<花立山から富士山を望む>
富士山と尊仏山荘のネコに癒される丹沢:塔ノ岳(今年2回目)
(単独山行)
2015年1月10日(土) 快晴
■今朝も暗くて寒い
今日は今年になって2回目の塔ノ岳である.前回は1月7日(水)だったので,中3日の塔ノ岳である.前回は約2週間ぶりの登山だったので,下山後中々疲れた取れず苦労したが,今回はどんなだろう?…そんなことを考えながら,4時10分に自宅から出発する.相変わらず真っ暗で寒い.
”あんた,寒がりだろう…なのに,何でこんな朝早く出掛けるんだョ,オレはもう少し寝ていたいよ…”
と,私の心の中に巣喰っているもう一人の私が私に愚痴を言う.
”済まないね…オレもゆっくり寝ていたいんだけど…でも,何だか知らないけど,何だか出掛けてしまうんだよ…”
これ本音である.
この時期,余りに寒いので,正直なところ,出掛けるときは,毎回のように,
”どうしよう…寒くてイヤだな,出掛けるのを止めるか…”
と迷うのである.
いろいろ最もらしい理由を付けて,塔ノ岳を止めることがある.でも,日が高くなって青空になると,
”やっぱり,塔ノ岳に出かければ良かったナ…”
と後悔するに決まっている.
まあ,そんなわけで,今朝も意を決して家を出た次第.
いつも通りに大船から小田原経由で,6時11分に渋沢駅に到着する.この時期,一年中で一番夜明けが遅い時期である.まだ辺りは真っ暗.大倉行バス停に一番乗りするが,余りに寒いし暗いので,また改札口付近まで戻って,寒さをしのぐ.
10分ほど待っていると常連のNGさんが改札口から出てくる.私もNGさんと一緒に再びバス停に戻る.NGさんと同じ電車で数名の登山客が列に並ぶ.今日は土曜日,寒いにもかかわらず沢山の登山客で賑わいそうである.
■大倉から歩き出す
大倉行の臨時バスが出るが,発車時刻は定期バスとほぼ同じ6時47分である.バスは7時丁度に大倉に到着する.
同じバスに乗り合わせた常連は,TGさん,NGさん,TDさん,KIさん,YKさん,SSKさん,NMさん.IsIさん,IwIさん,MTさん,STさん,土曜のマドンナさん,1台後のバスでMGさん,FTさん.
7時05分,大倉から歩き出す.たまたま一緒に歩き出したKIさん,MTさんと暫くの間一緒に歩くことにする.例によって,私はユックリした速度でしか歩き出せないので,お二人に付いていくのは,ちょっと厳しい感じもするが,まあ許容範囲の速度である.
雑談をしながら,7時44分に雑事場ノ平を通過する.私より少し前に大倉を出発した三角髭のTDさんがベンチで衣裳直しをしている.とりあえずはTDさんより先を歩かせて貰うが,見晴階段に差し掛かるところで,遅速の私はTDさんに先を譲る.
■見晴階段
例により,階段下から階段を見上げた写真を撮る.私のすぐ前には土曜日のマドンナさん,その先にTDさんの後ろ姿が写っている.坂の上に向かって登山者の後ろ姿が数珠繋ぎになって写っている.
この坂を力んで登ると,後でバテてしまうのが必定.私は心してユックリと登り続ける.
階段を登っている内に,元気の良い若い人達に追い抜かれる.
<見晴階段>
■駒止階段
今日の体調は,まだ本調子とは言えないが,3日前に塔ノ岳に登ったときに比較すれば大分マシである.
8時03分に一本松を通過する.大倉からの所要時間は58分.たった2分とはいえ1時間を切ったのは久々のことである.
やがて駒止階段に差し掛かる.ここは心してユックリ登らないと,山頂付近でヘロヘロになってしまうので,私の直ぐ後に居られるKIさんとMTさんに先を譲る.
駒止階段に差し掛かるところで階段の写真を撮る.私のすぐ前のKIさん,MTさん,そのずっと先にTDさんの後ろ姿が写っている.
