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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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春たけなわの箱根:浅間山・鷹取山縦走

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                           <見頃は過ぎたがサクラが美しい湯坂道>

        春たけなわの箱根:浅間山・鷹巣山縦走
          (KGU・OM先生グループ)
         2014年4月26日(土) 晴

<ルート地図>


    水平歩行距離   6.8km
    累積登攀高度   847m
    累積下降高度   137m

■朝の時間を持て余す
 今回は,元勤務先のKGUで同僚であったOM先生からの熱心なお誘いを受けて,当グループの山行(というよりはハイキング)に参加するようになってから,2回目のツアーである.
 参加者は13名.全員が男性というところが気に入っている.参加者の中で私が昔から知っている方は,OM先生の他に,HG先生だけ.誠に心細い.参加者は電力,石油関係の大手企業のOBが主体だと伺っている.
 正直なところ,未だに,なぜOM先生が熱心に私を勧誘してくれたのか分からないままだが,まあ…いいか.
 “まあ,その内に,何とかなるだろう…”
 集合場所時間は箱根湯本駅10時である.10時と言えば,平素の塔ノ岳詣でのときは,すでに塔ノ岳山頂の尊仏山荘で,ネコの華伊達美弥雄さんを相手にお茶を楽しんでいる時間である.
 私は朝の時間を持て余してしまう.十分にゆっくり家を出ればいいのにと思われるかもしれないが,生来せっかちで臆病者の私は,自分では分かってはいるものの,どうしても早く家を出てしまう.揚げ句の果て,小田原駅のBeck'sでコーヒーを飲みながら時間を潰したにもかかわらず,9時過ぎには,もう,箱根湯本駅に到着してしまう.

■朝の箱根湯本をブラブラ歩き
 “でも,まあ…,遅刻しなかっただけマシか…!”
 箱根湯本駅構内の喫茶店に入ろうかと思ったが,先ほど小田原駅でコーヒーを飲んだばかり.そんなに立て続けにコーヒーを飲んだら胃が爆発する.
 “仕方ないな…ん,じゃ,まあ,その辺りでも散歩するか…”
 私は特に何処を見物するという目的もなしに,箱根湯本の商店街をブラブラする.商店街の殆どは土産屋が軒を連ねているが,ジャストルッキングでも結構楽しい.
 その内に商店街の中で,人一人やっと通れるほどの路地があるのを見付ける.面白そうなので路地に入ってみる.路地は須雲川の川岸に突き当たる.静かな川の流れを見ると頭の中で膨らんでいた風船がはじけたような気分になる.
 集合時間の20分前,9時40分に,一旦,箱根湯本駅に戻る.丁度そのとき電車が到着して,OM先生が降りてくる.まだ,他の参加者の姿はない.
 「川へでも行ってみますか…」
とOM先生が私を誘う.
 私は川からたった今戻ったばかりだったが,OM先生と一緒に,また川に向かう.ブラブラと橋を渡って,川の右岸沿いの木陰で立ち止り,取り留めのない雑談を5〜6分してから,再び箱根湯本駅に戻る.
 
<箱根湯本を散策>                            <川岸へ出る>

■新緑の湯坂道
 10時少し前に参加者予定者全員が揃う.今回初めて出席の方もお一人居られるようである.私も今回で2回目の参加なので,殆どの方のご尊顔が分かるような分からないような…
 “でも…まあ,いいか,その内に何か分かるさ…”
 リーダーのKUさんから簡単な挨拶がある.その後,まずは湯坂道登山口付近まで移動する.
 登山口前で,私にウオームアップストレッチの音頭を取れとのご下命がある.私は山岳ガイドではないので,音頭を取るなど烏滸がましいが,かつて山学校で教わったことそのままで音頭を取る.
 ストレッチを終えて,10時20分,湯坂道登山口から登山を開始する.
 湯坂道は,登山口から暫くの間,結構な急坂が続く.先頭を行くOM先生の歩行速度が少々早すぎるようなので,僭越かなと思ったが,不肖私めが先頭に立って,歩行速度をユックリモードに調節させて貰う.
 登り口付近の急坂を過ぎると,新緑が心地よいハイキング道になる.
 一同お互いに雑談しながら和気あいあいの雰囲気で,ノンビリと登り続ける.
 暫くの間,敷石の道が続く.

