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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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オーストリアの山旅:第5日目(4);シュラートミンク縦走(3);馬と牛に出会う長閑な散策路

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                                                          <長閑な牧場の脇を歩く>

      オーストリアの山旅:第5日目(4);シュラートミンク縦走(3)
                     馬と牛に出会う長閑な散策路
            (アルパインツアー)
      2014年6月26日(木)〜7月7日(日)

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/935cd845d5a477cbb9651c48723a928b

第5日目;2014年6月30日(月)  (つづき)
 
<ルート地図>


                         ↓ 拡大図

※これらの地図はアルパインツアー社とは無関係の地図です.
 正確さは全く保証しません.

<ライザバッハ湖岸を歩く>

■目の前に静かな湖水が見える
 ジフェラーアルム小屋で昼食を終えた私たちは,13時50分,ジフェラーアルム小屋から歩き出す.
 ジフェラーアルム小屋からは静かな湖水が見えている.地図で確かめるとライザッハ湖(標高1,338メートル)である.
 私たちは,これから暫くの間,ライザッハ湖の湖畔沿いの道を歩くようである.
 これまで登ってきた荒れ狂うような瀑布沿いの道とは,全く正反対の静寂な道である.相変わらず厚い雲がまだ纏わり付いているが,幸いなことに何時の間にか雨も上がっている.先ほどまでの雨でしっとりと濡れた山肌の緑が何とも言えない潤いを与えてくれる.
 “気持ち良いいな…実に良い”
 私は肺の中の汚れ,芥がいっぺんに現れたような気分になる.
 ただ,少々,困ることがある.それは,折角の散策路も,至る所に牛糞が落ちていることだ.私たちは,新鮮な牛糞は乗っからないように絶えず注意して歩かなければならない.
 山登りの醍醐味は,何もピークハントだけではなく,たまには長閑な散策路も実に良いものだなと思いながら歩き続ける.
 もし,この湖水が日本にあったら,湖畔はたちまちの内にホテルだらけになるだろうな,そして道路は舗装され,観光客でウジャウジャになってしまうに違いない…なんて,余計なことを妄想する.

<目の前に湖水が見える>

■長い滝
 13時51分,ジフェラーアルム小屋から歩き出してすぐに進行方向左手にとても落差が大きい滝が見え始める.一見,弱々しい印象を受けるが近付いて見ると結構凄い滝である.
 滝に近付くにつれて,流下する水の音が聞こえてくる.
 この滝の位置は,地図で容易に確かめられるが,残念ながら滝の名前は,手持ちの地図では分からない.
 湖から離れる頃から,次第に上り勾配がきつくなり始める.

<落差の大きな滝>

■馬が出迎える
 湖から少し離れた高い所を歩き続ける.
 周囲は牧場である.青々とした牧草が辺り一面に広がっている.
 13時52分,2頭の馬が仲良く牧草を食べているところを通過する.人懐こそうな馬が私たちの側へ寄ってくる.率直に,
 “かわいいな! 実にかわいい!”
と思う.
 馬といえば栗茶色の毛並みを連想するが,ここの2頭の馬はかなり白い毛並みである.この毛並みが,何となく上品な印象を与える.まるで王子様がお乗りになりそうな馬である.
 “それにしても,馬の目って…! とても優しいそう…”

<2頭の馬が寄ってくる>

■今度は牛だ
 湖水沿いの長閑な道を歩き続ける.次第にごく緩い傾斜の登り坂になる.
 14時13分,今度は放牧されている牛の側を通過する.牛は,私たちには何の関心も示さずにひたすら草を食んでいる.
 不思議なことに,ここの牛の毛の色が,先ほどであった馬とほとんど同じである.
 牛の写真を撮りたい私は,
 「お〜ぃ…っ! こっちを向いて…!」
と牛に声を掛けるが,牛は私の呼びかけを完全に無視している.
 多分,この牛は私のことを馬鹿にして,
 ”ウッシッヒ…馬鹿なヤツ”
と思っているに違いない.

<私たちを無視して草を食む牛>

<ライザバッハ川沿いの道を遡る>

■湖が遠ざかる
 14時16分,今まで歩いてきた道を振り返って見る.
 目の前には広大な牧草地が広がっている.その先に,ライザバッハ湖の東端が見えている.
 私たちは,これからライザバッハ湖から離れて,ライザバッハ川右岸沿いの道を登ることになる.

