閑話休題・日々雑感;軽い気持ちで始めた通信教育・でも何とか卒業しちゃった!
2020年3月25日(月) 曇り
一寸日時が遡りますが…去る2020年3月16日,私は,無事,京都造形芸術大学(通信教育部)を卒業しました.卒業式は例の新型コロナウィルス騒動で,夏まで延期になってしまいましたが,写真のような卒業証書が送られてきました.
今更…!
少々気恥ずかしいですが,ことの顛末を記録しておこうと思います.
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私の趣味に水彩画制作があります,もう,今から10数年遡りますが,某大学の学生時代,同じ研究室に居られたITさんから,
「お前さん,絵が趣味ならば,KNB公募展に応募しないか…」
と何回も誘われていました.ところが応募となると,何となく敷居が高くて,おいそれとは応募なんて出来ません.そのうちにITさんの熱意にほだされて,KNB公募に応募して,何とか入選し,会員になりました.それ以降,数回,ナントカという賞を頂戴し光栄に思っています.
しかし,そのうちに,いくつかどうも解せない興味,というか疑問点がいくつか持つようになりました.その主なものは,
①なぜ自分は絵を描いているのか,
②絵の上手下手の評価基準は一体何か,
③なぜ自分は何の制約も受けずに絵を楽しむことが出来るのか
の3項目です.
ちょっと冗長になるかもしれませんが,たとえば先の戦争中,時流に沿わない絵は描けなかったです.ちょっとでも時流から外れた絵を描いたら,それこそ非国民扱いでした.戦争中のドイツでは絵を描くのは良いが,他人に見せてはいけないという決まりがありました.今私は勝手気まま,自由に絵が描ける…これは素晴らしいことだと実感しています(もっとも去年,名古屋で開催された例のビエンナーレでは些かの摩擦がありましたが…).
…で,私はKNB協会会員になってから3回ほど奨励賞,秀作賞を受賞しました.大変光栄で嬉しいことですが,なぜ私の絵が評価されたのか,どのような評価基準があるのかが,判然としていません.これらの疑問は,結局良く分かりませんでした.これこれこういういくつかの視点から,それぞれが何点ずつ,合計何点だからナントカ賞に値する…でなければ嬉しさもちょっと…
さらに飛躍して…
同じ芸術でも,音楽や舞踏は古代か一般庶民がプレイヤーになって,祈祷,神仏への感謝などの気持ちを込めて親しんできた歴史があります.でも絵画はどうだったんでしょう.
西洋の教会の壮大建築や素敵な絵は,文盲の一般庶民に宗教の教えを具体的に示す手段であったり,王侯貴族が自分の権威・偉功を誇示するために専門の絵描きに描かせたものがほとんどです.その頃の庶民は自分で絵を描く楽しみを持っていたんでしょうか.なぜそんな疑問を持ったかと言えば,実際,私のようなヘボな絵しか嗜まない人間にとっても,紙代,絵の具代,額縁代など結構な出費が必要です.もし,終戦直後の極貧で物がない時代,そして,エンゲル係数が極端に高い時代なら,絵を描くなんて趣味は無理,無理…無理ですよ.古代・中世の時代の一般庶民にとって,紙や絵の具は容易に入手できるものだったんでしょうか.
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まあ,こんな訳の分からない疑問の解答を知りたくて,芸術の通信教育に興味を持つようになりました.
おっと…もう一つ.
最近,老化が進んで,テレビを見ていても,早口の喋りは聞き取りにくいし,若い芸人の話は年寄りにはずれていて面白くないし,若い有名芸能人のことなどほとんど知らないので,テレビそのものに興味がなくなりつつあります.したがって見るのはニュース,笑点,ぶらたもり,ぽつんと一軒家程度に過ぎません.
そんな毎日を過ごしているときに,ふと京都造形芸術大学のプロモーションビデオをWEBで見ました.
”これは面白そうだ…”
ということで‥‥
2年前にこの大学の通信教育部3年次に編入した次第です.
私は卒業生の中で最年長者だそうです.たった87歳なのに(もうすぐ誕生日で88歳だけど…).前評判では,94歳の学生がおられるようですが…
肝心の疑問ですが,結局は,なるほど!と納得できるような解は得られませんでした.でも,物の見方についてはかなり見識が広がったなあという実感はあります.2年間受講した効果がそれだけあったということかもしれません.
年を取るの2年,3年はぼやぼやしている内に直ぐ過ぎてしまいます.”ならば…”という軽い気持ちでこの大学の3年生に編入た次第です.在学中,いろいろ分からないことや戸惑いもありましたが,なんとか最短の2年で卒業しました.このことは,私がまでボケていなさそうだという証拠にもなりそうです.
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人生も終末期を迎えると,すぎさる時間がやけに早く感じるようになります.こんな感じは私だけでしょうか?
何時,永久の眠りになるか分からないけど,そんなことは神仏がかってに決めてください…で,私自身はいろいろ考えるより,まずは行動が先だという気持ちもあっての2年間でした.
幸いにも最短時間で卒業の相成りましが,その間,テレビよりも授業のビデオの方を見ていました.理由はこっちの方が系統立っていて面白いからでした.
夏になったら,改めて京都で卒業式があるとのこと.そのとき,この老いぼれの私も歴とした学生ですから,列車の学割が使えるそうです.学割で京都旅行もいいな.今から楽しみにしています.
人生いろいろ,でも,ご託を並べているより,さっさと自分がやりたいことをやってしまうのが一番だなと,今,思っています.
で,今後は,何するの…?.
う~ん・・・何しようかな?.取りあえずは展覧会に出品予定の絵に執心するにしても…
例のコロナ騒ぎで,展覧会が開催されるかどうかも,全く見通せないというのが現状のようです.
以上が近況でした.
(おわり)
「閑話休題・日々雑感」の前回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/50bb5a274a61fa4c9ce8f5b821609601
「閑話休題・日々雑感」の次回の記事
(なし)
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