<新緑の湯坂道>

■湯坂城跡
 大方の登山やハイキングのグループでは,どうしても男性より女性の参加者が多くなるのが普通だが,このグループは男性ばかり.しかも,13人も参加している.私も女性が嫌いではなく大好きだが,たまには男性ばかりのグループも,気が置けなくて,良いものだなと,このグループで実感している.
 余談になるが…
 女性の方から,
 「男性ばかりのグループでは,一体どんなことを話しているんですか…?」
という質問を受けることがある.
 多分猥談でもしているんだろうと想像されるようだが,実は,至って真面目な話ばかり.例えばエネルギー資源,景気対策,雇用問題など社会経済全般にわたる堅い話が中心である.参加されている皆さんが,ご自身の専門的な立場からのコメントが出るので,話題がとても新鮮で興味深い.色恋の話など一切無いのが気楽である.
 雑談をしながら,ゆっくりと登り続けて,歩き出してから丁度30分経った10時50分に衣服調整と給水のために10分程休憩を取る.休憩を取った場所の直ぐ近くに湯坂城跡がある.
 なだらかな上り勾配の道が続く.もう見頃は過ぎてしまったが,登山道の両側には,まだサクラの花が残っている.私たちはノンビリペースで登り続ける.
 11時30分頃と12時07分頃の2回,休憩を取る.

<湯坂城趾;少々ボケ写真だが…>

■心地よい日射の広場で昼食
 12時32分,高圧線の下を通過する.私は,ここで地図の上で現在地を確認する.
 “う〜ん…仙元山山頂までは,もう少しあるな…”
 12時45分,丁度高圧線下と仙元山山頂の真ん中の地点で,リーダーから,
 「ここで昼食にしましょう…」
という提案がある.
 ここは一寸した広場になっている.周囲を何本かのサクラの大木が囲んでいる.暖かい春の日射しが射し込んでいる.辺り一面に白い色のスミレのような花が咲いている.
 「花を踏まないように注意して下さい…」
とリーダーが注意する.
 一同思い思いの場所に座り込んで昼食を摂る.
 私の昼食は,大船駅前のコンビニで購入したオニギリ2個とヨーグルトだけ.男性だけのグループなので,お菓子類の差し入れは一切なし.
 私たちが昼食を摂っている間に,何組かのグループが目の前を通り過ぎていく.

<広場に座り込んで昼食>

■大平山分岐
 昼食を終えて,13時17分,再び歩き出す.
 13時19分,大平台分岐を通過する.幾分上り勾配が急になるが,相変わらず日当たりの良い散策路が続く.
 ときどき下山してくるグループとすれ違う.

<大平台分岐>

■白くて小さな花とボケ
 ふと足許を見ると,白い小さな花がビッシリと咲いている.一寸目には何処に花があるのか見落としてしまいそうだが,とても可憐で可愛らしい花である.でも花オンチの私には花の名前は分からない.
 浅間山山頂に近付くと,日当たりの良い土手に沢山のボケが咲いている.あまりに美しので,私は腹ばいになって,ボケの写真を撮る・
 
<沿道に咲く花>

■山頂付近のサクラ
 そろそろ浅間山山頂に近付く頃,美しいサクラに出会う.今が見頃である.私は少々時間を掛けてサクラの花をデジカメに収める.
 デジカメの操作に疎い…というか,あれこれとスイッチや画面を弄るのが面倒臭いので,デジカメがあるがままの状態で写真を撮る.そのためにどうやら後ろの林に焦点が合ってしまったようだ.でも,まあ,いいや…

<山頂付近のサクラ>

■浅間山山頂
 13時30分,無事,浅間山山頂に到着する.標高804メートルである.山頂には,浅間山の由来などを開設した説明板が立っている.
 湯坂道入口を歩き出してからの所要時間は3時間10分.随分とユックリしたペースである.