階段をユックリ登って,8時17分に駒止茶屋を通過する.大倉からの所要時間は1時間12分.今の私にはこんなラップがまあ妥当と言うことだろう.不本意だが…
<駒止階段>
■堀山の尾根道
駒止茶屋を通過して,堀山の尾根道に入る.平坦なところになると,私もそこそこの速度で歩けるので,私の先を行くKIさん,MTさんのお二人との距離がかなり縮まってくる.
堀山の尾根道は,泥んこ道でもある.今はまだ早朝なので泥んこも凍結しているが,帰りは泥んこが溶け出して大変なことになるだろうなと思う.私はお二人の直ぐ後を歩き続ける.
<堀山の尾根道>
■堀山からの富士山
今日は快晴.堀山の尾根から富士山が良く見えている.私は立ち止まって,いろいろと撮影条件を変えながら数枚の写真を撮る.その中で富士山が比較的良く写ったのが下の写真である.雲一つない快晴.6~7合目あたりまで雪で真っ白になっている.
8時20分,堀山を通過して下り坂になる.
「平らな所だけは,少し早く歩きます…」
とお断りして,KIさんとMTさんの前に出る.そして,小草平手前までの下り坂は速度を上げて歩く.
<堀山からの富士山>
■小草平
8時35分,小草平に到着する.大倉からの所要時間は1時間30分.まあ,まあのラップ…
堀山の家は早朝にもかかわらずもう開店している.小草平のベンチは何人かの登山者で賑わっている.
「…今日はムリしないで,花立山荘まで43分掛けて登ります.どうぞお先に…」
とKIさん,MTさんに先頭を譲る.ここから先は,全くの独り旅になる…が,暫くの間はお二人の後ろ姿が見えている.ただ,二人の後ろ姿は,だんだんと小さくなり,戸沢分岐付近に到着したときは,私の視界からは完全に消えてしまう.
<小草平>
■萱場平
独り旅となると,勝手三昧.汗をかかないよう,息が切れないように注意しながらノンビリ気分で登り続ける.途中で幾分ダレた気分になりノソノソ歩きを続けてしまう.
8時56分,萱場平に到着する.
”ありゃ~…小草平から21分も掛かって入るぞ…!”
幾らノンビリといっても,21分は少々掛かり過ぎである.でも,一旦ユックリペースに馴れてしまうと,ペースを上げようとしても,身体が中々付いてこない.私は,まあ,いいやでノンビリペースで登り続ける.
<萱場平>
■後七分坂
9時15分,後七分坂(花立階段)に到着する.
相変わらず富士山が良く見えている.私はここで30秒ほど写真タイムをとって,数枚の写真を撮る.
そして,約10分掛けて,後七分坂を登る.坂の途中で2番バスで来られたMGさんに追い抜かれる.さらにFTさんにも…
<後七分坂の下で富士山を望む>
■花立山荘
9時24分,ようやく花立山荘に到着する.平日ならば,今の時間帯は,ほとんど登山客は居ないが,今日は土曜日.結構沢山の登山客が休憩を取っている.
相変わらず富士山が良く見えている.ここでも一寸ばかり写真タイム.
大倉から花立山荘までの所要時間は2時間19分,小草平からは49分も掛かっている.それに後七分坂を登るのに10分も掛けている.
”ありゃ~…っ! おかしいな,一寸サボりすぎたかな…”
私はチョッピリ反省.でも,まあいいか.
<見晴山荘>
■花立山
花立山荘から花立山までの登り坂が結構きつい.登っている内にアゴが出てくる.ヤッパリ私の身体は絶好調とはいえない状態のようである.
高度が高まるにつれて,視界がますます開ける.相変わらず富士山がとても良く見えている.今日はとてもラッキーだなと思いながら,登り続ける.
9時25分,ようやく花立山山頂に到着する.花立山荘から花立山までの所要時間は11分.やっぱり,体力が弱まっているなと実感する.
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<花立山山頂からの眺望>
■塔ノ岳山頂
9時40分,漸く金冷シを通過する.
”KIさん,MTさんはそろそろ塔ノ岳山頂に到着しているだろうな…”
と想像しながら,相変わらずのダラダラペースで登り続ける.
金冷シから最初の階段道を半分ほど登ったところで,後ろから来たNMさんが私に追い付く.私はNMさんに先を譲る.私にはNMさんの後をついていくだけの気力はない.
