<金時山山頂>
初秋の箱根:金時山・長尾山周遊
(ARENAオフミ定例会)
2014年9月28日(日) 快晴
<ルート地図>
<金時山登山口へ>
■参加者は18名と盛況
今日はARENAオフミ定例会の日である.今回は,箱根の金時山・長尾山を周遊する予定である.
9時00分,箱根登山鉄道箱根湯本駅集合である.
9時といえば,平素,塔ノ岳に登っているときなら萱場平辺りを歩いている時間である.塔ノ岳登山のときには,何時も4時10分に家を出ているので,箱根湯本駅9時集合では,随分遅い感じがして,朝の時間を持て余す.
はやる気持ちをぐっと堪えて,近くのバス停を6時40分頃通る大船駅行のバスに乗車する.大船駅からは,何時ものように,小田原駅まで東海道本線の電車を利用するが,何時もより時間が遅いので,社内の雰囲気や窓外の景色も珍しく感じる.
小田原駅でユックリと箱根登山鉄道の電車に乗り換える.私が乗車した車両の前の方に,今日の参加者が数名纏まって座っているのが見えるが,わざわざまた立ち上がって歩くのも面倒なので,私は終点の箱根湯本まで一旦座った座席は移動しないで過ごす.
箱根湯本から路線バスに乗り換えて,9時51分にバス停金時神社入口に到着する.
改めて今回の参加者の顔ぶれを見る.
ARENAオフミは,元々,富士通のLS研メンバーの会員会社が主催していたARENAというネット上の研究会が発祥である.その研究会のオフラインミーティングとして,このARENAオフミは発足した.もうかれこれ10数年前のことである.それ以来,今日まで連綿として続いてきたのは正に驚異的である.
今回の参加者の顔ぶれを見ると,ARENA研究会発足以来の参加者は数名.ARENAオフミから枝分かれした鎌っこ倉ぶからの参加者が1名,私ノもと勤務先関係の方が2名,山旅スクール関係の方が3人,街道歩きの仲間が3名など,大半の方々が私をリンキングポイントにして繋がっているのに改めてビックリする.それに今回は,特に塔ノ岳常連で毎日登山のTGさんにも参加頂いている.これは光栄の至りである.
<小田原駅で箱根登山鉄道の電車に乗り換える>
■金時神社登山口から登山開始
私達が乗車したバスは,9時40分にバス停金時神社入口に到着する.
バス停近くの空き地で,軽くストレッチを済ませる.不肖私めがストレッチの音頭を取らせて貰う.
天気晴朗,暑くもなく寒くもなく,実に爽やかなお天気である.
ストレッチを済ませて,9時51分にバス停金時神社入口を出発する.バス通りを横断して,駐車場のトイレで用事を済ませる.そして,10時丁度に登山を開始する.
登山口には私たち以外にも,小さな子度を連れた家族や若い人のグループなど沢山の登山客が訪れている.
塔ノ岳を訪れる登山者に比較すると,金時山の登山者は如何にもハイキングという雰囲気があるのが面白い.
<金時山山頂を目指して>
■公時神社下社
沢山の登山者に混じって,登山口から登山道に入る.登山道は最初からかなりの上り勾配である.
10時03分,公時神社下社に到着する.
参拝したような,しないような,あいまいなまま,神社に向かって右側の登山道に入る.ここからが本格的な山道になる.
<公時神社下社>
■金時宿り石
やや荒れた山道を登り続ける.
途中,阪田公時碑の横を通過する.辺りは桧林である.
金時手鞠石からさらに登って,10時37分,金時宿り石を右手に廻り込むようにして坂道を登り続ける.
この辺りから,足が速いグループと遅いグループとの間が開き始める.参加人数が多ければ,どうしても歩行速度の差が顕著に出てしまう.
<金時手鞠石>
■峠の三叉路
高度が高くなるにつれて,見晴も次第に開けてくる.進行方向右手には芦ノ湖,神山,冠ヶ岳などの箱根の山々が見通せる.この辺りの風景は,スイスに良く似ているなと,私は勝手に思っている.
風景を眺めながら,やや平らな場所を通過してから,ほんの少し登って,11時15分に峠の三叉路に到着する.この三叉路を右折して尾根沿いの道を進めば矢倉沢峠を経由して明神岳へと続く.
私達は三叉路で一息入れてから左折して,金時山山頂に向かう予定である.