<浅間山山頂>

■ハイカーで賑わう山頂
 浅間山山頂は沢山のハイカーで賑わっている.今日は天気も良いし,時間さえあれば,山頂の広場で寝転がって昼寝をしたいところである.
 山頂の広場を囲むように沢山のサクラが咲いている.見頃は過ぎているが,それでもなかなかの風景である.
 私たちは,昼食後歩き出して間もないので,浅間山山頂では休憩を取らずに,そのまま鷹巣山に向かう.

<ハイカーで賑わう浅間山山頂>

■小涌谷分岐
 浅間山山頂の西端にある小涌谷分岐を経て,鷹巣山方面に向かう.
 ここから暫くの間はなだらかな起伏の尾根道が続く.尾根道の両側にはアジサイの並木が続く.

<小涌谷分岐>

■急坂を登る
 13時44分,登山道は鞍部で林道と交差する.ここで暫く立ち休憩を取った後,本日のコースの最難関である鷹巣山への急坂に差し掛かる.
 古い石畳の道を縫うように階段道が作られている.標高差はそれほどないが,結構な急坂が連続する.私たちのグループもご多分に漏れず,列がばらける.新参者の私は速い人遅い人の中間ぐらいの位置で登り続ける.

<急坂を登る>

■鷹巣山山頂
 13時59分,ようやく鷹巣山山頂に到着する.湯坂道登山口からの所要時間は,休憩時間込みで3時間39分(3.65h)である.累積登攀高度は847メートル.したがって,登攀速度は,
      847m/3.65h=232.1km/h
ということになる.登山なら,これはいくら何でも遅すぎるような気がするが,まあ,いいか…

<仙元山山頂>

■湯坂道入口
 浅間山での休憩を終えて,14時15分,鷹巣山山頂から歩き出す.ここから先は,ごくごく緩やかな下り坂である.実にノンビリ,ユックリペースで歩き続ける.
 14時13分,国道に突き当たって,湯坂道は一旦終わりになる.突き当たったところに「湯坂道(鎌倉古道)」の案内標識が立っている.

<湯坂道入口>

■バスで神社下へ移動
 14時35分,バス停湯坂道に到着する.これで今日のハイキングは終わりである.
 14時43分発小田原駅行のバスに乗車する.土曜日なのでバスは混雑するかと思ったが,全員が座れる.
 14時58分,バス停神社下に到着.ここで下車して温泉に入るという.一瞬,このまま真っ直ぐ小田原まで帰ってしまおうかとも思ったが,新参者があまり我が儘な振る舞いをするのは如何なものかと思い直して,素直に下車する.
 
<バス停湯坂道から乗車>                           <バス停神社下近くの温泉「つたや」>

■「つたや」の露天風呂を堪能する
 温泉旅館「つたや」の玄関に入る.
 意外なことに,いきなりジグザクの階段を何十段も下りる.さらにエレベーターに乗って,やっと旅館の建屋に到着する.一般住宅の玄関と〃ぐらいの広さしかない狭い玄関でつっかえながら登山靴を脱いで,やっと受付に辿り着く.
 入浴料は1,000円.千円札を1枚出すと,
 「入湯税が50円かかります…旅館には無関係なお金ですが…」
と受付の男性が言う.
 無事支払いを済ませると,注意と説明が一くさり.どうやら,この温泉は,この辺りでも数少ない源泉掛け流しの温泉のようである.
 ここには内風呂と露天風呂があるが,まずは露天風呂に入ることにする.脱衣所が狭いので.リュックなどの持ち物のやり場に苦労しながら裸になる.
 露天風呂は少々狭いが,なかなか感じが良い.一緒に入浴した二人に了承を得てと天風呂の写真を撮る.風呂に入ると,辺り一面が新緑である.緑の合間に,満開を一寸過ぎた櫻が見えている.時間が許せば,何時までもノンビリしたくなる雰囲気である.

