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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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閑話休題;忙中閑あり;ノンビリ慌ただしい一日

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                               <作成中の善光寺西街道の地図>

   閑話休題;忙中閑あり;ノンビリ慌ただしい一日

      2014年11月10日(月) 晴

 本当は,山仲間徒一緒に箱根屏風山と芦ノ湖東岸を散策する予定であった.ところがつい直前の2日前の天気予報では10日は雨とのことだったので,2日前に時点で屏風山山行は中止ということになった.
 急に予定が消えてしまったので,予定がポッカリ空いた月曜日.忙中閑あり.貴重な一日である.でも,私には居所が定まらず,なんとなく所在ない.今の私は特段忙しい仕事をしているわけでもなく,ただ山だ絵だと勝手に自分のしたいことをして忙しいだけだ.要するの誰から頼まれたわけでもないのに勝手気儘に自分を忙しくしているだけだ.
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 “久々にテレビでもユックリ見るか…”
 私は朝食後の後片付けやゴミ出しの手伝いをした後,ボンヤリとテレビを見る.正確にいえば“見る”ではなく,“眺める”かもしれない.
 でも,ものの30分もしない内に,どの番組も面白くなくて,飽きてしまう.それに,つい前の日までの天気予報とは正反対に,今日は心地よい青空が広がっている.私は家に籠もっているのがイヤになり,
 “久々にフラワーセンターにでも行ってみるか…”
と思い立つ.
 そこでオンボロデジカメをポケットに入れて,自宅を出発する.まずは自宅近くの鎌倉中央公園を横切って山崎方面に向かう,もちろん公園内の紅葉の様子を写真に収めながらである.でも,昨日のブログ記事でも鎌倉中央公園の写真を何枚か掲載したばかりなので,今日また写真を掲載するのは冗長になるので止めておこう.
 山崎の住宅地を歩いている間に,
 “待てよ! 今日は月曜日.フラワーセンターは休園だ…”
 ”ぼけたな…年は取りたくないよ! 全く!”
 フラワーセンターに到着する前に,”今日は休園”と気がついただけマシだったも思うが,こんなこと,何で出掛ける前に気がつかないんだ…私は自分のボケに無性に腹が立つ.でも,幾ら腹を立てても八つ当たりする相手も自分なのでどうにもならない.
 “まあ…折角歩き出したんだから,大船まで行って,コーヒーでも飲んでくるか…”
 …と,いうわけで散歩の行き先がくるりと変わる.
 普段,余り通ったことのない枝道,裏道をわざと通って,大船の繁華街,中通りをブラブラ…勿論,今日は買い物が目的ではないので,何となく人混みに身を置いているだけ.
 無目的のまま,歩いている内に,
 “コーヒーの前に本屋にでも寄ってみようか…”
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 西友のビル6階にある本屋に立ち寄る.さすがにマンガだけは見る気がしないが,それ以外のジャンルの本棚を一通り見て回る.出版不況と良く聞くが相変わらず新刊ものが多いのに驚く.本棚をグルグル回る内に受験参考書のコーナーにさしかかる.ついには子供達が通った高校や大学の偏差値まで立ち読みする.ついにはどうでも良いが自分の出身大学の偏差値が随分と低いのを発見して,
 ”オレの偏差値はこんな程度なんだな…”
と再認識する.
 その内に,旅行案内や地図のコーナーに差し掛かる.
 このコーナーで地図を見ている内に,今,仕掛かり中の善光寺西街道の資料作りのことが急に気になり始める.
 実は松本から篠ノ井までの西街道の全体像が,今のところ,どうしてもピンと来ていない.一番分からないのが,現地の講中事情である.どこにバス停があるのか,そのバス停から最寄りのJRの駅までどの程度バスの便があるのか,どの位の時間が掛かるのか…気になることを列挙したら切りがなくなる.要するに街道の全体像が頭の中でとうもスッキリとしないのである.
 私は本棚に並んでいる地図を眺めている内に,
 『県別マップル20長野県道路地図』昭文社
を衝動買いする.
 一旦,街道のことが気になり始めると,もうコーヒーどころではない.もともとブラブラ歩きするつもりだった復路はバスに乗って一直線に帰宅する.
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 今度はシャカリキになって善光寺西街道の資料整理に首を突っ込む.
 これまで入手している資料に加えて,今日購入した地図を首っ引きにして,街道筋にあるバス停を探し,インターネットを使って,バスの路線図や時刻表を検索する.
 松本や長野の近郊を走るバスは結構運行本数も多いが,ちょっと郊外から外れると,1日に1本とか3本程度しか運行していない路線ばかりになる.しかも○○村営バスであったり,少人数しか乗れないマイクロバスが主体になる.
 一緒に旅をする人数がどのていどになるか未だ分からないが,仮に10名としても,いきなり○○村営のマイクロバスに乗ろうとしても,多分,無理だろう…これらのバスを宛にしている地域のお年寄りに迷惑を掛けたくない.そうなると街道筋から最寄りの駅までタクシー相乗りで移動するしかない.でも,辺鄙なところにタクシー会社などあるだろうか?
 毎度のことながら,いざ街道歩きをするとなると,いろいろな心配事がつぎつぎと頭の中に湧き上がる.これだから楽しいんだという話もあるが,さてどうしよう…
 “忙中閑あり…”
 なんて呑気なことを言っていられない.私はPCに囓りついて資料作りに専念する.そして,西街道の洗馬宿から桑原間ノ宿までの仮資料を何とか纏め終わる.
 “あと一息で善光寺だ…”
 私はアドネラリンが出っぱなしの状態で夕方を迎える.
 “まずは風呂だ!”
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 夕食後,フェースブックを開く.
 私が掲載した水彩画の記事に対して,絵の先輩のITさんが,
 「あなたの絵にはそれなりの迫力を感じるが要するに結論しか描いていない…絵には起承転結,要するにストーリーがなければダメだ…」
とコメントしてくれた.
 私はこのコメントを拝見して鉄砲に打たれたような衝撃を受ける.
 “まさにITさんご指摘の通りだ…オレの絵は“結論”しか描かれていない”
 ITさんのコメントで私は開眼したような気分になる.
 今回の神奈美展に私は2枚の絵を出展した.その2枚の絵の中で,自分では失敗作かなと思っていた絵の方が,概して好評である.なぜそうなるか私は怪訝な気持ちのままだった.
  もう一度,2枚の絵を並べて見よう.
 

 私は.右の絵が気に入らなかった.左の絵の方が良いなと思っていた.
 でも,ITさんのご指摘の通り,左の絵は「結論ありき」で確かにストーリー性が乏しい.でも,右の絵は小さな人影を入れたために,これから峻険な山に登るんだというストーリー性が確かにある.しかも沸き上がる雲が,これから天気が悪くなるかもしれないと予感させる.そうなると鮮やかな青空も,まもなく雲に覆われるだろう…と,まあ,こんなストーリーが読み取れるかな.
 私は,ITさんから,とても良いコメントを頂戴したなと感謝している.
 早速,ITさんのコメントを念頭に置いて,新しい絵の制作にとりかからなければ…
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 …と,まあ,こうして私の“忙中閑あり”のノンビリしたような慌ただしいような一日が終わった.
 でも,まあ,何らかの収穫があった一日だったので,今日も”よかった!よかった!”
である.
                                      (おわり)
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(なし)



 


 


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