<王禅寺に到着>
春のあざみ野;神奈美展と王禅寺・新百合ヶ丘観桜ハイキング
(五十三次洛遊会有志)
2014年4月4日(金) 晴
<ルート地図>
<神奈美公募展を見学する>
■沢山の方々がお見えになる
私は例年通り,この春の神奈美公募展に2点の水彩画を出品した.相変わらず山をテーマにした駄作である.
今回の展覧会は?浜市営地下鉄あざみ野駅近くにある?浜市民ギャラリーあざみ野で4月1日(火)から6日(日)まで開催される.
今日は街道歩きの仲間達が10時30分に会場に来られることになっている.
途中で少々迷われた方も居られたが,HTさん,ABさん夫妻,KZさん,ONさん,AKさんの6名が展覧会場にお越し頂く.
私めの駄作を見るために,わざわざ会場まで足を運んで頂いたことは,.私にとっては無上の光栄である.この場を借りて,厚く御礼申し上げる次第である.
毎度のことながら,山歩きを趣味としている私は,山の絵には特別の拘りがある.その拘りとは,単に遠景としての山は画きたくない.私が画く絵は実際に自分が汗を流しながら苦労して登った山で,山の地底ではマグマが煮えたぎっている山,そんな山の情景を何とか書きたいなと,常日頃思っている…が,思っているだけで,それが中々実現するのが難しい,本当にイライラするほど難しい.
展覧会がある度に,この私のイライラは自分の身体の中で煮えたぎってくるのを抑えるようにしながら絵を描き続ける…こんなこと,もう何年続けているんだろう.
“そんなにイライラするんなら,もう,好い加減なところで,絵など画くなんて趣味は止めたら…”
と私の体内に住みついているもう一人の私が,こんな意地悪なことを言う.
“止められるんなら,もう,とっくに止めているよ! でも止められないから困っているんだよ…ンなら,どうすれば良いんだよ!”
と私はもう一人の私に詰問する.
勿論,私の詰問に対する回答はない.
私は,こんな葛藤を心の中で持っていることなど,全く表に出さずに,そしらぬ顔のまま,街道歩きの仲間達を案内する.
■展覧会場を一回り
お越し頂いた皆さんには,大変熱心に会場を見ていただく.
私の作品をご覧頂いている間,私は何ともハズカシイやら,こそばゆいやらの感じがする.でも,街道歩きを通じて,“歩く”という点では,私と共通する感性をお持ちの方々である.私が自分の絵に衣としていたことを正確にくみ取って頂けるのが,何よりも嬉しい.
<展覧会場にて> <会場で一休み>
<あざみ野駅前で昼食を楽しむ>
■レストラン「権」
展覧会場を一回りして,12時20分頃,展覧会場を後にする.
これから土地勘のあるONさんのご案内で,あざみ野周辺を軽く散策する予定である.丁度,桜は見頃でお天気もまずまずである.今日は絶好のお散歩日和である.
その前に,全員で昼食会である.
特にどこのお店でなければダメということもないので.あざみ野駅近くのレストラン「権」に入る.丁度昼時なので店内はかなり混雑しているが,ラッキーなことに,7人が座って丁度良い個室が空いている.
私たちは,ここで昼食を摂ることにする.
<レストラン「権」の個室>
■蕎麦と丼の定食
メニューを見ると沢山の品揃えである.この写真の他にドリンクバーが付いている.いろいろ考えるのが面倒なので,私は蕎麦と丼物を組み合わせた定食を注文する.
メニューは下の写真の通りである.これで1000円プラスアルファー.割高なのか割安なのか良く分からないが,何時も“けちんぼ”の私には,ちょっと豪華すぎる.でも,大変美味しく頂く.
“たまにはプチ贅沢な食事も良いな…”
と思いながら美味しく頂く.
<レストラン「権」の定食>
<桜並木を堪能する>
■さくら通りを登る
昼食を終えて,13時45分頃,レストラン「権」を出る.
これから地元のONさんが先導役になって,小田急線新百合ヶ丘まで散策する予定である.
駅前からほぼ西に向けて,交通量の多い道を500メートルほど登る.信号あざみ野2丁目で左折して,カリタス女子短大を廻り込むようにして南南西に曲がる.その先は素晴らしい桜並木になる.
まずは見頃を少し過ぎた桜を眺めながらの散策である.緩やかな上り勾配が続く.周囲は整然と区画された新しい住宅地のようである.小綺麗な住宅が建ち並ぶ.
歩道には散り落ちた桜の花びらが絨毯のように広がっている.
<さくら通りを登る>
<早野聖地公園付近を行く>
■横浜市から川崎市へ
14時11分,あざみ野第2小学校前付近で桜並木は終わる.ここで交差点を右折,今度は北西の方向になだらかな坂道を登る.
大場富士塚公園を左に見ながら,11時25分,剣山という交差点で,先ほど通った自動車道と再び合流する.
