<ギャイトアルム小屋>
オーストリアの山旅:第2日目(6):ギャイトアルム小屋;第2日目の纏め
(アルパインツアー)
2014年6月26日(木)〜7月7日(日)
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第2日目;2014年6月27日(火) (つづき)
<ルート地図>
■ホーハークリッペンシュタイン地図
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■ギャイトアルム小屋 拡大図
<ギャイトアルム小屋に到着>
■牧場の中のギャイトアルム小屋
ファイブフィンガーズの見物を終えた私たちは,15時23分に無事ギャイトアルム小屋(Gjaidalm)に到着する.
ギャイトアルム小屋は窪地にある牧場の一角に建っている(冒頭の写真).小屋の周りには赤色,黄色の美しい花が飾られている.花オンチの私には当然のことながら,これらの花の名前など分からないし,改めて教えて貰おうとも思わないが(どうせ忘れるので),とにかく花で美しく飾られた山小屋である.
小屋の前に広がる牧場では数頭の牛がノンビリと草を食(は)んでいる.
「良いところですね…素晴らしい所ですね」
と私たちは異口同音に感想を述べる.
<山小屋の前は長閑な牧場である>
■テラスでノンビリ
現地ガイドのWGさんとツアーリーダーのYDさんが代表して宿泊手続きをする.その間,小屋のテラスで日向ぼっこをしながらノンビリと待つ.
朝に比較すると,上空に雲が増えて曇り空になってきたが,気温は暑くもなく,寒くもなくて,とても心地よい.私たちはチェックイン後もテラスで,のんびりとした一時を過ごす.
<山小屋のテラス>
<私たちが宿泊する部屋>
■一旦部屋に入る
私たちに宛がわれた部屋は長い2段ベッドがある部屋である.まあ,ここは男性4人が上段,女性4人が下段と言うことになる.
出入口から部屋に入ると,部屋の突き当たりに上下2段,それぞれ定員6人の長い寝床になっている.中央にハシゴがある.このハシゴを使って上段のベッドに登るようになっている.1人分のベッドはほぼ畳1畳ほどの広さがあるので,まあ十分な広さがある.6人分のベッドを4人で使用するので,文句など言えた義理ではない.
壁には収納スペース十分な荷物棚もある.私は,心の中で,
“これで十分,十分…立派なものだ”
と納得する.
さて,上段のどこに陣取るかである.私は何となく出遅れたのか,それとも遠慮してなのか分からないが,両側の隅っこは早々と他の人に占領されてしまい,何となく真ん中になってしまう.睡ってしまえば何処でも同じなので特段に文句はないが…
マットはウレタン製で,適度に柔らかである.これなら申し分ない.
<部屋の平面図>
■木の香り豊かな室内
2段ベッドの上段に登って見る.何となく私の場所になった2段ベッドの真ん中から部屋を眺めると下の写真のような具合になっている.
写真の右端に見えているのは出入口の扉である.壁には仕切られた棚や,釣り金具が取り付けられている.
全体は木調で,何となく和らいだ気分になる.
窓は,2重構造になっている.
<部屋の内部>
■小屋の設備を見て回る
荷物を部屋に置いてから,小屋の設備を見て回る.
まずはトイレ.男女別になっている.水洗トイレ.真っ白で柔らかなトイレットペーパーが沢山備え付けられている.個室の鍵もバッチリ,これは凄い.
次に1階にある洗面所とシャワールームに入って見る.熱いお湯もバッチリ出る.有り難い.
シャワーは有料である.受付て1ユーロ支払ってメダルを貰う.このメダルをシャワー室の給湯設備に投入すると4分間,シャワーが出るという仕組みである.
<洗面所とシャワー室>
<夕食前のひととき>
■まずはシャワーを浴びる
まだ夕食までは時間がある.
「それでは…」
ということで,私はもう一人の男性と一緒にシャワーを浴びることにする.
