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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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久々の登山で疲労困憊の丹沢;塔ノ岳(今年第1回目)

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     久々の登山で疲労困憊の丹沢;塔ノ岳(今年第1回目)
              (単独山行)
      2015年1月7日(水)  曇一時粉雪

■早朝出掛けるのは辛い
 年末年始の多忙な毎日も昨日で一段落した.そこで,今日は久々の塔ノ岳である.前回塔ノ岳に登ったのが12月27日だったので,ほぼ2週間振りの塔ノ岳である.これだけ間が空いてしまうと,ラップタイムなど競う以前に,果たして塔ノ岳山頂まで無事に登れるかが心配である.
 何時ものように4時10分に自宅を出発する.昨日までは比較手暖かな毎日だったが,今日からはまた寒波の襲来である.とにかく寒い.こんな寒い日に何でわざわざ出掛けるのと自分でも思う.でも,このまま家にズルズル居ても,もし天気が良くなれば何で山に出掛けなかったのと後悔するのが目に見えている.
 小田原で小田急電車にユックリ乗り換えて,6時20分に渋沢駅に到着する.大倉行バス停に一番乗りである.1番バスは若干名の立ち席が出る程度の混雑である.1番バスに乗り合わせた常連は,NMさん,TGさん,TDさん,YUさん,TZさん,TNさん,MTさん,IwIさんなど,後のバスでTTさんなど.
 バスは7時丁度に大倉バス停に到着する.韋駄天のNMさんはバスが大倉に到着すると同時に歩き出す.その直ぐ後にMTさん,さらにTGさんたちが次々と歩き出す.気がついてみると,アレアレという間に,TZさんと私の2人だけが取り残されている.

■TZさんと一緒に歩き出す
 7日08分,大方のご常連から取り残されたTZさんと私の2人もバス停大倉から歩き出す.
 バス停大倉付近の舗装道路は昨日までの雨で路面がベタベタに濡れている.濡れているだけでなく,半分凍結していてシャーベット状になっている.
 歩き出してみると,自分でも呆れるほど身体が重く感じる.そういえば,小田原駅の階段を登っているときにも,随分と身体が重いなと感じていたことを思い出す.
 歩き出しが何時もスローな私は,TZさんと一緒に歩くのも少々辛い感じである.それでも,7時25分に丹沢ベースを通過する頃になると,幾分,楽に歩けるようになる.道すがら,TZさんと,山のことや,コンピューターの歴史などのことなど雑談を楽しむ.
 7時36分,観音茶屋を通過する.
 「おや,おや,…大倉を歩き出して,そろそろ30分ですね…」
 私は随分と遅いラップにビックリする.すると,
 「今日は早いですよ.私1人なら35分掛かりますよ…」
とTZさんが,私を慰めるような口調で私を慰める.
 「そろそろマイペースで歩いて良いですか…」
 私は,暫時,TZさんとお別れして,やや歩行速度を速める.

■シンドイ見晴階段
 7時52分,見晴茶屋を通過する.ここまではまだ良かったが,見晴階段に差し掛かると,途端に私の歩行速度がまた落ちてしまう.とにかくシンドイので,ムリはしないぞと自分に言い聞かせながら,ユックリ,ユックリと登る.
 見晴階段を登り切る手前で,後から登って凝られたYUさんに,軽々と追い抜かれる.引き続きモミジ坂も,シンドイので超スローペースでのぼりつづける.
 8時15分,漸く一本松を通過する.すでに大倉を出発してから1時間09分も経過している.
 ”ありゃ…ありゃ!”

<見晴階段>

■駒止階段
 見晴階段で,後から出発されたYUさんに追い抜かれる.これはやむを得ないこと.
 やがて駒止階段に差し掛かる.
 ”シンドイ,…もうダメ…!”
 でも,まあ,辛抱して超ユックリペースで,ムリをしないように細心の注意を払いながら登り続ける.
 ようやく,駒止階段を上り詰めて,8時32分に駒止茶屋を通過する.大倉からの所要時間は実に1時間28分.近年にない遅速大記録になる.ここまで登ってきても一向に体は順応せず相変わらず重な重いぞという感じである.
 ”オレも確かにもう年だな…”
とついつい弱気になる.

