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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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久々に尊仏山荘のミャ〜君に会った丹沢;塔ノ岳(今年45回目)

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                              <尊仏山荘の山ネコ「みゃ〜」君>

    久々に尊仏山荘のミャ〜君に会った丹沢;塔ノ岳(今年45回目)
            (単独山行)
       2014年9月17日(水) 曇

■すっかり秋らしくなった
 何時ものように,コーロギの啼き声を聞きながら,4時10分に家から大船駅を目指して歩き出す.真っ暗.秋も9月中旬ともなると,この時間,外は真っ暗.幾分寒く感じる.
 昨日(9月16日),五十三次洛遊会の皆様の鎌倉案内で,終日,鎌倉東部の社寺,史跡,遺構など尋ねて歩き回った.歩いた距離は大したことなかったが,懇親会で嗜んだグラスビールが美味しかったのに,今朝は災いしたのか身体が幾分重く感じる.でも,まあ,塔ノ岳を往復するには問題なかろうと判断する.
 大船駅前のコンビニで昼食用のオニギリなど購入して,東海道本線下り大船5時10分発の初電に乗車する.今日はどういう訳か電車は空いている.私は4人掛けボックスを1人で占領する.
 小田原で小田急電鉄新宿行電車に乗り換える.どうせ今朝も車窓から富士山を拝むことはできないだろうと思いながらも,多少は見えることを期待する…が,見えたのは矢倉岳だけ.まあ,この雲のない天気では仕方がない.
 渋沢発大倉行バス停には,今朝も私が一番乗りである.鎌倉という遠方から来ているのに…
 1番バスは何時もの平日通りの混雑である.乗り合わせた常連は,韋駄天のNMさん,TGさん,YKさん,YUさん,IwIさん,MTさん.それに山旅スクール6期のXさん(お名前ど忘れ).
 1番バスは6時59分にバス停大倉に到着する.このときの大倉付近の気温は35℃.少し蒸し暑い気温である.
 支度を整えて,私は,7時07分に大倉から歩き出す.歩き出してほんの数分,たまたま一緒に歩き出したTGさんと一緒である.しかし,まだ登山口を通過する前に.TGさんには先に行ってもらう.そして,登山口付近で一緒になったYUさん,それに自家用車で来られたNMさんと,暫くの間,一緒に歩き続ける.

■見晴階段
 YUさん達の歩行速度は,老い耄れの私には少し速いが,まあ我慢できないほどでもないので,上り勾配が比較的楽な見晴山荘までは,お二人に同行させて頂くことにする.
 3人で,いろいろと雑談しながら歩き続ける.雑談の中で,NMさんの父親が私より1才年上で,今はディサービス通いをしていることを聞く.平素,自分の年のことはほとんど意識せずに塔ノ岳に登っている私は,この話を聞きながら,見晴茶屋の気温は20℃.大倉より5℃ほど低い.
 “オレも自分の年をシッカリ自覚して,無理をしないよう心掛けなければ…”
と反省する.
 7時49分,見晴茶屋に到着する.大倉からの所要時間は42分.私の標準時間より少し早いが,まあこの程度なら,これからの登りにそれほど影響はないだろう.
 そのまま,見晴階段に差し掛かる.加齢とともに急傾斜の登りに弱くなっているという自覚がある.
 「ここから先は,ユックリ登ります…」
ということで,ここまでご同行頂いたお二人とお別れする.そして,階段を見上げた定点写真を撮る.当然のことながらお別れしたばかりのお二人の後ろ姿が大きく写っている.
 「…後ろ姿が写っちゃいました,ブログに掲載して良いですか…」
とお二人の了承をいただく.
 階段の遙か上の方を登るTGさんの後ろ姿が小さく見えている.
 私が見晴階段を3分の2ほど登ったときには,もう,お二人の後ろ姿は全く見えなくなっている.

<見晴階段>

■駒止階段
 8時05分,一本松を通過する.気温22℃,
 “ありゃ〜っ…,見晴茶屋より2℃高いぞ?”
 尾根の平坦道に入る.ホッとした気分になる.足元を眺めながら,ボンヤリと歩いていると,いきなり,下山してくるKSさんに,
 「やあ,,やあ,FHさん…」
と呼び止められる.
 例によって握手.KSさんからパワーを頂戴する.立ち止まって,ほんの1分ほど雑談を交わす.
 「今日は,山頂もこんな感じですよ…すぐそこで,(YUさんとNMさんの)2人に会いましたよ…」
 KSさんとお別れしてすぐに駒止階段に差し掛かる.今日も私の前に何人かの登山者の後ろ姿が見えている.
 毎度のことながら,この階段を登るのも結構シンドイ.文字通りエッチラ,ホッチラ…という感じで登って,8時21分に駒止茶屋を通過する.
 気温21℃.バス停大倉との温度差は4℃.
 大倉からの所要時間は,1時間14分.欲を言えば,楽に歩いて,1時間05分程度にしたいな.
 