この辺りも巨大な住宅地の一角のようである.広々とした住宅地や公園が連続する.相変わらず緩やかな上り勾配の道が続く.
14時35分,すすき野第二団地という交差点を通過する.道路は大きく緩やかに右にカーブして,進路は西南西に変わる.この辺りから上り勾配がややきつくなる.
14時49分,右手の石垣の上の桜を眺めながら,横浜市と川崎市の市境を通過し,川崎市麻生区に入る.
<横浜市から川崎市へ>
■草野聖地公園
14時54分頃,草野聖地公園に到着する.
案内をしているONさんの説明によると,ここは大規模な墓地だという.入口付近から中を覗くと,ベンチのある広場の向こうに森が広がっている.
入口に設置されている案内板を見ると,随分と広い公園のようである.
<草野聖地公園>
■桜が満開の公園
14時56分,私たちは草野聖地公園に隣接する公園に到着する.この辺りは虹ヶ丘という所らしい.この公園でトイレ休憩を取る.
公園の回りの桜は柔らかい春の日射しの中で満開である.近所にお住まいの方々と思われる家族連れが沢山来ている.無邪気に遊ぶ子供達が可愛い.
<桜が満開の公園>
■園内の桜が見事
ここは手入れが行き届いた公園である.園内の桜はまだ幼木が多いようである.でも,それぞれが見事に咲いている.
芝生には五味一つ落ちていない,綺麗に整備されている.清々しい気持ちで少しばかり園内を散策する.
15時03分,休憩を終えて歩き出す.
<手入れが行き届いた公園>
<王禅寺とその界隈>
■防音壁で囲まれたバスの車庫
虹ヶ丘団地内の道を北西に向けて歩き続ける.途中進行方向右手に,大きな塀で囲まれた一角が目立っている.
「あれは何ですか…?」
と案内役のOKさんに伺う.
「あれですか.あれは東急バスの車庫ですよ…」
なるほど!
団地内の車庫なので騒音防止のために,車庫全体を防音壁で囲ったんだろうと勝手に想像する.
■王禅寺に到着
東急バスの車庫を通り過ぎてから,右折して路地に入る.私はルートを地図に書き留めようとしたが,どうも複雑で何処をどう通ったか分からないまま,15時15分,王禅寺に到着する.
鎌倉の観光寺とは違う鄙びた雰囲気が素敵な寺である.
資料1には,「王禅寺(おうぜんじ)は,川崎市麻生区にある真言宗宝山派の寺院.星宿山蓮華蔵院王禅寺と号する.この寺院付近一帯の地名にもなっている.「東の高野山とも呼ばれた. 寺紋は三つ葉葵.日本最古の甘柿の品種と言われている禅寺丸が発見された寺として有名.境内には原木が残っている.」という説明がある.
まずは本堂でお参りを済ませる.
本堂脇の桜が綺麗に咲いている.
■善寺丸
本堂手前にある甘柿,善寺丸をデジカメに収める.植物のことは,私には良く分からないが,この木が善寺丸のようである.
傍らに立つ石柱に善寺丸の由来などの説明が刻字されているが,少々難解読みにくいので,読むのを諦める.
<禅樹丸>
■王禅寺ふるさと公園
御善寺の参拝を終えて,15時22分に王禅寺を出発する.境内の野趣豊かな往路を戻って,王禅寺故郷公園に入る.
公園の入口は高台の上の方にあるらしく,一気に展望が開ける.目の前に広い芝生が広がっている.
公園入口にある案内板を見ると,随分大きな公園のようである.私たちはこの案内図の左上のところに居るようである.
芝生の上で元気に遊び回る子供達を眺めながら公園の片隅を掠めるように通過する.
<王禅寺ふるさと公園>
<琴平神社>
■琴平神社拝殿
王禅寺公園から西へ向けて歩く.
15時29分,少々長い階段を下って,琴平神社に到着する.
琴平神社は,まだ新しい立派な社殿の神社である.辺りには私たち以外に人の気配はなく静まり返っている.
資料2によると,「崇源院様(徳川二代将軍秀忠の正室)ご繁栄の砌,祈祷所として当村鎮守大神宮を勧請致し,これまで年々伊勢踊,神事祭礼,湯立,神楽等仕え来たり当村の鎮守に御座候」と記されています.その後,文政九年(1826年)伊勢山の地に志村文之丞によって四国金刀比羅宮の祭神をこの地に勧請し,神明社・琴平社の合社が再建されました.これが琴平神社の起こりであります.」という説明がある.
なお,この拝殿は平成19年に放火によって焼失した後,再建されたもののようである.
<琴平神社拝殿>
■琴平神社銭洗弁天
拝殿から坂道を下って,琴平神社境内にある銭洗い弁天を詣でる.境内の崖から地下水が流下している.その脇に小さな池があり,小さな笊が沢山置かれている.
