<モーツアルトホテル全景>
オーストリアの山旅:第2日目(1);ザルツブルグの朝
(アルパインツアー)
2014年6月26日(木)〜7月7日(日)
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第2日目;2014年6月27日(火)
<ザルツブルグの朝>
■ホテルの窓から見たザルツブルグ市街
昨夜(6月26日)遅くに,私たちはザルツブルグのモーツアルトホテルで,オーストリア滞在1日目の夜を過ごした.東京都の時差が7時間.当然,妙な時間に目が覚めてしまう.
最初,1時30分に目覚める.東京時間で8時30分である.仕方がないなと思いながらも,早く時差ボケを解消しなければと焦った気分になる.
室内が少々蒸し暑い.でも,この辺りは,もともと夏でも冷涼な所らしく,このホテルには冷房施設はない.ただ,少々古びた感じの扇風機が1台あるだけ.でも,暑くて仕方がないというほどの蒸し暑さでもないので,そのままジッとベッドの上で寝たまま過ごす.その内に何となくウトウトとし出す.ただし奇妙キテレツな夢を絶えず見ながらである.
6時30分,堪らず起床してしまう.でも,何となく寝不足感があって,体調は余り良くない.血圧も少々高めである.でも,このような症状は,これまでの海外旅行で,何回も経験済みなので特に気にすることもない.
部屋の窓を開けてみる.外の冷気が部屋に流れ込む.とても気持ちがいい.
昨夜ホテルに到着したときには,もう真っ暗で外の様子は全く分からなかったが,明るくなってから外を見回すと,落ち着いた雰囲気で,なかなかオシャレな街のようである.隣の建物は多分集合住宅であろう.1階(つまり日本流には2回)の広い場所に自転車が沢山並んでいる.この集合住宅の向こうには岩山が迫っている.
向かって左から朝の太陽が眩しく射し込んでくることから,私の部屋が南向きであることが分かる.地図で確かめると前方に広がる岩稜の丘は,多分,カプチーナベルグ(Kapuzinerberg)と呼ばれる所らしい.地図を子細に眺めると,モーツアルトの生家は,私たちが宿泊しているホテルから南へ1.5キロメートルばかり,ザルツァハ川(Salzach)の対岸にあるらしい.
<ホテルの部屋からの眺め>
■ホテル周辺をブラブラ歩き
荷物の整理が終わる.丁度7時である.そのとき7時のモーニングコールの電話がある.朝食は8時30分からなので,少々時間がある.
私は,少しの間,ホテル周辺を歩き回ることにする.モーツアルトの生家を見物に行くだけの時間はないが…
グランドフロアーの門番をしている男性に,
“グーテンモルゲン…”
と私が知っている数少ないドイツ語で挨拶する.彼はニコリとして,
“グーテンモルゲン…”
と私に返事をする.たったこれだけの会話で私は何だか嬉しくなる.
<モーツアルトホテルの玄関>
■トロリーバスが通る
外はヒンヤリとしている.気温は,多分,10℃台半ばだろう.
如何にも綺麗な街並みである.道幅はそれほど広くはないが,整備が行き届いていて,清潔感に溢れている.街路樹も綺麗だ.街の中をトロリーバスが通っている.
<トロリーバスが通る>
■不思議なショーウインドウ
まずはホテルから南の方へ歩いてみる.犬を連れた女性が散歩をしている.ほんの数府歩くと交通量の多い通りに突き当たる.この三叉路を右折して1キロメートルほど南西に向かって,橋を渡ればモーツアルトの生家があることは分かっているが,そこまで足を延ばす元気もないので,そのまま今来た道を引き返す.そしてホテルの周辺を行ったり来たりしながら,商店のショーウインドウを覗き込む.
ホテルのグランドフロアーには仏像を飾った店がある.何を売っている店なんだろう,なんで仏像なんだろうと不思議になるが,敢えて聞いてみるほどの気力もない.
<仏像が並ぶ不思議な店> <カエルの置物?>
■街路樹が美しい
ホテル近くの道の街路樹がとても美しい.
“やっぱり,ザルツブルグは素敵な街だな”
と思いながら何枚かの写真を撮る.
そうこうしている内に,8時を過ぎる.
“そろそろ部屋に戻ろう…”
ということで朝の散歩を中止して,一旦,自室へ戻る.
<街路樹が美しい綺麗な街並み>
<朝食と出発準備>
■モーツアルトの肖像画
自室の戻って,もう一度持ち物のチェックをする.そして,ツアーリーダーの指示通りに荷物を自室の前に出す.