<駒止階段>                               <駒止茶屋>

■堀山の尾根道
 堀山の尾根道に差し掛かる.大倉尾根で一番気分良く歩けるところである.
 例によって,晴れていれば富士山が良く見える場所に到着する.今日は雲が低く垂れ込めていて,富士山は全く見えない.でも,見えない富士山でも,ここで写真を撮らないと,何とも気分が収まらないので,無駄と分かっているのに,敢えて写真を撮る.
 8時30分,堀山の標識前を通過する.気温21℃.駒止茶屋の気温と変わらず.

<見えない富士山の写真>

■堀山の家
 8時40分,小草平に到着する.気温22℃.
 なぜか,堀山の家の前に,「営業中」の赤い幟旗が立っている.もちろん,今日は平日.堀山の家は営業していない.
 “こんなこともあるんだな…”
 私は面白がって,幟旗の写真を撮る.

<堀山の家>

■萱場平
 今日は堀山の家から花立山荘まで43分掛けて登ろうと思う.それにはここから始まる急坂を出来るだけユックリ登りはじけるのがコツである.急坂の出だしで張り切ると,戸沢分岐手前ぐらいで息切れしてしまうから…
 私は心してユックリペースで登り続ける.それには,時々私を追い越して行く若手の登山者に対して対抗心を持たずに,淡々追い抜かれる必要がある.これがまた分かっていても難しい.追い抜かれるとついつい力みはじめるのが良くない.この気持ちを抑えながらマイペースを持続するのは,仏教の修行に似ているなとすら思う.
 何人かの登山者に追い抜かれながら,9時丁度に萱場平に到着する.気温24℃.堀山の家の気温降り2℃も高い.
 萱場平で,私より5分ほど早く大倉から歩き出した常連のXさん(名前失念)を追い越す.

<萱場平>

■花立山荘
 相変わらず蒸し暑い.
 私はバテないように,流れる汗をかかないように気を遣いながら登り続ける.前後に登山者の姿が見えないので,完全な一人旅である.
 後七分坂(見晴階段)に差し掛かる手前で,下山してくる韋駄天のNMさんとすれ違う.何時もながら,NMさんの驚異的な速度には驚かされる.
 9時16分,後七分坂に到着する.ここからの富士山の眺めも良いはずだが,今日は残念.
 後七分坂を7分で登って,9時23分に花立山荘に到着する.気温22℃,
 大倉からの所要時間は2時間16分,堀山の家からの所要時間は43分.涼しくなったら,それぞれ10分および3分位短い時間で,楽に登れるようにならなければ…
 相変わらず富士山が見えないだけでなく,辺り一帯に濃い霧が掛かっている.多分,雲の中に入っていると思われる.
 先ほどから私を追い越しては休憩を取るを繰り返している若い3人組がベンチで休憩している.

<花立山荘>

■花立山
 花立山山頂へ向かう.途中の階段道が終わるまでが結構シンドイが,ガレ場に入ると,視界が開けて清々とした気分になる.
 今日は全く無理をしていないので,体調は上々,気分良く登山を続ける.ただ,濃い霧が周囲に立ちこめていて,景色が全く見えないのが残念である.私はそれでも諦めずに周囲の写真を撮る.勿論,真っ白以外に殆ど何も写っていないのは承知の上である.
 でも折角だから,花立山山頂から,塔ノ岳を見上げた写真を撮る.
 9時32分,花立山山頂に到着する.気温22℃と変わらず.

<花立山山頂から塔ノ岳を望む>

■ブドウで生き返った気分だ
 花立山山頂で,2番バスで来られたFTさんが私に追い付く.
 「FHさん…一寸待って…」
と呼び止められる.
 FTさんは,リュックから,冷たく冷えたブドウを取り出して,
 「二つほどどうぞ…」
と言う.有り難い.蒸し暑くてバテ気味の身体には,冷えたブドウは何よりのご馳走である.遠慮なく頂戴する.
 “旨い!…実に旨い!”
 私も今度の山行から,ブドウを持ち歩こうかと思う.
 私はRTさんと一緒の速度で歩くことなど不可能なので,
 「どうぞ先に行って下さい…(FTさんの)20分ぐらい後に山頂に到着しますので…」
と先を譲る.
 「そんなには差はないでしょう…」
と言いながらFTさんは私を追い越して行く.そして瞬く間にFTさんの後ろ姿は見えなくなる.