<峠の三叉路に到着>
■芦ノ湖西岸の山並みが見える
11時20分頃,休憩を終えて三叉路から歩き出す.
悪路が連続するようになる.私は列の中央付近に入って,それとなく皆さんの歩き具合を見ながら,足並みが余り速くならないように注意をし続ける.
進行方向左手には,芦ノ湖西岸に聳える山々が手に取るように見えている.
<芦ノ湖西岸の山並みが見える>
■一寸したトラブル
山頂に近付く頃,私は列の後ろの方が気になるので,再び最後尾に廻る.すると,
「…お一人が,大分疲労していて,『先に行って下さい』と言っている…」
とのこと.これは大変.落伍者をひとりぼっちにするのが,一番事故に繋がりやすい.
“最後尾には登山学校出身者が付かなければダメだな…”
と思う.登山学校出身者なら一人だけ置いてきぼりにするなどありえない.
私は,幹事長に遅れている人を迎えに行くと断ってから,大急ぎで,往路を下山する.
およそ10分ほど下ったところで,喘ぎながら登って来る最後尾の方に会う.
「…今日は体調が悪いので,山頂まで行ったらユックリ休んでから,今来た道を引き返します」
とのこと.ならば,山学校で一緒だった人がだれか一緒に下山するんだな…
そんなことを考えながら,
「私がリュックを背負います…とにかくユックリ山頂まで行きましょう…」
ということで,私はこの方のリュックを背負う.そして,暫くの間,一緒にユックリ,ユックリと登る.やがて,山頂の小屋が見え始めたところで,ここまで登れば後は大丈夫と判断して,
「…皆が心配しているので,一足先に登って無事だと伝えます…」
とお断りして先を急ぐ.
丁度そのとき,幹事長が心配顔で,山頂から数十メートル下まで下ってきている.
私達の姿を見て,一安心.幹事長も一緒に,12時06分,3人で山頂へ到着.
<金時山山頂に到着>
<金時山山頂>
■大混雑の山頂
今日は天気が良いこともあって,金時山山頂な登山客で大賑わいである.ちょっと大げさに言えば立錐の余地もない.
私達は,山小屋から少しは馴れたところに陣取って昼食を摂る.
食事をしている間に,山学校同期のTBさんが,途中で落後しそうになった方に付き添って,往路を一緒に下山してくれるとの申し出がある.山のベテランTBさんが付き添ってくれるなら,一安心である.
<山頂は大混雑>
■富士山が良く見える
昼食を済ませてから,金時山山頂からの眺望をデジカメに収める(冒頭の写真).
今日は富士山がスッキリと見えている.何時も,堀山の尾根道から見馴れている富士山より,随分と大きく見えるので迫力がある.ただ欲を言えば残雪が全くないのが残念である.
それはともかく,折角の機会なので,富士山の写真を沢山撮っておくことにする.
<金時山山頂から富士山を望む>
<長尾山から乙女峠へ>
■長尾山
12時42分,昼食を終えた私達は金時山山頂から乙女峠へ向けて下山開始.
緩やかな下り坂が続く.正に散策に最適な雰囲気の尾根道である.下り坂が終わると再び短い登り坂になる.その登り坂を上りきると,再び緩やかな下り坂になる.鞍部を過ぎると標高差約100メートルの登り坂になる.
「ユックリ登りましょう…」
と周囲の方に声を掛ける.
13時25分,長尾山山頂に到着する.400〜500平方メートルほどもあるだろうか,山頂は広場になっている.ここで休憩.直射日光を浴びて,ちょっと暑い感じがする.
10分ほどの休憩で,また下山し続ける.
<長尾山山頂>
■乙女峠
長い下り坂を,一気に下り続ける.赤土が露出している荒れた道である.今日の登山道は良く乾いているので,あまり滑ることもないが,もし雨で濡れていたら,滑りやすくて随分と苦労しそうである.
13時49分,乙女峠に到着する.ここの茶店は現在は営業していない.残念.したがってトイレもない.
ここで10分ほど休憩を取る.
<乙女峠の茶屋(休業中)>
■富士山展望台
御刺峠の富士山展望台に登ってみる.
近くの樹木が大きくなってしまい,富士山の頭だけしか見えないのが残念である.それでも,性懲りもなく,ここから富士山の写真を撮る.