”こんなところに荷物を置きっぱなしにして大丈夫かな…”
と毎度のことながら,心配性の私は少々気になる.もっともこの荷物,中にはろくなものは入っていないが…
8時15分,グランドフロアーの食堂に向かう途中で,モーツアルトの肖像画が飾られている.即,写真を撮る.
<自室の前に荷物を…> <モーツアルトの肖像画>
■サッパリとした朝食
時差の影響が大きいので,あまり食欲はないが,食べないわけにはいかない.
朝食はバイキング形式である.
現地ガイドのヴォルフガングさんが気を聞かせて,
「目玉焼きを頼みましょうか…」
と親切である.
「それでは,お願いします…」
「…では,卵二つですか,それとも一つですか,それにハムですかソーセージですか」
私はやり取りがややこしくなったので,
「ワンエッグ サニーサイドアップ ハムでお願いします」
と日本語と英語チャンポンでお願いする.
すぐに心の中で,
“そんなこと,いちいちガイドの手を患わせずに,自分で頼めばいいじゃないか”
と反省する.
メニューは下の写真の通りである.これにパンと並々と注いだコーヒーの素敵な朝食である.これなら,平素支度で食べている朝食と大差ないので安心である.
<爽やかな朝食>
<ザルツブルグよさようなら>
■ホテルをチェックアウト
朝食を済ませて,一旦自室へ戻る.
集合時間は8時30分,歯磨き洗面を済ませてから,少し早めの8時20分に,ホテルをチェックアウトを済ませる.
集合時間10分前には全員が揃っている.全員がパンクチュアルなので実に気持ちがよい.
ホテルの外には,私たちが乗車する専用バスがもう来ている.
ツアーリーダーが,
「ご自分の荷物がバスに積み込まれているか,ご自身で確認して下さい…」
と全員に確認する.
<立派な専用車>
■ホテル前から発車
9時30分,私たちを乗せた専用バスはモーツアルトホテル前から,ハルシュタットへ向けて出発する.
「…皆さん,お忘れ物はないですか.もう一度ご確認下さい…パスポートはありますか.過去にパスポートが紛失したことが2〜3度ありました.一度はバスの座席に挟まっていました.また,ホテルに置きっぱなしにしたという例もあります…」
と念を押す.
「昨日,飛行機が欠航したために,ザルツブルグに到着したのが深夜になってしまったので,ザルツブルグの観光は全くできませんでした.そこで今日は途中で下車することはできませんが,ザルツブルグ市内を少々回り道をして車窓から主な見所などを見ることに致しました…」
私は山歩きを目的に来ているので,市内観光ができるかどうか,それほど気にはしていないが,ザルツブルグといえば,日本でも音楽で有名なところである.勿論,時間があれば是非観光してみたい街である.車窓からだけとはいえ,観光ができるのは有り難い話である.
(つづく)
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「オーストリア山岳トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/057c1f13884ed3e55ed78019294833dd
「オーストリア山岳トレッキング」の目次
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[編集後記]
2014年7月13日(木)
昨日(7月13日)は,オーストリアから帰国して初めて丹沢塔ノ岳に登った.猛暑とまだ完全に解消していない時差ボケのため,体調は最悪.喘ぎ喘ぎ何とか山頂まで登ったが,所要時間は何と3時間27分も掛かってしまった.私としては最悪の記録であった.
そんなこともあって,今日はしょげかえったままの日曜日である.
昨日の塔ノ岳詣での疲れも残っているので,今日は遠出を避けて,もっぱら自宅の庭の草取りに専念する.私が庭で後ぞごそしていると,郵便受けに何か投函されたような気配を感じる.
“変だな? 日曜日に郵便配達はないのに…”
訝りながらポストを見るとヤマト運輸便である.差出人はアルパインツアーのツアーリーダーYDさんである.
手紙を開けてみる.
中には礼状と共に,旅行中に写した沢山の写真が入っている.著作権の問題があろうかと思うので,ここでこれらの写真を詳細に紹介することはできないが,手紙に入っていた内容物を下の写真で紹介しておこう.
実に有り難い配慮である.これまで何回もツアー会社主宰のツアーに参加したことがあるが,写真を送って貰ったのは初めての経験である.この場を借りて厚く御礼申し上げる次第である.
なお封書の中には「ビヨンザエッジ」「アンナプルナ南壁」の3Dの案内が入っている.
「ビヨンドザエッジ」は,オーストリアへの往路の飛行機で2回,往路で1回,計3回も見てしまった.3回とも見る度に感動したビデオである.
<アルパインツアー社ツアーリーダーYDさんから送られてきた資料>
(編集後記おわり)
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オーストリアの山旅:第2日目(1);ザルツブルグの朝
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