早速,受付で1ユーロ支払ってメダルを貰う.
シャワー室に入って,素っ裸になり,準備万端整ってから,棚の脇にあるメダル投入口にメダルを入れる.そして素早くサワー室に入って,蛇口をひねる.熱いお湯が十分に供給されているので,なかなか快適である.シャワーを浴びながら頭から足の先まで十分に洗うが,まだ,まだ,シャワーは出続ける.
お湯が勿体ないなと思ったが,
“4分って…どの位の時間かな…”
と興味があったので,シャワーが自動的に停まるまで,シャワーを浴び続ける.4分って,結構長い時間だなというのが率直な感想である.
とはいえ,今日は山旅の真っ最中である.なるべく背負う荷物を減らすために,着替えは2日に1回の予定である.折角シャワーでサッパリしたところだが,また,これまで着ていた下着を着ることになる.これが玉に瑕である.
シャワーを済ませてから,部屋に戻る.とりあえずの居所がないので2段ベッドの上段に這い上がる.するとたちまちの内に眠くなる.
■シーツがないので風呂敷3枚をつなげて敷く
さて,ベッドに横になりたい.ところが,オーストリアの山小屋では,宿泊者自身がスーツを用意して,ベッドに敷くのがエチケットだと言われてしまう.
アルパイン社の案内にも,シーツを持参して下さいと書いてあるのを,事前に確かめてはいたが,汚いのを承知なら敢えてシーツなど要らないだろうと早合点した私は,意識してシーツなど持参していない.これがエチケット違反だと現地に来て始めて知った.エチケット違反だと分かっていたら,チャンと持参したのに…こういうのを後の祭りという.
幸いなことに私は風呂敷を3枚持参している.風呂敷はバンダナ代わりである.
余談になるが…
私は常日頃バンダナは少々小さすぎるなと感じている.そのために100円ショップで,バンダナ代わりに風呂敷を購入して使用している.偶然持参している3枚の風呂敷を並べれば,まあ,まあ,シーツ代わりになる.今回は,これでご勘弁願うことにする.
<テラスでノンビリ>
■ホルンがこだまする
夕食までの時間を少々持て余す.そこで暇潰しにテラスに出てみる.他の方々も思いは同じらしく,三々五々,テラスの集まってくる.
すると,小屋の方2人が大きなアルペンホルン(正確な名前は忘れた)を持って,小屋と反対側の山際の崖に向かって歩いて行く.
崖の手前で2人は,ホルンを小屋の方に向けて,演奏を開始する.
「ボ〜…ボボ,ボ〜…」
とホルンの音がこだまする.
現地ガイドのWGのお話だと,私たちが遙か遠くの国,日本から来たので,歓迎のために吹奏しているとのことである.このことを聞いて,私たちは大いに感激する.そして,ヤンヤの拍手を送る.
<私たちのためにホルンを演奏する>
■牛たちも歓迎
ホルンの音色に聞き入ったのは私たちだけではない.
牧場に散らばっていた牛たちが,ホルンの音に吸い寄せられるように集まってくる.そして,ホルンの前にジッと立ち止まって,ホルンに聞き入っている.
この牛たちの公道が如何にもユーモラスで可愛い.
“ああ…これは何とも言えない良い風景だな…”
私には忘れられない情景である.
<ホルンに聞き惚れる牛たち>
<山小屋の夕食>
■メインディッシュ
18時から夕食である.
メニューは下の写真の通りである.カレーライスである.
ネーベンはバイキング方式.ヨーロッパの旅では珍しく沢山の野菜が並んでいる.これらの野菜は現地ガイドのWGさんが私たちのために特別に手配したものだと分かる.
WGさんは3年半にわたり日本の会社に勤めていた経験があるので,日本人が野菜好きなことを知っていたという.ありがたいことである.
また,量もほどほどで,大量の食べ残しで恐縮する心配もない.