山頂直下の階段で,下山してくるMGさん,TDさんとすれ違う.山頂近くでは,鍋割山を経由して来られたUMさんにも軽々と追い抜かれる.
9時58分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温はマイナス4℃.風は殆ど吹いていない.結構沢山の登山客が休憩を取っている.
大倉からの所要時間は2時間53分.かろうじて3時間を切っている.花立山荘からの所要時間は34分,金冷シからは18分掛かっている.
”後半,もう少しシッカリ歩けば2時間40分台で歩けたな…”
と一寸残念な気持ちである.でも,3日前の今年第1回目の登山に比較すれば,かなり良いラップだし,疲労感が全くないので,”これで良しとしなければ罰が当たる”と思い直す.
今日も富士山と南アルプスの展望が素晴らしい.私は山頂からのパノラマを数枚の写真に収める.
<富士山と南アルプスが良く見える>
■光り輝く海
山頂から相模湾を見下ろす.太陽の光が海で反射して輝いている.こんな風景に出会えるのも冬の間だけである.
この実に素晴らしい鳥瞰を見ている内に,やっぱり塔ノ岳に登って良かったナとつくづく思う.
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<塔ノ岳山頂から相模湾を望む>
■尊仏山荘のミャー君
山頂での写真撮りの儀式を終えてから,尊仏山荘に立ち寄る.まずは,ストーブの前で気持ちよさそうに暖を取っている華伊達美弥雄さん(ミャー君のこと)が私を出迎える(私を無視している).今日の小屋番はWDさんとWBさん.
<石油ストーブ前のミャー君>
■尊仏山荘は大賑わい
先客は1番バスで御一緒した常連の皆さん数名.私も300円也のお茶を所望する.そして,お茶を飲みながら四方山話である.
暫くして,NGさんが山荘に到着する.続いて,10時20分を過ぎた頃,SSKさんが山荘に入ってくる.
10時29分,UMさん,KIさん,FTさん,MTさんがそろそろ下山するようである.私もこちらの4人の方と一緒に,下山するつもりである.私達と入れ替わるように,TGさん,IIさんが山荘に入ってくる.
<尊仏山荘は大賑わい>
■山の知人とすれ違いながら下山
私も4人の方と一緒に下山し続ける.かなり速い速度である.
10時35分,金冷シを通過する.
花立山のガレ場を下山している途中で,登って来るONさんとすれ違う.
10時42分,花立山荘に到着する.山荘前のベンチは登山客で溢れている.ここで山旅スクール5期のTBさんとすれ違う.一言二言TBさんと立ち話をしている内に,私は一番ビリになる.
沢山の登山客とすれ違いながら,花立階段を下り続ける.
10時45分,萱場平に到着する.1番バスで一緒だったマドンナさんがベンチで食事をしている.一言二言雑談を交わしてから,萱場平を通過する.
私は終始UMさんの後ろに付いて下り続ける.その内に,後ろの方との間が少し開け始める・
■堀山の家
11時14分,小草平に到着する.ベンチは登山客で満席になっている.
先頭を行くUMさんは,そのまま下り続けるが,私は久々に堀山の家に立ち寄ってみる.私の直ぐ後からKIさん,MTさんが堀山の家に到着する.私は何となく喉が渇いたような感じがするので,250円也のサイダーを所望する.山小屋のご厚意で「おでん」を少々馳走になる.
11時45分,堀山の家を出発する.丁度そのとき,SSKさん,NMさん,IsIさんグループが小草平に到着する.
「丁度良い…一緒に写真を撮りましょう…」
と言うことで,沢山の常連が小屋の女主人のカメラに収まる.
<堀山の家>
■観音茶屋
途中から何となく私が先頭に立って下り続ける.
12時丁度に駒止茶屋を通過する.駒止階段を下っている最中に,
”ひょっとしたら,大倉発12時40分のバスに間に合うかな…”
と思い始める.でも,まあ,それはムリだろうと一方では思いながら,速からず遅からずの速度で下り続ける.
一本松上のベンチで休憩を取っているYKさんを追い越す.
12時16分,見晴山荘を通過する.
