<マルキ温泉>
[復刻版]
アパチャ山登頂記;第6日目(2);マルキ温泉
(アルパインツアー)
2004年8月10日(火)〜8月17日(火)
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第6日目:2004年8月15日(日)
<ルート地図>
※再掲
<ヒーストラス川からマルキ温泉へ>
■ヒーストラス川を出発
ヒーストラス川で魚釣りを終えた私たちは,16時過ぎに再び専用車の6輪駆動車に乗乗車する.,マルキ温泉まで移動する.
さすがに高緯度の地方である.もう16時を過ぎているというのに,日はまるで正午頃のように高く,夕方という感じはしない.
水平線近くには雲が湧いているが,頭上には綺麗な青空が広がっている.
相変わらずの砂利道だが,メチャメチャな泥んこや悪路はなく,これまでに比較すれば,専用車は順調に走り続ける.
<ヒーストラス川を出発>
■マルキ温泉到着
専用車は順調に走行して,16時39分にマルキ温泉駐車場に到着する.
駐車場には数十台の車がビッシリと並んで駐車している.どうやら,マルキ温泉は,なかなか盛況のようである.
駐車場に並んでいる車を見ると,殆ど全ての車が日本製の中古車である.これには,私も,さすがにビックリする.
どうやら,ここには脱衣所のような施設はないらしい.それに,日本の温泉のように,スッポンポンの丸裸になって温泉に入るのではなく水着を着用する必要がある.もっとも辺りを見回したところ,日本の温泉とは大分違う雰囲気である.まず屋内の温泉はなく,全てが露天である.しかも脱衣所がないので,人目を憚るのなら車内で水着に着替えるしかない
私たちも,とりあえずは,専用車の中で,男女交代で水着に着替える.
<マルキ温泉駐車場>
<マルキ温泉で一休み>
■まずは近場の露天風呂へ
川沿いの至る所から温泉が湧出しているらしい.そこを適当に囲って水浴ができるようになっている.全部露天である.
まずは駐車場近くの露天風呂へ入って見る.
何人かの観光客がこの露天風呂に入っている.辺りを見回してみると,どうやら.日本人はわれわれだけのようである.
お湯の温度は少し温めだが,昨日入ったパラトゥンカ温泉郷のプールよりは暖かい.自然の風に吹かれながら,のんびりとお湯に浸かるのもなかなか乙なものである.
風呂の中で少し落ち着いたところで,何となく足許がヌルヌルしているの気が付く.足の下にある握り拳大の石ころを拾ってみる.驚いたことに石の回りは薄汚い黒い苔でベットリと被われている.何ともいえな不潔感がある.
“うわ〜…,こりゃたまらん!”
私は声には出さないが,大変なショックを受ける.多分,だれも掃除などしないんだろうと想像する.
でも直ぐに気分を変える,
“ホテルへ戻ったら,シャワーを浴びに行けば良いじゃないか…”
場所を変えていくつかの温泉だまりに入ってみる.どこも衛生状態は必ずしも良いとは思えないが,
“郷に入ったら郷に従え”
である.
“…ま,いいか…”
で,あちこちの露天風呂に入って見る.
風呂の場所によって,お湯の温度がまちまちなのも,如何にも自然流で面白い.しばらく遊んでいる内に,たまにはこんな温泉の楽しみ方も良いなと実感する.
<マルキ温泉の露天風呂>
■温泉場を散策
その内に,温泉に入るのも飽きてくる.
私は水着のまま,露天風呂近くを歩き回る.どっちの方角か良く分からないが,いくつかの駐車場近くの空き地に,沢山のテントが張られているのに気が付く.意外に沢山の数である.どうやらここは人気の観光スポットのようである.
テントの中をキョロキョロとのぞき込むのも憚られるので,遠くからテントの様子を拝見する.
<テント場>
■トイレにビックリ
トイレに行きたくなる.
さて,トイレは何処にあるんだろう.辺りを見回してもユーティリティがありそうな建物はない.辺りには人も居ないので聞くわけにも行かない.もっとも私はロシア語なんか話せないが…
その内に広場の片隅に掘っ立て小屋があるのを見つける.すぐに先日ご厄介になっていたベースキャンプのトイレを連想する.