<広々とした牧場の向こうにライザバッハ湖が見える>

■カルテンバッハエイム小屋
 14時23分,カルテンバッハエイム小屋と思われる2軒の建物の間を通過する.
 前方に見えている高い山は,多分,プラッケン山(Placken;標高2,437メートル)であろう.峻険な岩山である.山頂付近は雲に覆われていて殆ど見えない.
 小屋とその周辺には全く人の気配がない.多分,これらの小屋は牧場に関連する施設だろう(牛小屋?).

<カルテンバッハエイム小屋>

■コル小屋
 牧場の中の路をさらに20分ほど歩いて,14時41分,また次の小屋に到着する.地図で確かめると,どうやらコル小屋(Kol A.)というところらしい.ここも牧場関連の施設だろうと勝手に想像する.
 前方には相変わらず雲を被ったプラッケン山が見えている.この辺りの風景は,何となく絵になりそうな感じがする.
 ここの小屋にも人の気配は全くない.
 私たちは,ここでも,とくに休憩を取ることもなく通過する.
 今夜私たちが宿泊する山小屋は,前方に見えている谷間を,標高差であと200メートルほど登ったところにある.

<コル小屋>

<急坂を登ってプラインターラー小屋へ>

■杉林が見える所で休憩
 14時50分頃,牧場から外へ出る.
 牧場の外へ出ると,今までの長閑な散策路の雰囲気は一変して普通の山道に変わる.上り勾配も次第にきつくなる.それにともなって,大きな礫やガレばかりの道に変わる.同時にやや急な上り勾配の登山道となる.
 14時55分頃,標高約1,800メートル地点で,休憩を取る.小雨が降り出す.困ったなと内心で思う.前方には杉林が見えている.
 15時15分,休憩を終えて歩き出す.

■綺麗な花が咲いている
 登山道に入って間もなく,路傍に咲く薄紫色の花を見つける.可愛い花である.例によって,私は花の名前などからきし分からないので,ここで花の名前を書くことは遠慮しよう(一応,メモ帳には聞きかじった花の名前をメモしてあるが…).
 
                                      <路傍の花2種>

■沢沿いの急坂
 急な九十九折りの登り坂が連続する.
 15時13分頃,右手前方に滝が見えている.かなり水量の多い滝である.
 現地ガイドのWGさんが,
 「何時もに較べて,随分と水の量が多いです…この分だと,明日登る山の山頂付近には,かなり雪が降っているかもしれませんね…」
と心配する.

<滝を眺めながら急坂を登り続ける>

■牧場の出入口
 15時17分,牧場の出入口(あるいは山小屋の入口か?)を通過する.
 この辺りで一気に眺望が開ける.知らず知らずの間に随分と高い所まで登っている.
 出入口を過ぎると,ちょっとの間,平らな道になる.道の中央には,自然石の敷石が並べられている.私たちは石伝いに歩きつづめる.
 敷石を踏みながら,私は
 “さっきの木の扉は,やっぱり山小屋の敷地に入る入口だったのかな…”
とどっちでも良いことに拘る.

<木戸を抜けると視界が開ける>

■ライザバッハ川を渡る
 15時22分,ライザバッハ川に架かる木橋を渡る.この辺りが今朝歩き出したバス停ヴィルドバッサーから水平距離で約6キロメートルの地点である.
 今日宿泊するプラインターラー小屋まであと僅かである.

<ライザバッハ川を渡る>

■プラインターラー小屋に到着
 ライザバッハ川左岸の坂道を登る,登山道にはビッシリと敷石が置かれている.やがて前方に今日の宿泊予定のプラインターラー小屋が見え出す.木造の洒落た外観の山小屋である.
 最後の急坂を登り詰めて,15時41分,無事,プラインターラー小屋(標高2,000メートル)に到着する.

<プラインターラー小屋が見える>

                                       (つづく)
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(編集中)

「オーストリア山岳トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/057c1f13884ed3e55ed78019294833dd
「オーストリア山岳トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7cbebff6666c1ee86eab07561e3cf5ad


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