<尾根に取り付くガレた急坂を登る>
[復刻版]ルアペフ山・タラナキ山登頂記:第3日目(1):トンガリロクロッシングへ
(山旅スクール5期同窓生)
2006年1月27日(金)〜2月4日(土)
第3日目;2006年1月29日(日)
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<ルート地図>
↓ 部分拡大図
<プロフィールマップ>
↓ 続き
<ワカパパビレッジの朝>
■朝食はバイキング
夜半,少々暑苦しかったが,まあまあよく眠れた.
6時丁度にモーニングコールがある.すぐ起きて荷物の整理をする.窓外には霧が立ち込めている.その霧が時々薄くなって,山肌が一瞬見えて,また霧の中に消えてしまう.
6時30分,グランドフロアーのレストランへ行く.
朝食はバイキングである.昨夜とほぼ同じ席に座る.
太りすぎると困るなと思いながら,お皿を抱えて何を食べるかを慎重に選ぶ.食パン2枚をパン焼き器に入れて,焼き上がるのを待つ.そのとき日焼けした白人女性が私に,
「・・・貴方も7時30分のバスに乗るんですか・・?」
と話しかけてくる.
「・・いえ,私達はグループで登山しています・・・」
と答える.
私の朝食は,トマト2切,チーズ2片,ソーセージ2個,リンゴの煮物若干,オートミール,ヨーグルト,パン2片,コーヒーで済ませる.
例によって,食べる前にスケッチをして,写真を撮るという儀式をする.これが結構焦れったい.それにもかかわらず,早飯食いの私は,先に食べ始めた他の人よりも早く朝食を済ませてしまう.
<朝食はスマートに>
■出発前のひととき
7時丁度,朝食を済ませて,一旦部屋へ戻る.
リュックへ入れるものを再点検する.そしてトイレ.どうも通じが悪いが仕方がない.
7時30分,私は,同室のTさんよりも一足先に,ロビーへ降りる.あたりをキョロキョロと見回す.ホテル入口近くの壁に,トンガリロ付近の地図が貼ってある.分かりやすい地図である.早速,フロントへ行って,
「あの壁に貼ってある地図,ここで売っていないか?」
と聞いてみる.売っていないと断られる.
再びロビーへ戻り,一番窓際に近い椅子に座って,雲間に広がるナウルホエ山か,タラナキ山の山麓に見入る.あまりに美しい風景なので,椅子に座ったまま大急ぎでスケッチする.
<清々しい朝;ホテル前>
<トンガリロクロッシングの出発点へ>
■私たちが乗車するバスとランチボックス
7時56分,ホテル入口でランチボックスを受け取ってから,チャーターバスに乗車する.
ランチボックスを見て一瞬驚く.大きな紙袋に,パン,果物,菓子類,飲み物などが無造作に放り込まれている.日本式の御弁当を創造していると,如何にも実用本位で味も素っ気もないという印象を受ける.それにしても大変なボリュームである.とても食べ切れそうもないし,このランチボックスをリュックに入れると,もうリュックはパンパンである.
私達は10名の旅だが,その10名に,なんとガイドが4名も付いている.どうやら私達の宿泊するホテルは,ガイド付きということらしい.
7時56分,私たちは専用バスに乗って,ホテル前を出発する.
私達を乗せたバスは,北の方向にフルスピードで走る.広々とした山裾が広がっている.
<私たちが乗車するバスが見える> <ランチボックス>
■駐車場(出発点)に到着
8時05分,草原のど真ん中でバスが停まる.
辺りは溶岩流の跡が残る草原である.朝靄が立ち込めている.ここで,現地ガイドのお一人が私たちに合流する.ガイドが乗り込むと,バスはすぐに発車する.
8時15分,トンガリロクロッシングの駐車場(出発点)に到着する.私達以外にも沢山の登山客が集まっている.バスも何台か停まっている.どうやら日本人は私達以外には見当たらないようである.
