<岳ノ台ハングライダー滑走台付近から表尾根の山々を望む>
「ひるやすみ」を何回も取りながら登る丹沢(1);ヤビツ峠から岳ノ台へ
(ARENAオフミ)
2019年8月25日(日) 晴
<ルート地図>
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<秦野からヤビツ峠へ>
▇ARENAオフミへ久々の参加
このところ,身内の病気や私自身の多忙さから,思うように山登りを楽しめない日々を送っていたが,久々にARENAオフミに参加できそうである.
今回の行き先はヤビツ峠から菩提峠方面へ向かうコースなので,登山と言うよりはハイキングと言った方が良いかもしれない.
ヤビツ峠方面はバス代が結構掛かることもあって,ここ数年,全く訪れたことがない.何時も塔ノ岳に出掛けるときは大船から小田原経由で小田急線渋沢駅まで向かうが,今回はバス代を浮かせるために,藤沢から小田急を使って秦野までナントカ切符を使うことにする.
▇まずは腹ごしらえ
まずは,大船駅前の某牛丼チェーン店でハムエッグ定食で腹ごしらえをする.ここはライスが私好みなので,忙しいときは結構利用する店である.
<大船の牛丼チェーン店で朝食を摂る>
▇バス停ヤビツ峠へ
藤沢から小田急線の電車に乗車する.相模大野で急行小田原行電車に乗り換えて,7時33分に秦野駅に到着する.集合時間は8時40分.まだ1時間以上もの待ち時間がある.
”どうしよう! 時間がありすぎるな・・・”
とにかくまずはヤビツ峠行きのバス停の所在を確かめる.そして,駅構内にある某有名コーヒーチェーン店に入って,モーニングコーヒーをユックリ時間を掛けて楽しむ.集合時間の15分前に指定の場所へ.このグループのメンバーもなかなかパンクチュアルで,すぐに参加予定者全員が集まる.今回の参加者は11名(男9名,女2名).このグループは珍しく男性が圧倒的に多いグループである.
秦野駅前9時04分発ヤビツ峠行のバスに乗車する.乗客は私達のグループと,高齢者7~8人のグループの方々だけである.バスは市街地を抜けると,山の中で曲がりくねった急な上り坂を長い間走り続けて,9時47分,ようやくヤビツ峠(標高761メートル)に到着する.
<ヤビツ峠に到着> ※たまたま写っている方々は別グループ
▇ヤビツ峠から歩き出す
各自ストレッチを行ってから,9時57分,NO幹事長を先頭に出発する.何となく成り行きで,私は3番目.
コース入口には「岳ノ台ハイキングコース」の大きな案内板が立っている.この案内板によると岳ノ台までの距離は1.4キロメートル,菩提峠まで2.6キロメートルである.この距離だけで判断すると軽いハイキングコースということになる.
入口から,いきなり急な上り階段が続く.先頭のNOさんは,私には少し早いなと思える速度で登り続ける.気温がどの程度なのか良く分からないが,一時期のどうしようもない蒸し暑い日々に比較すると,少し蒸し暑いなとは感じるものの,まあ,たいしたことはない.
ほんの数分登ったところで,私達より先に出発していたグループがもう休憩を取っている.
「どうぞお先に・・・」
という挨拶に見送られながら,先に行かせて貰う.
<ハイキングコース入口>
<ヤビツ峠から山ヒルの巣窟を登る>
▇草深い登山道;1回目の「ひるやすみ」
階段道を登っているときも,随分と夏草が繁茂しているなと思ったが,会談が終わって,土道の登山道に入ると,背丈ほどの夏草が一面に繁茂していて,登山道の登山道の部分だけが夏草の谷間のように続いている.私達は腰から胸の辺りまで繁茂している凹地を辿りながらソロリソロリと先へ進む.勿論,足許は全く見えない.
私は歩きながら,ショートパンツで来なくて良かったナと思う.実は今回のコースは夏場のハイキング程度なので,出発まぎわまで,ショートパンツにしようかなと迷っていたが,いつも通りの長ズボンにして良かったなと思いながら歩き続ける.
”これは・・・!,間違いなく山ヒルに取り付かれるナ・・・”
歩きながらも内心は穏やかではない.
10時08分頃,漸く繁茂する雑草道を抜け出して,足許が見えて,広々とした尾根道に変わる.ここでやっとホッとした気分になる.山ヒルさえいなければ実に素晴らしい尾根道である.
足許が見える尾根道が終わって,また雑草が繁茂する山ヒル道を暫くの間通過して,10時12分,ちょっとした空き地で休憩を取る.
早速,足許に山ヒルがくっついていないかをチェックする.念のためズボンを調べると右足の膝の辺りに山ヒル1匹が付いている.
”こりゃあ~・・・イカンぞ!”
ということで,念のために山ヒルが付着していないか,あちこちを調べてみる.
10時17分,休憩を終えてまた歩き始める.
<雑草が繁茂する登山道を抜け出す>
▇岳ノ台休憩所
10時43分,岳ノ台山頂(標高899メートル)に到着する.ここからの見晴には定評があるが,山ヒルのことで頭がいっぱいの私達は,すぐに見晴を鑑賞する気分には到底なれない.まずは山ヒル対策である.
