散策する人たちを何人か見かける.
<小諸市郷土博物館> <寅さん記念館>
■緑陰の散策路
緑一杯の散策路をノンビリと鹿嶋神社に向かって歩く.気分は実に爽やかである.こんな素晴らしい道を一人で歩くのはっもったいなかかったかな…誰か散策希望者が居たかも知れないな,その方をお誘いすれば良かったなと思う.
<顔古縁は緑いっぱい>
■鹿嶋神社の大鳥居
5時59分,鹿嶋神社大鳥居の前に到着する.私には鳥居のことは良く分からないが,反りのある笠木,額束があって,台輪がないことから,多分,明神鳥居ではないかと思う.ただし,間違っていたらゴメンナサイである.
鹿嶋神社を参拝後,6時丁度に酔月橋を渡る.
<鹿嶋神社の大鳥居>
<酔月橋を渡って水の手展望台へ>
■藤村詩碑と水の手展望台
酔月橋を渡って藤村詩碑と水の手展望谷を一回りする.
下の写真で右端が藤村詩碑,左奥が水の手展望台である.
<藤村詩碑と水の手展望台>
■水の手展望台に到着
6時02分,水の手展望台に立つ.眼下に千曲川が流れている.川の対岸にある集落が見下ろせる.
千曲川は大きくS字型に蛇行している.向かって左手が上流で右手が下流.左手には東京電力(だったと思う)の水力発電所とダムが見えている.右手奥に布引観音が祀られている断崖が見えている.
前方の山脈には雲が低く垂れ込んでいる.どうやら今日も天気は良くなさそうである.
<水の手展望台>
■千曲川を見下ろす
水の手展望台から千曲川上流方面を見下ろす.ダムに貯まる水の色が印象的である.
ここからの眺めは,数十年前と殆ど変わっていないのが嬉しい.眺望をユックリと楽しんでいる時間はないが,幼少の頃から親しんできた風景に接して感無量である.
私は千曲川を眺めながら,夏になると千曲川まで良く遊びに行ったことを懐かしく思い出す.
”ふるさとは遠きにありて想うもの”というのも一理あるが,やっぱり”近くに来て想う”のも良いものである.
<水の手展望台から千曲川を望む>
<創造の森を垣間見る>
■創造の森案内図
高濱虚子句碑の手前から,創造の森をほんのちょっとだけ歩いてみる.まずは,創造の森の入口に立っている案内図の写真を撮る.
■創造の森
6時04分,ほんの少しだけ創造の森に入って見る.この道をジグザグに曲がりながら,15分ほど降りると千曲川湖畔にでることができる.
私がこの道に入り込むのは,5~6年振りのことである.時間があれば千曲川まで降りて見合いが,6時40分頃までにはホテルに藻ぢらなければならないので,到底無理.途中から往路を引き返して馬場に戻る.
<創造の森> <馬場>
■天守台の石垣
6時08分,天守台の石垣を眺めながら二の丸方面に向かう.途中,早朝散策を楽しむ人達,何人かとすれ違う.
石垣に生えている木が紅葉し始めている.
<天守台の石垣>
■荒神井戸と黒門橋
6時09分,荒神井戸の脇を通過し,6時10分に黒門橋を渡る.
6時11分,三の門前の広場に到着する.ここからホテルへ引き返すか,それとももう少し散歩しようかと迷うが,まだ時間がありそうなので,散歩を続けることにする.
<荒神井戸> <黒門橋>
<紅葉谷を下る>
■昔懐かしい紅葉谷
独り散策の気楽さから,ちょっとだけ紅葉谷を下ってみることにする.
私がもみじ台入口から谷筋に下ろうとする.丁度そのとき,谷筋の入り口にある蕎麦屋の主人が出てきて,私に何か話しかける.私は半世紀以上前に,頻繁にこの谷を登り下りしていたと話す.
谷を少し下ってみる.半世紀前に比較すると,心なしか両側の崖が崩落しているのか,谷が少し広くなったような気がする.もっとも気のせいかもしれない.
6時15分,白鶴橋が見える所まで到着する.
<紅葉谷>
■白鶴橋を見上げる
6時17分,白鶴橋の真下に到着する.ここまで下った祈念に,白鶴橋を見上げた写真を撮る.
道路は白鶴橋から少し先で途絶える.そこから先は急な崖になっている.さらにその先は草木が繁茂していて,とても通れそうもない.
どうやら,白鶴橋までの土砂で谷筋を埋めているらしい.昔に較べて谷筋が広く感じるのは,この埋め立て工事のためかもしれない.
それはともかく,今はこの谷を下る事は不可能なことだけは良く分かった.残念だが胸の閊えはなくなった.
白鶴橋の下から往路を戻る.
<白鶴橋の真下から橋を見上げる>
<児童遊園地へ>
■鹿ノ谷
三の門料金所脇からローとトレイン乗り場を経由して,児童公園方面に向かう.
途中,進行方向左手の谷間を鹿ノ谷と呼ぶ.この谷間にはシカの他に大きな鳥(名前は分からない)などが飼育されている.
半世紀前までは,静かな谷だった.私個人としては,開発された今よりも,昔の谷の方が良かったように思うが,時代の成り行きで致し方ない.
<鹿ノ谷>
■児童遊園地
6時26分,児童遊園地が良く見える高台に到着する.
遊園地まで行ってみる時間はないし,まだ朝が早いので,開園もしていない.高い所から眺める岳で,遊園地免学は省略する.
雨がポツポツと降り出す.
<児童遊園地遠望>
■懐古園の外へ出る
6時27分,駐車場脇の懐古園入口を通過する.入口から先は急な上り坂である.坂道の両側に住宅地が立ち並ぶ.
雨が本降りになる.成り行きで散歩に出掛けてしまったので,傘はリュックの中である.もう濡れるに任せるしかない.
6時32分,小諸駅の大跨線橋の下に到着する.
<急な坂道> <小諸駅の跨線橋>
<ホテルへ戻る>
■小諸義塾と蒸気機関車
6時32分,小諸義塾の前を通過する.
ここから再び懐古園の中に入り,三の門の下を通過して,6時36分,蒸気機関車C56展示場に到着する.
この機関車は小海線で使われていたものだという.懐かしい.
雨脚が強くなる.傘を持ち合わせていないので,濡れるしかない.
<小諸義塾> <蒸気機関車C56>
■ホテルへ戻る
6時37分,ホテルに戻る.1時間07分間の短い時間のお散歩だった.でも,歩いてみたかったところは,一通り歩いたので一応は満足である.途中からの雨で,衣服が大分濡れてしまったが,着替えるのも面倒なので,自然乾燥に任せることにする.
取りあえずは自室に戻る.そして,出掛ける準備を終えてから,7時少し前に朝食を摂るために再びホテル1階に戻る積もりである.
(つづく) 次の記事
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