<展望台から富士山を望む>
<バス停乙女峠>
■薄暗く荒れた登山道
乙女峠での休憩を終えて,14時丁度に仙石原に向けて下山し始める.
登山道はますます荒れている.赤土の斜面の至る所に木の根が露出している.その中を雨水で深くえぐれた登山道らしい所がある.えらく歩きづらい道路もどきが連続する.
下り坂で転倒する人も居て,ビクリとさせられる.とにかく安全第一,ケガをしないように通石ながら,超ユックリの速度で下山し続ける.
下山途中で,登山学校の同級生にメールがある.往路を下山したお二人から,金時山山頂で,登山学校同級生のDッジさんにバッタリあったとのことである.これは奇遇.Dッジさんとは,数年前にペルーへの長旅でご一緒して以来,ほとんど会っていない.
<荒れた登山道>
■案内標識2本
14時31分,これまで下る一方だった登山道が大きく左にカーブして登り坂になる.直感的に,
“あれ,変だなた…”
と思うが,案内標識にしたがって,坂道を登る.
少し登ると,今度は道路脇にまた標識が立っている.この標識にしたがって今度は右に曲がる.
<日本の案内標識>
■バス停乙女峠到着
少々,不安にも思ったが標識にしたがって歩くと,やがて自動車が頻繁に通り過ぎる道路が林の間から見え始める.自動車の騒音が絶えず聞こえてくる.
最後の階段道を飛び出るように下って,14時40分頃,バス停乙女峠に無事下山する.
<バス停音下峠に下山>
<沢山の乗り物を乗り継いで帰宅>
■バスで箱根湯本へ
15時29分発の箱根湯本行きのバスまで50分ほどの待ち時間がある.
随分長い待ち時間である.日向にいるとジリジリと蒸し暑くてたまらない.各自適当に日陰に入って,ボンヤリとバスを待つ.
15時29分,漸くバスが到着する.
私は運良く座れたが,仲間の数名が立ち席になる.立ち席の皆さんは若いので,私は遠慮せずに座らせて貰う.
小田原に近付くにつれて,道路が混雑し始めるが,16時12分,無事,箱根湯本に到着する.
“やれやれ…やっと! 箱根湯本か!”
<箱根湯本に到着>
■無事帰宅
箱根湯本駅は,観光客でとても混雑している.さすがに日本を代表する観光地である.
隣に停まっているロマンスカー特急電車を見送って,私達は16時23分発紅色の4両編成の小田原行普通電車に乗車する.
電車が発車する.電車の床下から伝わってくるレールのゴロゴロ感が,何時も乗っている小田急の線路とは大分違うような気がする.私見だが…
雑踏の中,16時40分に小田原駅に到着する.ここで解散.
私は,たまたま同じ方向に帰る皆さんと一緒に小田原16時55分発湘南新宿ライン高崎行に乗車する.
16時32分,大船駅に到着する.
私は大急ぎで大船16時40分発バスに飛び乗る.正に”ハア,ハア,…”
何時もの塔ノ岳詣でより2時間ほど遅い帰宅である.そのためか午後の時間が何とも慌ただしい…が,とにかく今日は快適なハイキングだった.だから今日も良かった! 良かった!
<ラップタイム>
9:57 バス停金時神社入口発
10:00 金時山登山口
10:03 公時神社下社
11:26 峠の三叉路(11:35まで休憩)
12:06 金時山山頂(12:42まで昼食)
13:25 長尾山山頂(13:35まで休憩)
13:49 乙女峠(14:00まで休憩)
14:40 バス停乙女峠着
[山行記録]
■水平距離 4.9km
金時山山頂まで 2.1km
■累積登攀高度 612m
金時山山頂まで 532m
■累積下降高度 562m
■登攀所要時間(金時山山頂まで;休憩時間込む)
金時登山口発 10:00
金時山山頂着 12:02
(所要時間) 2 時間02分(2.03h)
水平歩行速度 2.1km/2.02h=1.04km/h
登攀速度 532m/2.02h=263.4m/h
■所要時間(休憩時間を含む)
金時登山口発 10:00
バス停乙女峠着 14:40
(所要時間) 4時間40 分(4.67h)
水平歩行速度 4.9km/4.67h=1.05km/h
(おわり)
「伊豆箱根の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3211105057339823e22823b2b9d3d08b
「伊豆箱根の山旅」の次回の記事
(なし)
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初秋の箱根:金時山・長尾山周遊
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