<駒止茶屋>

■泥んこの堀山の尾根道
 堀山の尾根道に差し掛かる.何時もならば,ここは快調に飛ばすところだが,今日はその気になれない.それで,ノソノソと低速で歩き続ける.
 8時43分,富士山が良く見える場所に到着する.今日は残念ながら富士山は雲の中である.でも,ここは儀式.見えない富士山の写真を撮る.
 足元は泥んこ道である.ただまだ朝が早いので,無数の足跡が凸凹のまま凍結している.
 丁度そのとき,私の後ろから,
 「FHさん…見~つけた!」
と誰かが私に声を掛ける.30分後のバスで来られたFTさんである.もう,こんな麓の所でFTさんに追い抜かれるとは…お釈迦様でも知らぬこと.私ビックリ.改めて自分の調子の悪さを思い知らされる.

<堀山の尾根道から見えない富士山を撮る>

■小草平
 堀山の尾根道の緩やかな下り坂を過ぎて,小草平手前の緩やかな登り坂に差し掛かる.私の歩行速度は当然遅くなる.
 丁度そのとき,後ろに人の気配を感じる.私は先を譲ろうと思って,道端に身体を寄せる.何と現れたのは,先ほどまで一緒に歩いていたTZさんである.幾ら私がノソノソ歩いているとはいえ,こんなに早くTZさんに追い付かれるとは思っていなかった.
 8時57分,小草平に到着する.
 TZさんは堀山の家のベンチに座り込んで休憩を取るとのこと.私は,
 「休みを取らずに,ゆっくり登っています…」
ということで,小草平を通過する.

<堀山の家>

■萱場平
 小草平から先の急坂は全くの独り旅である.私は絶対に流れる汗はかかない,呼吸が乱れるような登り方はしないを念頭に置いて,実にユックリ,身体を労りながら登り続ける.その間に,若い登山者数名に追い抜かれる.
 9時14分,やっと萱場平を通過する.これで,10時前に塔ノ岳山頂に到着することは,ほぼ不可能に近いことが分かる.

<萱場平>

■萱場平の泥んこ道
 萱場平の水平道は超どろんこ道でもある.それこそ無数の足跡が泥に残ったまま固く凍結している.実に歩きにくいが,泥んこが溶け出したら手がつけられなくなる.私はこの凍結土が溶け出す前に是非下山してしまいたいなと思っている.
 凍結した泥んこ道を歩いている内に,身体が何時の間にか軽く感じるようになっている.どうやら身体が山道に順応し始めたようである.
 凸凹道を踏みしめながら,今日はどうやら間違いなく塔ノ岳山頂までは登れそうだなと思い始める.
 何時の間にか,粉雪が舞い始めている.

<萱場平>

■花立山荘
 萱場平を過ぎてまもなく,下山してくるNMさんとすれ違う.何時もは花立階段ですれ違っているので,今日の私は,まるで私ではないぐらい超ユックリにしか登れていないことが良く分かる.
 多分,この辺りで,先ほど堀山の家付近で私を追い越したTZさんが追い付くかなと思いながら登る続ける.
 9時33分,ようやく後七分坂に到着する.坂の下で,何時ものように富士山を望むが今日はダメ.仕方なく雲ばかりの写真を撮る.
 後七分坂を10分ほど掛けてやっと登って,9時42分に花立山荘に到着する.
 粉雪が一段と激しく降るようになり,辺り一面が白くなりはじめている.ベンチには人影がなく静まり返っている.
 大倉からの所要時間は2時間34分.最近になく超遅い.小草平からの所要時間も49分と呆れるほ余計に掛かっている.

<花立山荘>

■花立山
 粉雪が激しく降り出す.周囲の山脈も全く見えない.微風ながら冷たい風が吹いている.天気は最悪になりそうである.私は,足元ばかり見ながら黙々と登り続ける.
 9時52分,ようやく花立山山頂に到着する.ここからの展望を期待していたが今日は全くダメ.
 花立山から先の下り坂が凍結していないか気にしながら先へ進む.
 馬の背の手前で,下山してくる三角髭のTDさんとすれ違う.
 「気を付けて行ってらっしゃい…」
とのお言葉を頂戴して,ノンビリと歩き続ける.
 9時58分,ようやく金冷シを通過する.

<雪が降り始めた花立山山頂>

■塔ノ岳山頂
 金冷シから先は,もう惰性.3本階段を登れば山頂である.ここまで来ると随分と気が休まる.私は遅いながら確実に塔ノ岳山頂に到達できるなと確信する.
 降りしきる粉雪の中をユックリ登り続けて,10時16分にようやく塔ノ岳山頂に辿り着く.
 山頂の気温はマイナス4℃.風はそれほどでもないが,冷たい.山頂で休憩を取っている登山者はほんの1~2名である.
 どうやら山頂は雲の中らしく,眺望は全くない…が,儀式として雲ばかり写っている写真を数枚撮る.
 大倉からの所要時間は実に3時間08分.花立山荘からの所要時間は34分.
 ”いくらなんでも,3時間を8分もオーバーするとは…!”
 私は,ガックリとする.