<現地ガイドが合流する> <出発点には様々な国からの登山者が集まっている>
<珍しい植物>
■出発点から歩き出す
出発点に小さな小屋が建っている.私達のガイドは,こんな小屋を無視して素っ気なく通り過ぎる.
8時25分,私達もガイドの後を追って何となく歩き出す.歩き出しの標高は,私の高度計では1,115メートルである.
私たち全員が元気そうである.
<いよいよトレッキング開始;皆元気そう>
■トンガリロクロッシングの案内板
傍らに「トンガリロクロッシングトラック」と書いた立て看板が立っている.濃緑の下地に黄色で文字が書かれている.看板のデザインは,ルートバーンやミルフォードサウンドの案内板と同じようである.
広々とした山麓の中をトレッキングルートは続く.暫くは緩い傾斜の上り道である.
<トンガリロクロッシングの案内板>
<緩やかな登り坂を歩き始める>
■美しい植物
私には植物のことは分からないが,道の両側にはニュージーランド固有の植物が自生している.
ガイドが,
「ここをご覧。この花,かわいいだろう・・・」
という.
道の傍らにスコティッシュフェザー(正確かどうか分からない)が沢山の小さな紫色の花を咲かせている.
<スコティッシュフェザー>
<雄大なナウルホエ山>
■二人の現地ガイド
先頭を切って歩いていたマオリ酋長さんが汗ビッショリになっている.休憩中に2人の現地ガイドと雑談を交わす.
9時03分,小休止する.2分ほど立ち休憩の後,すぐに歩き出す.
先頭の現地ガイドさんはでっぷりと太ったスコッティさんである.太鼓腹を抱えながら実に快調に飛ばす.その後を,元気を取り戻したマオリ酋長さんが,凄い勢いで付いていく.
9時05分,小川に沿いの道になる.
<二人の現地ガイド>
■長い木道
9時20分,川沿いの少し急な坂道を登ると見通しの利く河原に出る.この辺りから長い木道が続く.木道の板の表面に金網が打ち付けてある.これならば木道が雨に濡れても滑る心配がない.
浅い谷沿いの散歩道が続く.大変気分良く歩ける道である.
9時30分,標高1,300メートルの地点で再び5分間の小休止である.どうやら今回のガイドは,急ピッチで歩いて小刻みに休憩を取る歩き方をするようである.私達が登山学校で習った歩き方は,ゆっくりと小1時間歩いて,5分程度の休憩を取るのを1ピッチとして繰り返すやりかただが,ここではどうやら違うようである.
<木道道を行く>
■ナウルホエ山が見える
広い谷間の平原を進むと,やがて目の前に私達を囲むように山並みが迫ってくる.進行方向右手,つまり南南東の方向にナウルホエ山(Mt. Ngauruhoe,2287m)が大きく迫ってくる.コニーデ形の浅間山に似た姿の山である.草木は1本もなく綱領とした岩礫が累々と山頂まで続いている.
反対側,つまり北北東の方向に,明日登るトンガリロ山(Mt. Tongariro, 1967m)が見えるはずだが,山麓が見えるだけで山頂は雲の中である.
<ナウルホエ山>
■トイレの向こうで急坂が待っている
平原のどん詰まりにトイレ小屋が見える.数名の人がトイレ待ちをしている.
9時44分,トイレ前に到着する.ここで小休止.
私達数名は,トイレから離れたところに立って,まるで月面のような荒涼とした荒々しい辺りの光景に見入っている.すると,白人の女性が,
「皆さんトイレに並んで居るんですか?」
と聞く.私は驚いて,
「いえ,いえ,違います.周りを見ているだけです」
と言って,立っている場所を移動する.
いよいよ前方に見える急坂を登ることになる.結構きつそうである.
<前方にトイレが小さく見える;この辺りは混雑している>
(つづく)
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(編集中)
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