私たちはお金に余り縁がない人たちばかりなのだろうか,折角の機会なのに,銭洗いをする人は居ない.
<銭洗弁天> <銭洗弁天の池>
<新百合ヶ丘へ>
■ネコ1匹
15時35分,琴平神社を出発する.
これからは,大規模な住宅地の中を,小田急線新百合ヶ丘を目指して,ひたすら歩くだけである.
途中,一行のお一人がネコを見つける.すかさず,
「FHさん…ネコですよ…」
と教えてくれる.
私は旅でネコに出会ったときは,できるだけ写真を撮ることにしている.今回も勿論数枚の写真を撮る.
このネコはまだ若そうである.尊仏山荘の老ネコに較べると,ずっと溌剌としている.なかなかの器量良しで,飼いネコらしく人に馴れている.
<ネコ1匹>
■住宅地の中をひたすら歩く
王禅寺中央中学校付近の交差点を右折して,登り坂を北の方向へ向かう.
道路の両側には似たような感じの住宅が整然と建ち並んでいる.私たちは住宅地の中のバス通りをひたすら歩く.
何時の間にかなだらかな下り坂になっている.どこまで歩いても住宅地が続いているような印象を受けるが,ただただ歩き続ける.
16時22分,昭和音楽大学に投薬する.ここまで来れば新百合ヶ丘駅ももう間近である.
<昭和音楽大学>
■新百合ヶ丘駅
昭和音楽大学と川崎西合同庁舎の間を抜けて,16時30分に,無事,小田急線新百合ヶ丘駅に到着する.
水平歩行距離8.5キロメートル,累積登攀高度129メートル,累積下降高度103メートルの散策は無事終わる.所要時間は休憩時間を入れて,2時間45分のプチハイキングは無事終わった.
新百合ヶ丘駅周辺には,大きな商業施設があって,沢山の人たちで賑わっている.いつもチマチマとした鎌倉に住んでいると,このように広々としたところがとても羨ましく感じる.
<新百合ヶ丘駅前>
■とある喫茶店でお茶
お開きにする前にお茶を飲もうということになる.ところが,7人が纏まって座れる喫茶店がなかなか見つからない.喫茶店を幾つか回って,漸く全員が座れる喫茶店を見つける.
早速,ブレンドコーヒーを注文する.コーヒーカップに画かれている模様を見れば,この店がどこかは容易に想像できるだろう.
コーヒーを賞味しながら小一時間雑談.
17時15分頃お開き.
<ブレンドコーヒー>
<無事帰宅>
■快速急行で藤沢へ
新百合ヶ丘17時21分発快速急行藤沢行電車に乗車する.毎度のことながら町田,相模大野付近を走る電車は何時乗っても混雑している.ご多分に漏れず今日も電車は混雑していて座れない.山登りをするようになってから,電車で座れなくても,大して苦痛を感じることもなくなった.それでも,混雑する電車はどうも性に合わない.そんなことを言いながら,途中,大和から座れてご機嫌になる.
藤沢駅で東海道本線東京行電車に乗り換えて大船で下車する.15分ほどのバス待ちがあったが,18時40分頃,無事帰宅する.
ちょっと気疲れした一日だった.
■展覧会も後2日
今日は沢山の知人に自分の絵を見て頂いた.誠に有り難く幸せである.
展覧会も後2日である.幸いなことに2枚出展した絵の内,1枚が秀作賞に選ばれた.誠に光栄なことである.明日は賞の授与式がある.そして,明後日は展覧会の最終日.したがって,今日を含めて3日間,会場を往復しなければならない.
週明け早々には,今日お越し頂いた皆様を対象にした鎌倉観桜散策の案内,週末には2泊3日の甲州道中の旅が控えている.いずれもまだ準備作業が残っている.チト多忙で,正直,困憊気味である.
でも,まあ,今日もタップリ観桜ができて良かった! 良かった!
<ラップタイム>
13:45 地下鉄あざみ野駅歩き出し
14:49 横浜市・川崎市市境
14:54 草場聖地公園(15:00まで休憩)
15:15 王禅寺(15:22まで参拝)
15:28 琴平神社(15:35まで参拝)
16:30 新百合ヶ丘駅着
[散策記録]
■水平歩行距離 8.5キロメートル
■累積登攀高度 129m
■累積下降高度 103m
■所要時間(休憩時間込み)
あざみ野駅発 13:45
新百合ヶ丘駅着 16:30
(所要時間) 2時間45分(2.75h)
水平歩行速度 8.5km/2.75h=3.09km/h
[参考資料]
資料1;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E7%A6%85%E5%AF%BA
資料2;http://www.kotohirajinja.net/goyuisyo.html
「関東・上信越の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/c/31c15644fa4e273c5afc49b4e3dd9f55
「関東・上信越の山旅」の次回の記事
(なし)
※誤字脱字転換ミスは後刻訂正する.