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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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山麓は桜とチューリップ・山頂は頂冷たい風の丹沢;塔ノ岳(2019年10回目

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                                    <花立山から下界を望む>

        山麓は桜とチューリップ・山頂は頂冷たい風の丹沢;塔ノ岳(2019年10回目)
                       (単独山行)
                   2019年3月30日(土) 曇

▇3週間ぶりの塔ノ岳
 何だかんだでこのところ土曜日に用事があり,今日は実に3週間ぶりの塔ノ岳である.これだけ間が空いてしまうと,果たして塔ノ岳山頂まで登れるかが問題である.
 ”まあ,無理せず登れるところまで登って,潔く下山しよう”
と自分自身に言い聞かせながら,何時もの通り4時10分に自宅を出発する.勿論外は真っ暗.どうやら分厚い雲が低く立て込めていて,あまり天気は良くないようである.それに昨日と打って変わって,真冬並みの寒さである.
 大船5時10分発東海道本線下り初電熱海行に乗車する.今日は何時もの土曜日よりも心なしか混雑している.ただ秋分の日が過ぎたこともあって,電車が小田原に到着する前に夜が明け始める.

▇小田急が何時もと勝手が違う
 電車が小田原に到着する.何時もの通りの手順で小田急線10番ホームの電車に乗車する.丁度そのとき,9番線から新宿行快速急行が発車するというアナウンスがある.
 ”えっ! 9番線!”
と思った途端に9番線に停車中の電車の扉が閉まって発車する.私が飛び乗ったのは新松田駅行きの各駅停車である.
 ”ありゃ~っ! いつから変わったんだよ!”
 どうやら小田急のダイヤが改正されたようである.
 そんなこんなで,渋沢駅到着は何時もより10分ほど遅くなる.そんな次第で,大倉行バス乗り場に,何時もなら私より遅く到着するKM夫妻,YSさんが私より先にバス停到着している.
 ほどなく大倉行きバスが到着する.臨時バスとのこと.臨時バスの乗客は,ほんの10名程度.ガラガラ.乗り合わせた常連はYSさん,AIさん,IIJさん,KMさん他.  臨時バスは,6時45分頃,バス停大倉に到着する.

<小田原始発新松田駅行各駅停車はガラガラ>

▇バス停大倉から歩き出す
 6時45分頃,臨時バスはバス停大倉に到着する.そそくさと出発準備を済ませて,6時50分に常連さんと前後してバス停大倉から歩き出す.
 7時00分,桜の花が見事な克董窯を通過する.
 歩き出しから,暫くの間,若手のKM夫妻と一緒に歩くが,私にはちょっとペースが速すぎる.このままこのペースで歩いていたら塔ノ岳山頂までは体力が持たないなと感じたので,途中から自重して独り旅に切り替える. 

<桜が綺麗な克董窯>

▇観音茶屋
 7時04分,丹沢ベースを通過する.足許はそこそこの湿り気があって,歩きやすい.
 ほどなく日の当たる坂道に差し掛かるが,今日は曇天.何の変哲もない坂道にしか見えないので淡々と通過する.
 7時13分,観音茶屋を通過する.先ほど私を勢いよく追い抜いていった若者2人がもうここで衣服調整をしている.

<観音茶屋;まだ時間が早いので開店していない>

 ▇雑事場ノ平
 7時25分,雑事場ノ平を通過する.ここから見晴茶屋までは尾根道である.進行方向左手に自生している桜が満開に近い.
 勿論立ち止まって,何枚かの写真を撮る.

<雑事場ノ平のさくら>

▇見晴茶屋からの眺望
 7時27分,見晴茶屋に到着する.
 いつも見晴茶屋前からの眺望を楽しみにしているが,今日は視界不良.海と空との区別が付かないし,眼下に見えている秦野の市街地も朧である.

<見晴茶屋からの眺望>

▇見晴階段
 見晴階段に差し掛かる.何時ものように階段を見上げた写真を撮るが,今日は登山者の後ろ姿が殆ど見えない.日も射し込まず憂鬱は気分のまま登り続ける.
 先ほどまで殆ど一緒だったKM夫妻の後ろ姿はもう見えなくなっている.

<見晴階段>

▇駒止茶屋
 見晴階段を登り詰めてから,引き続きもみじ坂を登りつづける.結構長い.
 7時49分,一本松を通過する.大倉からの所要時間は59分.私の経済速度より2~3分早すぎるようである.
 平坦な尾根道の先で,駒止階段に差し掛かる.ここでAIさんに追い抜かれる.
 8時06分,駒止茶屋を追加する.大倉からの所要時間は1時間16分.やっぱり,駒止階段の登るのに手間取ってしまい,いつものラップに逆戻りしている.
 ”3週間ぶりの塔ノ岳なので,やっぱりスタミナが減退しているな”
と実感する.