<粉雪舞う塔ノ岳山頂>

■尊仏山荘はパス
 私は尊仏山荘に立ち寄ろうか,それともこのまま下山しようかと迷う…が,尊仏山荘で新年の挨拶位はしておこうと気を取りなおす.
 尊仏山荘の入口で,小屋番のWDさんと先着の常連の皆さんに.
 「…今日は山頂到着が遅くなったので,このまま下山します…本年も宜敷お願い致します…」
と挨拶してから,10時25分,下山開始.
 丁度,下山しようとしているTGさん,TNさんと一緒である.お二人は木道が滑るのを嫌って軽アイゼンを装着している.私はアイゼンなしである.
 山頂から木道への降り口で,堀山の家直前で追い抜かれたTZさんとすれ違う.
 10時45分,花立山を通過する.
 花立山山頂から少し下ったところで,登って来るチャンピョンとSSKさんとすれ違う.SSKさんは何時もより1時間ほど遅いバスで来られたようである.
 10時56分,花立山荘に到着する.お二人はアイゼンを脱着するという.
 「それではお先に…ユックリ下山しています…」
と挨拶して,私1人でそのまま下山し続ける.

■結局ご常連と一緒に下山
 ユックリノンビリ下山で,11時16分,萱場平を通過する.
 萱場平から先のガレ場を下っていると,後ろから人の気配が近付いてくる.
 「FHさんを見い~つけた…!」
と声を掛けられる.
 先ほど尊仏山荘でお会いした皆様である.UMさん,FTさん,TTさん,TNさんの面々.
 「…ん,では…私も皆さんと同じ速度で歩きます…」
ということで,私も少しだけ歩行速度を速める.
 ただ,TGさんだけは,ユックリ下山するとのことで,私達より後ろの方に居られるようである.
 階段道がそろそろ終わりに近付く頃,登って来るNMさんとバッタリ.
 12時10分,見晴茶屋を通過する.大倉発12時52分のバスに十分間に合う時間である.この所,見晴茶屋から駆け足で下ってバスに飛び乗ることが多かった私は,久々に慌てることもなく歩けるなと安心する.
 見晴茶屋で他の方が下ってくるのを少し待ってから,大倉まで皆さんと一緒に下山する.

<ご常連と一緒に下山;駒止階段にて>

■今年初めての”良かった! 良かった!”
 バスから小田急電車への乗り換え,小田原でのJRへの乗換が,とてもスムーズだったので気分が良い.東海道線の電車では4人掛け1ボックスを1人で占有する.窓越しに射し込む日光を浴びているとたちまちの内に眠くなる.何とも言えない良い気分である.
 14時25分,電車は大船駅に到着する.ホームの階段を登る…が,足に疲れが貯まっているらしく,階段を登り終える頃には,足がもう上げられないほどの疲労感がある.
 ”やっぱり,今日の塔ノ岳詣では辛かったな…”
というのが偽りのない感想である.
 帰宅後,今年初めて,掛かり付けの医師の診断を受ける.まあ,まあ,大過ないようである.今日は早々と寝てしまおう!
 …という訳で,大分疲労したが,今日も”良かった! 良かった!”である.
                                       (おわり)
<ラップタイム>

 7:08  大倉歩き出し
 7:36  観音茶屋
 7:52  見晴茶屋
 8:32  駒止茶屋
 8:53  堀山の家
 9:42  花立山荘
 9:55  金冷シ
10:06  塔ノ岳 着(-4℃)
10:25     〃  発
10:40  金冷シ
10:56  花立山荘
11:32  堀山の家
11:47  駒止茶屋
12:10  見晴茶屋
12:21  観音茶屋
12:40  大倉着

 [山行記録]

■水平距離            7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1,269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
 大倉  発      7:08
 塔ノ岳 着      10:06
 (所要時間)     3 時間08分(3.13h)
 水平歩行速度    7.0km/3.13h=2.24km/h
 登攀速度       1,269m/3.13h=405.4m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳 発     10:25
  大倉  着     12:40
   (所要時間)   2時間15分(2.25h)
 水平歩行速度   7.0km/2.25h=3.11km/h
 下降速度       1,269m/2.25h=564.0m/h
                                 (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c36e280ce2b626717d25cfeb8df23ce2
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)

※誤字脱字転換ミスは後日訂正する.




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