<「つたや」の露天風呂>

■やっぱり空腹・箱根ソバ
 16時15分,「つたや」での入浴を終えて,バス停神社下に向かう.
 ちょうどうまいタイミングで16時17分発小田原行のバスが到着する.バスは少々混雑していて,私を含めて後から乗り込んだ3〜4人は“立ちんぼ”になってしまう.
 皆さんの予定はバス停風祭近くのレストランで夕食を摂るという.ビンボー人の私には,温泉に入ってから,さらに夕食とは少々贅沢すぎるし,早く帰宅したかったので,夕食はお断りして,バス停箱根湯本で下車する.どうやらOM先生も夕食はパスのようである.
 箱根湯本での電車の接続が悪くて,15分ほど待たされるが,17時08分に小田原駅に到着する.
 すぐに東海道本線の電車に乗り換えるつもりだったが,何とも空腹で耐えられない.
 “…ん,じゃあ〜…まあ,仕方がないか…”
ということで,小田原駅改札口横の「箱根ソバ」に立ち寄って,掛け蕎麦を注文する.熱々の掛け蕎麦は実に美味だ.

<箱根ソバ>

■暗くなって帰宅
 小田原17時24分発東京行電車に乗車する.電車は意外に空いている.車内で席に座って間もなく,猛烈な睡魔が襲ってくる.下車駅の大船を乗り越してはまずいなと思いながらもついついウトウトとしてしまう.
 “シマッタ!”
と思って目が覚める.まだ国府津だ.また,居眠りをする,その間に碌でもない悪夢を見る.また目が覚める…そんなことを繰り返して,18時04分,漸く大船に到着する.
 自宅近くを通るバスのバス停に向かう,18時05分発のバスが出たばかり,ここでも25分のタイムロス.自宅に辿り着いたときには,もう真っ暗になってしまう.
 玄関を入った途端に,家内が,
 「たった今,○○が帰ったところですよ,××ちゃんが『オジイチャン居ないの』と言っていたわよ…」
 ○○は横浜に住む私の次女.××ちゃんは私の孫である.
 “しまった〜ぁっ!”
 孫に会いたかった!
 でも,まあ,仕方ないか.
 …ということで,今日も良かった! 良かった!

<ラップタイム>

10:00  箱根湯本集合
10:20  湯坂道登山口歩き出し
10:50  衣服調整休憩(11:00まで)
11:28  休憩(11:38まで)
12:07  休憩(12:15まで)
12:32  高圧線下通過
12:45  広場で昼食(13:17まで)
13:28  浅間山山頂
13:40  休憩(13:45まで)
13:58  鷹巣山山頂(14:15まで休憩)
14:32  湯坂道入口
14:35  バス停湯坂道着

[ハイキング記録]

■水平歩行距離         6.8km
  湯坂道登山口→鷹巣山   5.7km
  鷹巣山→湯坂道入口    1.1km

■累積登攀高度         847m

■累積下降高度         137m

■登り所要時間(休憩時間込み)
   湯坂道登山口発      10:20
   鷹巣山山頂着       13:58
  (所要時間)    3時間38分(3.63h)
  水平歩行速度    5.7km/3.53h=1.61km/h
  登攀速度       847m/3.53h=239.9m/h

■降り所要時間
  鷹巣山山頂発       14:15
  バス停湯坂道着      14:35
  (所要時間)       20分(0.33h)
  水平歩行速度    1.1km/0.33h=3.33km/h
  下降速度        137m/0.33h=415.2m/h
                                                                                 (おわり) 

「伊豆箱根の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9fbd9cbb9ed7671e3645c1489345d5f3
「伊豆箱根の山旅」の次回の記事
(なし)

※誤字脱字転換ミスご容赦





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