<駒止茶屋を通過>

▇小草平(堀山の家)
 平坦道を気分良く歩き続ける,富士山が見える場所に到着するが,今日は分厚い雲が辺り一面に垂れ込めていて,富士山は全く見えない,
 8時16分,堀山の標識前を通過する.
 8時22分,下山してくるKSさんとすれ違う.
 「やあ,FHさん.今日の山頂は寒かったですよ…」
とのこと.
 下り坂を終えて登り返しを経て,8時25分,小草平に到着する.堀山の家の奥から鋸を引く音が聞こえてくる.堀山の家の温度計は3.5℃.真冬に近い寒さである.
 大倉からの所要時間は1時間35分.3週間ぶりの登山なので,まあ,こんな所だろうと不承不承納得する.

<小草平に到着>

▇萱場平
 今日は全くの独り登山である.これもまた自分勝手の速度で登れるので悪くはない.いろいろと雑念を弄びながら,適当なペースで気ままに登り続ける.
 8時40分,急階段の途中で跡から登ってきたYDさんが私に追いつく.勿論,
 「どうぞお先に…」
と道を譲る.
 8時48分,萱場平に到着する.体調はまずまず.疲労感も全くない.
 ”この調子,この調子,・・・”
ということで,ジャストマイペースで登り続ける.そして,8時48分,萱場平を通過する.
 ”この調子だと,間違いなく10時前に塔ノ岳山頂に辿り着けるな”
と確信する.

<萱場平>

▇富士山の撮影スポット
 萱場平から引き続き急坂を登り続けて,9時05分,花立階段下に到着する.ここは富士山撮影スポットの一つ.もし晴れていれば,ここから富士山が良く見えるはずだが,今日は残念なことにこんな感じである.
 未練がましく,見えない富士山の写真を撮ってから一呼吸入れて,花立階段に差し掛かる.

<晴れていれば富士山が見えるはずだが>

▇しんどい花立階段
 ”さて登るぞ・・・!”
で,花立階段を見上げる.ガックリ!
 ”これ登らなければ・・・イヤになるな,全く!”
 内心でぼやくこと,ぼやくこと.でもこの階段を登らなければ先へ行けない.極力上を見上げないようにして,ただ黙々と登り続ける.
 階段を3分の2ほど登ったところで,後から来たIIZさんが私を追い抜いていき.

<辛い花立階段>

▇花立山荘
 9時13分,ようやく花立山荘に到着する.以前はこの階段を7分で登っていたので「後七分坂」と勝手に呼んでいたが,今日の所要時間は8分,やっぱり加齢には勝てない.
 階段の途中で私を追い抜いていった3人のグループは,山荘前のベンチにヘタヘタと座り込んでいる.私は”なあ~んだ!”感を持ってしまう.
 花立山荘はもう開店している.気温3.5℃.
 大倉からの所要時間は,2時間23分.ちょっと遅いが,まあ,こんな所か.
 花立山荘でも休憩は取らずに,そのまま登り続ける.私の30メートルほど先にIIZさんの後ろ姿が見えているが,とてもではないが追いつけない.

<花立山荘>

▇花立山山頂
 花立山荘から先の階段道は実に歩きにくいが我慢して登って,ガレ場に出る.ガレ場に入ると一気に視界が広がるはずだが,今日は雲の中である.ほとんど何も見えないまま,9時30分,花立山山頂を通過する.
 この辺りから先は雲の中らしく,濃い霧が掛かっている.目の前に見えるはずの塔ノ岳すら全く見えない.

<花立山山頂>

▇塔ノ岳山頂
 馬の背の狭いところで下山してくるチャンピョンとすれ違う.
 「…おやFHさんですね.相変わらず元気ですね」
と何時ものように私の名前を確かめるような挨拶をする.
 9時36分,金冷シを通過する.これで10時前に間違いなく塔ノ岳に到着するので,歩行速度を少し落として楽々歩きに切り替える.
 山頂直下の階段で,下山してくるAIさん,YDさんとすれ違う.
 「寒くてとても山頂には居られません…」
とのこと.
 9時39分,1本後のバスで来られたMGさんが私に追いつき追い越していく.
 9時53分,ようやく塔ノ岳山頂に到着する.気温1℃.冷たい風が吹いている.
 「寒い! 直ぐ下山します」
とMGさんが言う.
 「私も周囲の写真を撮ったら,すぐに下山します・・・」
ということで,MGさんとお別れする.
 大倉からの所要時間は2時間57分.たった3分とはいえ3時間を切っている.3週間間が空いていることを考えれば,まあ,まあ,こんな所だろうと自己評価する.
 山頂からの風景を写真に撮ったが,殆ど何も写っていない.当たり前と言えば当たり前だが・・・
 ”バカみたい・・・こんな無意味な写真を沢山撮るなんて・・・”
 フィルム時代のカメラならばこんなバカみたいなことは絶対にしないだろう.
 
