<雨の鎌倉中央公園>
梅雨の鎌倉中央公園;ウオーキング・イン・ザ・レイン
(単独散策)
2014年6月6日(金) 雨
今年はもう梅雨入りだ.
エルニーニョとやらで,今年の梅雨はどうやら長引きそうだ.テレビでは,この時期,カビに気を付けろと盛んに警告している.
飲み薬で水虫退治中のワタシには,カビとは聞き捨てならない.水虫もカビの一種.だからワタシが今飲んでいる薬はカビ退治の薬と言うことになる.
カビ人間のワタシでも,梅雨は憂鬱.天気予報は,明日,土曜日も強い雨が降り続けると無情なご託宣である.いくら山歩きが好きな私でも,わざわざ雨の日に丹沢くんだりまで出掛ける気はしない.そうなると,これから2〜3日は家で燻っていなければならない.これもカビ人間には辛いことである.そんなことしていたら,頭の中までカビだらけになってしまう.ワタシの頭の脳味噌は,生まれ故郷の信州味噌である.折角の味噌をカビなどで汚したくない.それには「雨にもマケズ」に少しお散歩しなければ…
<鎌倉中央公園のアジサイが咲き始めた>
ワタシはちょっと大きめのビニール傘を持って,降りしきる雨の中を,せめて大船まで下って,熱いコーヒーでも飲んでこようか思い立つ.
同居人と二人だけの昼食を済ませてから,やおら家を出る.
まずは,鎌倉中央公園の清水塚口から公園内に入る.公園に入った途端に雨脚が一段と強くなり始める.やや大きめのビニール傘をさしているのに,足許がビシャビシャに濡れてしまう.そうなると軟弱なワタシの戦意は立ち所に消滅してしまう.
“大船行きなんて…ヤ〜メタッ…!!”
<雨の遊歩道;雨に濡れた木々の緑が美しい>
ワタシは中央公園内を一回りしてから,ソソクサと自宅へ引き返すことにする.すかさず,ワタシの体内に住み着いている寄生虫のようなもう一人の私が,
“なんでお前さんは,いつも行き当たりバッタリなんだ…!”
とワタシに糾問する.
“だってさ…こんなに強い雨の中,歩いたら風邪ひいちゃうよ…それに,いくら何でもこんなにザンザン降りの中を歩いても,ちっとも楽しくないよ…第一,おれは蛙じゃないよ.”
<ビニール傘と階段道>
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…ま,そんなわけで,鎌倉中央公園を一回りするだけで,スゴスゴと自宅へ引き返すことにする.でも,往路と同じ道を引き返すのでは,一筆書きのルートに拘りのあるワタシの信条に反するので,わざわざ妙な経路を辿ることにする.
園内の上の池から,下の池に向かう途中で,雨の中をはしゃぎながら走り回る2人の子どもを見掛ける.傘もカッパも着ずにびしょ濡れになりながら走り回っている.子どもの元気さが羨ましい.
池の途中にある吾妻屋を覗くと,小屋の中は幼児を連れたお母さん方で一杯である.それこそ満員電車のようだ.多分,何かの催し物があったんだろう…あいにくの強い雨で気の毒だなと同情しながら通過する.
園内を歩く序でに,雨の公園の風景を写真に撮る.でも雨脚が強いと,ビニール傘をさしたままシャッターを押さなければならない.でも,シャッターを押すときに濡れるのもイヤだな…
”…ならば,ビニール傘はどうせ透明だ.ビニール傘を通して写真を撮れば良いじゃないか…”
ということで,写したのが冒頭の写真である.
“この写真,結構面白いじゃないか…よお〜しっ! こいつを水彩画にしてしまおう”
そう思いつくと,一刻も早く家に戻って,絵の制作を始めたくなる.でも,家に帰った途端にそんな衝動もすぐに忘れて,昼寝をしたくなる.
だから,オレはダメなんだ!
“おやおや…,また今日も愚痴で終わりかな…?”
もう一人の私が,ニタニタ笑っている.
<雨降りしきる鎌倉中央公園>
(おわり)
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