“あれだ!…あれに違いない!”
私は確信を持って掘っ立て小屋に近付く.
予想通りにトイレである.ベースキャンプのトイレと全く同じ造りである.
トイレに入って,これまたビックリ.粗末な掘っ建て小屋,床に6角形の大きな穴があるボットン型のトイレである…そこまでは予想通りだったが…,私がトイレに入ると同時に,カナブン,金蝿の類が何十匹も,いきなり群れをなしてブンブンと飛び回りはじめる.ベースキャンプのトイレには,寒冷地だったためかカナブンやハエはあまり飛んでいなかったが…
こんなトイレで用を足すのは,なかなか勇気がいるし,落ち着かない.
トイレの数も,やけに少ない.この辺りには数百人の観光客が集まっているのに,掘っ建て小屋の風のトイレが2人分しかない.多分,ここのトイレ以外にも,どこかにきっと私が見つけられないトイレがあるんだろうな…と,希望を込めて予想する.
それにしてもトイレの数が少ない.一体何処でトイレしているのだろうか.そう連想すると,何となく温泉プールに浸かるのが不気味になる.
でも,私が幼少の頃,田舎で暮らしていたときのトイレは,まあ,これと同じようなものだった…唯一違うのは“キン隠し”のような木の板が付いていることだった.それでも別に汚いともイヤだとも思っていなかった.
そう考えると,このボットントイレも,何とも懐かしい気持ちになる.同時に,
“今の私たちの生活が,あまりに贅沢になり過ぎている…むしろ今の私たちがおかしいのだ…”
とつくづく思う.
今の我が家のトイレは,私が建築業者に頼んだわけでもないのに,トイレに入ると勝手に照明の電気が点いて,蓋が開く…終われば勝手に締まる.こんなことになっている.正に余計なお世話である.
“実に無駄なことだ!”
と常日頃思っている.
<ボットントイレ;メコ帳より>
<パラトゥンカ温泉郷>
■専用車でパラトゥンカ温泉郷へ
17時33分,入浴を終えて,再び専用車に乗り込んでマルキ温泉を出発する.相変わらず未舗装の砂利道が続く.
17時47分,トイレに行きたいという人が居るので休憩を取る.ちなみにこの辺りの標高は約350メートルである.
18時05分,休憩を終えて発車.
19時32分,無事,パラドゥンカ温泉郷バージニアホテルへ帰着する.
すぐに自室へ戻る.夕食の予定時間まで,あまり余裕がないので,自室に荷物を置く程度で,すぐにホテルロビーへ戻る.
今日もまたツアーリーダーのUさんの後に付いて,近くのレストランまで移動する.
■夕食
20時丁度から夕食である.
夕食のメニューは,下の写真の通りである.私は下戸なので平素お酒は飲まないが,今晩はコップ半杯だけ地ビールを賞味する.
オレンジジュースを飲みながら,前菜を食べる.何時もの味である.
主菜は白身魚のフライ.お醤油が欲しい.
小一時間で夕食は終了する.
<前菜> <地ビール>
<メインディッシュ>
■無事1日が終わった
食事を終えて自室へ戻る.
何だか疲れた.本当は温泉プールの建物まで出掛けて,シャワーを浴びるつもりだったが,
“まあ…いいか,”
でヤメた.
ベッドでノートの記録を整理してから,早々に就寝する.同室の男性も私とほぼ同じ時間に就寝するようである.
こうして,第6日が終わった.
<ラップタイム>
8:00 朝食
9:08 出発(気温20℃)(6輪駆動車)
10:36 315m地点(11:00まで小休止)
11:50 川沿いの道に入る
※小枝が車体を激しく擦る
11:55 道に迷いもとへ戻る
12:02 道路を左折
12:24 ヒーストラ川岸に出る
13:13 ゴムボートに乗船
※魚釣りに興じる
※2尾釣るが逃がす
15:30 川岸に上陸(16:04まで昼食)
16:10 出発
16:39 マルキ温泉着(17:33まで(入浴)
17:47 350m地点(18:05までトイレ休憩)
19:32 パラドゥンガ温泉郷(バージニアホテル着)
20:00 夕食
(つづく)
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(編集中)
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