趣味三昧;駅弁回想録;昭和59年;日田駅「天領御弁当」
2015年8月24日(月) 曇
例年になく蒸し暑い夏も,ようやく終わりに近付いたようである.今日はあいにくの曇り空だが,冷涼なそよ風が吹いていて誠に気持ちがよい.
明日からは恒例の「歩いて巡る善光寺街道の旅」に街道歩きの仲間6名で出掛ける予定である.今日は何かと多忙な毎日の中で,ポッカリ空いた休養の日である.午後から大船駅に出向いて明日の北陸新幹線の切符を購入する以外に,差し迫ってやらなければならないこともない.したがって,私は朝から気分爽快である.
”さて,やり残していることは…”
それは沢山ある.でも,そう簡単には手に負えないことばかりが山積しているが,明日やれば済むことは今日やらないという,我流の人生観から放置しているだけである.
まあ,ちょっと気になっていることの一つに,若い頃,やたらに貯め込んだ駅弁の包装紙の整理がある.これならば,このブログでちょっとばかり整理し始めたこともあるし,取っつきやすいので,まずはそこからチョッピリ手をつけようと思い立つ.
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そんな次第で,再開第一号は,たまたま目に付いた日田駅の駅弁を取り上げることにしよう.
駅弁の包装紙を見ると日付が昭和59年12月8日になっている.駅弁の中味がどんなものだったかは,全く記憶していないが,この弁当を食べたときのことは,今でも鮮明に覚えている.
当時私はまだ第一線のサラリーマンだった.
丁度そのときは九州に用事があったので,東京から夜行列車に乗って,博多まで移動した.その頃は私もコンピュータ関係の第一線のエンジニアとして,あちこち飛び回っていた.正直なところ,仕事はとてもきつかった.
ただ,仕事を終えて帰りの列車の中で,ご当地の駅弁をゆっくり食べながら,車窓を眺めるのが最大の楽しみであり,疲労回復の特効薬でもあった.
このときも,福岡での仕事を終えてから,次の仕事場に移動する間に,半日ほどの余裕ができた.そこで私は,少し時間が掛かっても良いから,以前から乗ってみたかった日田彦山線の列車に乗ることにした.
日田駅で列車に乗り換えるのに1時間余りの余裕があったので,早速,日田駅の御弁当を買うことにした,「天領おべんとう」という名前の弁当である.
私はこの弁当を抱えて,日田の街中を少し散策する.そして,大きな川(何という名前の川だったかすぐには思い出せないが…)の畔で,この弁当を食べた.季節外れに随分と温かい日だったと覚えている.
あれから幾星霜.
私は,当時,全く想像もできなかったプロセスを経て,今,何とか息をしている.
きつくて辛かったあの頃のことを,この包装紙を通じて,懐かしく思い出している.
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(なし)
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