<塔ノ岳山頂>

▇早々に下山開始
 9時50分,早々に下山開始.
 山頂直下の木道を下ってジグザクの急階段のところで,登ってくるKIさん,MTさんとすれ違う.さらにもう少し下ったところで,YSさんとすれ違う.
 10時丁度に金冷シ,10時14分に花立山荘を通過する.
 その後もマイペースで下山し続けて,10時52分,小草平に到着する.小草平の休憩所には総勢20名ほどの大グループが休憩を取っている.どこかのツアー会社のグループのようである.
 ”ひょっとして山旅スクール?”
と一瞬思ったが,そのまま通過する.
 11時11分,駒止茶屋を通過する.その後,11時24分に一本松を通過する.
 見晴階段を下っていると,前方にIIJさんの後ろ姿が見え出す.11時28分,見晴茶屋に到着する.ここで私より先に下山し始めたAIさん,それに萱場平から下山したIIJさんに追いつく.お二人は見晴茶屋のベンチで休憩を取るとのことなので,先に下山することにする.

▇観音茶屋のお汁粉
 11時53分,観音茶屋に到着する.まだ十分に時間があるので,観音茶屋に立ち寄って,300円也のお汁粉を注文する.
 山登りした後のお汁粉のように甘いものは特に美味しい.女主人と雑談しながらお汁粉を賞味していると,IIZさんが観音茶屋に到着する.つづいて,私がお汁粉を食べ終わる頃,YSさんが観音茶屋に立ち寄る.

<観音茶屋のお汁粉>

▇無事下山;バス停大倉の美しいサクラ
 お汁粉を食べ終えて,12時08分,観音茶屋から歩き出す.その後は順調に下って,12時26分にバス停大倉に到着する.
 12時38分発の路線バスに十分に間に合ったが,1本遅らせて,常連の皆様と一緒に13時10分発のバスに乗車することにする.
 その間,バス停近くの草花を見て回る.
 まず最初に目に付いたのが実に美しいサクラである.全ての芽が開花していて,散っている花もない.薄桃色の花びらが何とも言えないほど見事である.
 何人かの見物客が,異口同音に,
 「このサクラ,本当に綺麗だね…」
と言っている.

<美しいサクラの花>

▇見事なチューリップ
 バス停付近には沢山のチューリップが植え込まれている.実に見事.バスの時間があるので,遠くまでは見に行っていないが,帰りのバスの車窓から素晴らしいチューリップ花壇が見えた.

<見事なチューリップ花壇>

▇大倉でコーヒーブレーク
 大倉発13時10分発の路線バスに乗車する.同じバスに乗車した常連はMGさん,AIさん,YSさん,YDさん,IIJさん.
 例によって渋沢駅ビルのミスタードーナッツに立ち寄る.何時ものように270円也のコーヒーを注文する.お代わりをして1杯135円に.

<ミスタードーナッツでコーヒーブレーク>

▇無事帰宅
 皆さんより一足先にミスタードーナッツを出て,13時52分発快速急行小田原行電車に乗車する.小田急線のダイヤ改正があったらしく,快速急行が開成駅に停車したのにビックリ.開成町の人には便利になったに違いないが,これまで新松田から小田原までノンストップになれている私には何だか焦れったい感じがする.
 小田原駅に到着後,大急ぎで東海道本線上り電車に乗り換える.電車は結構混雑しているが,何とか座れる.後は睡魔と格闘しながら大船駅に到着する.天気は回復したものの,大船でも冷たい風が吹いている.15時過ぎに無事帰宅する.
 こうして3週間ぶりの塔ノ岳詣では無事終わった.

<ラップタイム>

  6:50   大倉歩き出し
  7:13  観音茶屋
  7:27  見晴茶屋
  8:06  駒止茶屋
  8:25  堀山の家
  8:46  萱場平
  9:13  花立山荘
  9:32  金冷シ
  9:47  塔ノ岳着
  9:50     〃 発
10:00    金冷シ
10:14    花立山荘
10:52  堀山の家
11:11  駒止茶屋
11:38  見晴茶屋
11:53  観音茶屋(12:08まで休憩)
12:26   大倉着

[山行記録]

▇水平歩行距離        7.0km(片道)

▇累積登攀下降高度        1,269m

▇上り所要時間(休憩時間込み)
 大倉発           6:50
   塔ノ岳着               9:47
  (所要時間)         2時間57分(2.95h)
  水平歩行速度       7.0km/2.95h=2.37 km/h
  登攀速度         1,269/2.95h=429m/h

▇下り所要時間(休憩時間込み)
 塔ノ岳発            9:50
 大倉着             12:26
    (所要時間)         2時間35分(2.58h)
 水平歩行速度         7.0km/2.58h=2.71 km/h
 下降速度          1,269m/2.58h=492m/h
                           (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
 https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ea87cd81986e4aee229b850d5b343e89
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)

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