<FTさんからブドウを頂戴する>

■塔ノ岳山頂
 9時39分,金冷シを通過する.気温18℃.花立山山頂より4℃も低い.ちょっと驚きである.
 金冷シを通過すれば,山頂まで後僅かである.金冷シから山頂まで,3箇所の階段があるが,何時も,どの階段も気分良く登れるのが嬉しい.
 辺りの風景…といっても霧が掛かっているので,殆ど何も見えないが…を眺めながら,時々霧の写真を撮る.そんなことを繰り返しながら登り続ける.
 山頂直下の木道に差し掛かるところで,下山してくるTGさんとすれ違う.
 「…今日は気温が高いですね…」
とTGさんは,私をねぎらうような口調で,私に話しかける.
 9時55分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.山頂は霧に覆われている.山頂には人の気配はなく静まり返っている.私は,儀式として山頂および周辺の写真を数枚撮る.
 山頂の気温は20℃.ちょっと高めである.
 大倉からの所要時間は2時間48分.残念ながら,今の私にはこの程度のラップしか出せない.つい数年前までは2時間20〜30分台の所要時間で楽に歩けたのに…まあ,仕方がないか.
 花立山荘からの所要時間は32分.こちらは,まあ,こんな程度かと納得する.
 山頂で汗が引っ込むのを待ってから,久々に尊仏山荘へ向かう.
 
<塔ノ岳山頂>

■尊仏山荘
 尊仏山荘に入る.今日の小屋番はWDさん.先客は常連ばかり.YUさん,NMさん,MTさん,FTさん.
 300円也のお茶を所望する.
 「…ネコ,元気ですか…?」
とWDさんに質問する…までもなく,番台のすぐ横で蹲っている華伊達美弥雄さん(猫のあだ名)を見付ける.
 一寸見かけない間に,大分痩せたようである.体重を落とすのは良いが,毛並みもバサバサした感じになっているのが心配である.
 「みゃ〜…や,元気か…」
とネコに話しかける.
 ネコが甘えて,私の足に頭ゴツンをする.
 “こいつ,やっぱり可愛いな…”
 ネコの写真を何枚か撮る.

<山猫みゃ〜君>

■自由気ままに下山
 私は,大倉発12時22分のバスに乗車しようかと思う.
 そろそろ尊仏山荘をお暇しようとしたときに,山旅スクール6期のXさんが尊仏山荘に入ってくる.Xさんが入ってきたのが切っ掛けで,数分雑談.そして,10時25分に,尊仏山荘を出発する.
 大急ぎで下山すれば,12時22分のバスに十分間に合うが,折角,ここまで登ったのに,大急ぎで下山するのも勿体ないなという気分になる.何事もそのときどきの気分次第.私はユックリ下山して,12時52分のバスに乗ることにする.
 下りは完全な一人旅.これも気儘で良いものである.ときどき道草をしたり,急ぎ足になったり,自由気ままである.
 10時52分,花立山荘通過.
 11時23分,堀山の家通過.
 素晴らしい散策路の堀山の尾根道は,じっくりと時間を掛けて散策だ.
 11時43分,駒止茶屋を通過.急階段は慎重に下る.
 12時10分,見晴茶屋を通過.少々時間が余りそうなので,歩行速度を少し落とす.
 そして.12時45分,無事,大倉に到着する.丁度良い時間.靴を洗い終わる頃,12時52分発のバスが大倉に到着する.

<緑陰が素晴らしい大倉の尾根道>

■無事帰宅
 渋沢,小田原経由で,14時21分に大船駅に到着する.
 ホームに降りた途端に,心地よい海風を感じる.
 “やっぱり湘南の気候は最高だな…”
と肌で感じる.
 私の家近くを通るバスの発車時刻は,14時31分発である.あまりに接続が良すぎて,コーヒーを楽しむ時間もない.よほど次のバスに乗ることにして,駅構内でコーヒーを賞味しようかとも思ったが,迷っている内にバスに乗り込んでしまう.
 …という訳で,今年45回目の塔ノ岳往復も無事終わった.
 微かに残る疲労感が何とも心地よい.
 今日も良かった! 良かった!

<ラップタイム>

 7:07  大倉歩き出し(25℃)
 7:30  観音茶屋(20℃)
 7:47  見晴茶屋(20℃)
 8:21  駒止茶屋(21℃)
 8:40  堀山の家(22℃)
 9:23  花立山荘(22℃)
 9:39  金冷シ(18℃)
 9:55  塔ノ岳 着(19℃)
10:25     〃  発
10:37  金冷シ(18℃)
10:52  花立山荘(18℃)
11:23  堀山の家(20℃)
11:43  駒止茶屋(21℃)
12:10  見晴茶屋(22℃)
12:25  観音茶屋(24℃)
12:45  大倉着(25℃)

 [山行記録]

 ■水平距離       5.2km(片道)

■累積登攀下降高度   1,569m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉  発      7:07
  塔ノ岳 着       9:55
  (所要時間)     2 時間48分(2.80h)
  水平歩行速度    7.0km/2.80h=2.50km/h
  登攀速度       1,269m/2.80h=453.2m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳 発      10:25
  大倉  着       12:45
   (所要時間)     2時間20 分(2.33h)
  水平歩行速度   7.0km/2.33h=3.00km/h
  下降速度       1,269m/2.33h=544.6m/h
                                                                       (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ceda7e52b75cc1897897020c81f0b77
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)

※誤字脱字転換ミスご容赦.


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