勿論,アルコール類は有料である.私は平素アルコールを嗜まないので,アルコールの有料無料には無関係だが…
<山小屋の夕食;メインディッシュと野菜サラダ>
■デザート
デザートはアップルパイ.これは別腹.美味しく頂戴する.
デザートの時間に,ツアーリーダーから,明日のスケジュールの説明がある.明日は,
6:00 起床
7:00 朝食
7:45 歩き出し
というスケジュールだとのこと.
<デザート>
■自己紹介
夕食後,ツアーリーダーから.自己紹介をするように促される.そこで,名簿順に,改めて,順次自己紹介をする.自己紹介の内容はプライベートなことなので,このブログには記載しないが,私を除いて,山のベテランばかり揃っている感じがする.これは正に脅威.私だけが皆の足を引っ張るのではないかと心配になる.
20時40分頃,お開きになる.
20時20分頃,就寝,
こうして第2日目の旅も無事終わった.
<自己紹介>
<ラップタイム>
8:30 モーツアルトホテル(ザルツブルグ)発(専用車・市内観光)
10:27 ハルシュタット駐車場着(ハルシュタット観光に出発)
10:47 岩窟の小さな教会
11:04 展望台(11:08まで)
11:15 カトリック教会(11:20まで見物)
11:38 プロテスタント教会
11:40 マルクト広場
12:08 ハルシュタット駐車場着(ハルシュタット観光終わり)(専用車)
12:11 バッハシュタインバーンケーブル乗場(12:20ケーブル発)
12:25 中間駅着(12:28ケーブル発)
12:35 クレッペンシュタイン駅着(13:30まで昼食)
13:38 クレッペンシュタインロッジ発
13:52 クレッペンシュタイン展望台(14:00頃まで見物)
14:13 ファイブフィンガーズ(14:30まで見物)
14:50 クリッペンシュタイン駅着(15:03ケーブル発車)
15:08 クリッペンネック駅着
15:23 ギャイトアルム小屋着
[散策記録]
※ザルツブルグからハルシュタットまでは,距離が不明なので検討対象から除外した.
距離は概算なので,数値はあくまで目安に過ぎない.
■第2日目ののプロフィール
■水平移動距離
ハルシュタット駐車場→ケーブル乗り場 専用車 7.0(km)
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ケーブル乗り場→中間駅 ケーブル 1.5
中間駅→クレッペンシュタイン 〃 2.4
クレッペンシュタイン→クリッペンネック駅 〃 1.7
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ケーブル小計 5.6
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展望台,ファイブフィンガーズ往復 徒歩 2.0
クリッペンネック駅→ギャイドアルム小屋 〃 0.7
----------------------------------------------------------
徒歩小計 2.7
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合 計 15.3(km)
■所要時間(アイドル時間を含む)
移動時間
ハルシュタット駐車場→ケーブル乗り場 専用車 1時間57分(1.95h)
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ケーブル乗り場→中間駅 ケーブル 17分(0.28h)
中間駅→クレッペンシュタイン 〃 10分(0.17h)
クレッペンシュタイン→クリッペンネック駅 〃 18分(030h)
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ケーブル小計 45分(0.75h)
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展望台,ファイブフィンガーズ往復 徒歩 2時間15分(2.25h)
※昼食時間込み
クリッペンネック駅→ギャイドアルム小屋 〃 15分(0.25h)
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徒歩小計 2時間30分(2.50h)
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合 計 5j時間12分(5.20h)
観光時間
ハルシュタット 1時間46分(1.77h)
■移動速度(アイドル時間を含む)
専用車 7.0km/1.95h=3.59km/h
ケーブル 5.6km/0.75h=7.47km/h
徒歩 2.7km/2.25h=1.20km/h
全体の移動速度 15.3km/5.20h=2.94km/h
(2日目終わり)
(3日目に続く)
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(編集中)
「オーストリア山岳トレッキング」の索引
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「オーストリア山岳トレッキング」の目次
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