”ひょっとしたら,(12時40分のバスに)間に合うかな…”
と,また妙な考えが鎌首を擡げ始める.
”まま一か八か,急いで歩いてみよう…”
ということで下山速度を速める.
12時28分,観音茶屋に到着する.ここから全速力で走れば何とか40分のバスに間に合いそうだが,そんなことをするのが急に馬鹿馬鹿しくなる.
”では,ちょっと観音茶屋に立ち寄ろうか…”
観音茶屋の先客は,病気療養中のImIさん.
「やあ,お久しぶり…その後如何ですか…?」
ImIさんはどうやらお元気のようである.個人的なことなので詳細は伏せるが,○○まで○時間掛けて登ったとのことである.
■道草しながら大倉へ
ものの2分もしない内に,KIさん,MTさん,TTさん一行が観音茶屋の前を通過する.
私も観音茶屋を飛び出して皆さんの後を追う.観音茶屋から大倉までは皆さんと御一緒する.
途中,無人スタンドで道草.私は何も買わなかったが,皆さんキャベツなど色々と物色している.
12時50分,皆さんと一緒にバス停大倉に到着する.バス停待合室では大分前に下山したMGさんが居られる.今日は常連さん達が集まって新年会をやるそうである.私は,夕方用事があるので,新年会は欠席である.
<無人スタンドにて>
■富士山と矢倉岳
渋沢13時26分発小田原行の快速急行電車に乗車する.新松田を過ぎてから,富士山と矢倉岳が重なる写真を撮る.
少し雲が湧き始めているが,二つの山が重なるところを何とか写真に収めることができた.こんなつまらぬことでも,ちゃんと写っているだけで何となく満ち足りた気分になる.
小田原で小田原始発東京行の電車に乗車する.4人掛け1ボックスを1人で占領する.電車が動き出すとすぐに居眠りを始める.ウツラウツラしている内に,平塚を通り過ぎている.何時の間にか私が座っているボックス席に2人が座っている.
電車は14時37分に大ぬ名駅に到着する.大船駅14時45分発のバスに乗車,15時前に無事帰宅する.
<富士山と矢倉岳>
■夕焼けの富士山
無事帰宅してホッと一息.前回の塔ノ岳に比較すれば,今回は割合楽に登山できたし,それほど遅いラップでもなかったので,まあ,まあだったなと自己評価する.
夕方少し熱めの風呂に入って,心身をリラックスさせる.
”今回の塔ノ岳も良かったなあ…”
私は満ち足りた満足感に浸っている.明後日の成人の日には山旅スクール5期の皆さんと一緒に大山初詣をする予定である.それまでに疲れを完全に取り除いておかなければ…
夕方.我が家の2回から素晴らしい夕焼け富士が見えている.ただ残念なのは,無粋な電線が無遠慮に富士山を幾重にも切断していることである.
どうやら明日も天気は良さそうである.
明日はユックリと身体を休めるつもりである.
…というわけで,今日も”良かった!良かった!”である.
<我が家2階から見る夕焼けの富士山>
<ラップタイム>
7:05 大倉歩き出し
7:28 観音茶屋
7:46 見晴茶屋
8:17 駒止茶屋
8:35 堀山の家
9:20 花立山荘
9:40 金冷シ
9:58 塔ノ岳 着(-4℃)
10:29 〃 発
10:35 金冷シ
10:42 花立山荘
11:14 堀山の家(11:45までコーヒーブレーク)
12:00 駒止茶屋
12:16 見晴茶屋
12:28 観音茶屋(12:30までコーヒーブレーク)
12:50 大倉着
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1,269m
■登攀所要時間(雑談時間を含む)
大倉 発 7:05
塔ノ岳 着 9:58
(所要時間) 2 時間53分(2.88h)
水平歩行速度 7.0km/2.88h=2.43km/h
登攀速度 1,269m/2.88h=440.6m/h
■下降所要時間(休憩時間を含む)
塔ノ岳 発 10:29
大倉 着 12:56
(所要時間) 2時間27分(2.45h)
水平歩行速度 7.0km/2.45h=2.86km/h
下降速度 1,269m/2.45h=518.0m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
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「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
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富士山と尊仏山荘のネコに癒される丹沢:塔ノ岳(今年2回目)
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