・・・ということで,私は,念のため登山靴を脱いで,入念に靴をチェックする.すると靴のかかとや靴紐の間に数匹の山ヒルが取り付いている.踵に付いている山ヒルを引っ張って取ると今度は手に執拗に取り付いてしまいなかなか離れない.
”このヤロー! 往生際悪いな・・・”
編み紐の間に潜り込んだ山ヒルはさらに取りにくいので,TBさんの「山ヒルファイター」を借用して吹き飛ばす.靴の中の敷き革を剥がしてみると,敷き革の下にも1匹山ヒルが潜んでいる.結局,私は山ヒルの被害には遭わなかったものの,10匹近くの山ヒルに取り付かれていたことになる.
同行の皆さんも,皆,山ヒルが付着していないかをチェックする.中には,もう,山ヒルに食いつかれ,脹ら脛辺りが血だらけになっている人も居る.
私達が山ヒルチェックをしている間に,先ほど先を譲って頂いたグループが到着する.
「山ヒルに取り付かれませんでしたか?」
と伺うと,皆さんキョトンとされている.
”先発隊の私達が,山ヒルを全部拾ってしまったかな? いや,そんなことはないだろうな.”
<岳ノ台休憩所>
<岳ノ台山頂から菩提風神祠へ>
▇また草深い山道が続く
山ヒルの一騒動が済んでから,
「では,お先に・・・山ヒルを吸い寄せながら先に行かせて貰います」
と後発グループに挨拶して,11時16分,岳ノ台休憩所から歩き出す.
私は,登山靴から足許全体に殺虫剤をくまなく吹き付けておいた.殺虫剤が山ヒルに効くかどうか良く分からないが・・・
歩き出した直後は,これまでにも増して濃密に繁茂する雑草をかき分けながら恐る恐る歩き続ける.こんな状態では山ヒルのシャワーを浴びているに違いないと思いながら・・・
進行方向右側はかなり急傾斜に落ち込んでいるようである.足許が良く見えないので要注意だ.もし右側に踏み外したら,大きな怪我はしないだろうけどかない痛い思いをしなければならない.それに頭をぶつけそうな木の枝が沢山あるので,頭上と足許に注意しなければならないのが煩わしい.
<どこが登山道か分からないほど夏草が繁茂している>
▇鞍部の三叉路
夏草が繁茂する山ヒル地帯を抜けると,緩やかな下り坂となり,周囲が自然林の鞍部に到着する.山ヒルさえ居なければ,緑豊かな素晴らしいところである.緩やかな下り坂を下りると,すぐに疎林の中の三叉路に到着する.
<疎林の中の三叉路>
▇菩提風神祠前で3回目の「ひるやすみ」
三叉路に「菩提風神祠」の案内板が立っている.案内板に従って左折し,30~40メートル歩いて,11時14分,菩提風神祠に到着する.土が露出している小さな空き地の隅に古びた石祠が安置されている.
祠の参拝もそこそこに,山ヒルの居る確率が少ない土道の上で,全員が3回目の「ヒル休み」を取って,山ヒルチェックをする.どうやら山ヒルに食いつかれた人が複数人居るようである.
先ほど休憩所で吹き付けた防虫剤が効いているのか,私の登山靴には新たに取り付いた山ヒルは居ないようである.
<菩提風神祠>
<ハングライダー滑走台付近で昼食>
▇急坂を登る
「ひるやすみ」を終えて,11時25分,菩提風鈴祠を出発する.短い距離だがかなり急な登り坂を喘ぎながら登る.
今まで先頭から3番目を歩いていた私は祠の写真を撮っていたので,ここから先は後ろの法に廻る.
”前の方の方々が山ヒルを集めて行ってくれればラッキーだな”
なんて邪なことを考えながら登り続ける.
急坂はすぐに終わる.
<急階段が続く>
▇面尾根の山々を望む
急坂を登り切ると,突然視界が広がる.シカ除けの柵を回り込むように長閑な稜線が続いている.進行方向右手には丹沢の秀峯,二ノ塔,三ノ塔が見えている.ここからこれらの山に登るルートがあるので,思わずそちらに登りたくなる.
<表尾根の山々を望む>
▇ハングライダー滑走台に到着
11時37分,ハングライダー滑走台に到着する.広々として見晴らしの良い尾根道になる.満ちて前方には風の向きを示す大きな吹き流しが泳いでいる.<ハングライダー滑走台のある尾根>
▇素晴らしい風景と勇気のある方々
褐藻台近くに3人の男性が何か準備をしている.お一人の方は結構な年配のようである.近くで見るハングライダーは予想していたよりもかなり大きいのに驚く.
滑走台の向こうには相模湾が見下ろせる.随分と高いところから飛び出すなんて・・・高いところが苦手な私には到底理解できないことである.
「高いところは駄目ダ・・・」
と独り言を言う.
それを聞きつけた仲間が,
「でも,飛行機に乗るでしょう・・・」
と混ぜ返す.
「ええ,・・・でも,飛行機は床があるでしょう.それに周囲が囲まれているので高度感はあまりないですよ・・・」
と混ぜ返す.
NOリーダが,
「まだ時間がちょっと早いけど,あそこで昼食にしましょうか・・・」
と20~30メートル離れた所にある数基のベンチを指さす.
<滑走台と相模湾の眺望>
(つづく)
つづきの記事
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(執筆中)
「丹沢の山旅」の前回の記事
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