<塔ノ岳山頂>
蒸し暑くて参った!参った!の丹沢;塔ノ岳(2018年16回目)
(単独山行)
2018年6月9日(土) 曇り後晴れ
▇三日月を仰ぎ見ながら…
久々の塔ノ岳詣でである.いろいろな行事が重なったために,前回塔ノ岳に登ってから,約3週間間が空いている.これだけブランクが長いと,登山力が随分と減退しているだろう.果たして今日は山頂までたどり着けるかどうかも怪しい.こんなペシミスティックな気分になりはじめると,今日は丹沢詣では止めにしようかなと思い始める.でも,今日止めてしまうと,次回はもっと辛くなりそうなので,決心して,4時過ぎに自宅を出発する.
家から外に出ると,つい先ほどまで降っていた雨のため,路面がビショビショに濡れているだけでなく,湿ってモワ~ッとした空気が肌にまとわりつく.
”いやな天気だな…全く!”
もうすぐ夏至.
まだ早朝4時なのに辺りは薄明るくなっている.
<三日月を仰ぎ見ながら出発>
▇青空に富士山
何時ものように大船から東海道本線下り始発電車に乗車,小田原で小田急線快速急行新宿行に乗車する.
車窓から外の景色を眺める.今日は多少の悪天候を覚悟していたが,予想に反して青空が見えている.新松田手前で富士山が良く見えている.
早速,富士山の写真を撮る.その後,矢倉岳と富士山が重なるところを写真に写したつもりだが,実際には写っていなかった,残念!
車内でランニングのKNさんと一緒になる.彼は今日は天気が良いので丹沢,蛭ヶ岳を経由して橋本まで走るとのこと.凄いことだ.ランニングをされているかは,ヘロヘロとしながら塔ノ岳にやっと登っている人間とは出来が違うなとつくづく思う.
6時12分,電車は渋沢駅に到着する.
<車窓からの富士山>
▇大倉から歩き出す
渋沢発大倉行1番バスは何時ものように混雑している.
乗り合わせた常連は,KMさん,ISIさん,IWIさん,YSさん,AIさん,YDさん,MTさんなど.毎日登山のTGさんは不在.
バスは,6時58分,大倉に到着する.
7時02分,三々五々,大倉から歩き出す.今朝方までの雨で,路面は濡れている.指圧度は多分100パーセントに近い.とにかくムシムシ蒸し暑い.
”こりゃぁ~,駄目ダ.”
私はとにもかくにも熱中症対策最優先.絶対無理をしないぞと自分に言い聞かせる.体が馴れるまで超ノロノロ歩きを続けるつもりである.当然,沢山の登山者に追い抜かれる.常連のYDさん,YSさん,AIさんが私を追い抜いていく.
▇日の当たる坂道
7時22分,丹沢ベースを通過する.
”今日は体が重いな…”
とにかく蒸し暑くて体が重い.とてもではないが塔ノ岳山頂までは無理かなと思いはじめる.やがて日の当たる坂道にさしかかる.右手からまぶしい日の光が射し込んでいる.無風.
何時ものように日の当たる坂道の写真を撮るが,今回は登山者の後ろ姿が写ってしまう.
7時31分,ようやく観音茶屋を通過する.
<日の当たる坂道>
▇見晴茶屋
観音茶屋を通過してジグザグの山道に差し掛かる.登山口富士金で私を追い越していったYDさん,YSさんの後ろ姿はもう全く見えない.先ほどまで私のすぐ後ろに居られたISIさんの姿も見えず,まったくの独り登山になる.蒸し暑さを我慢しながら,ごくゆっくりペースで登り続けて,7時48分,漸く雑事場ノ平に到着する.雑事場ノ平の尾根道に入ると,弱いながらも海風が吹き抜けていてホッとした気分になる.
7時50分,見晴茶屋を通過する.
<見晴茶屋>
▇見晴階段
見晴茶屋を通過して,見晴歓談に差し掛かる.何時ものように階段を見上げた写真を撮る.
偶然かどうか分からないが,今日は登山者の後ろ姿が随分と少ないように思える.すっかり色濃くなりむせるような緑陰をのそのそと登り続ける.
<見晴階段>
▇一本松
見晴階段を登り終えて,モミジ坂にさしかかる.ここも自重して実にユックリペースで登り続ける.相変わらず蒸し暑くて,どんなに歩行ペースを落としても,体中から汗が噴き出してくる.これはまずいなということで,ますます歩行テンポを遅くする.そして,8時08分,漸く一本松に到着する.
一本松の少し上にあるベンチを通過する.意外にも随分先を歩いているなと思っていたYSさんがベンチで休憩を取っている.
「先に行きますよ…」
とボデーランゲージでYSさんに挨拶して,ベンチ前を通過する.
<一本松>
▇駒止茶屋
やがて駒止階段に差し掛かる.
下から階段を見上げただけでウンザリするが,この階段を登らなければ先へ進めない.一段一段,それこそ休み休みしながら登り続ける.階段を半分ほど登ったところで,また,YSさんに追い抜かれる.
8時29分,漸く駒止茶屋に到着する.大倉から駒止茶屋までの所要時間は1時間27分.この頃の平均所要時間より11~12分余計に掛かっている.
引き続き堀山の尾根道へ.
<駒止茶屋>
▇小草平(堀山の家)
堀山の尾根道に差し掛かる.ここまで登ると,蒸し暑さも大分和らいでくる.
やがて富士山が良く見える場所に到着する.今日は富士山が見えるかと期待していたが,何時の間にか雲が湧きあがっていて富士山は全く見えない.
8時39分,堀山の道標前を通過する.ここから暫くの間,緩やかな下り坂になる.ここは快調に飛ばして,やがて堀山の家手前の登り返しに到着する.これまでの下り坂モードから今度は登り坂モードに切り替えである.とたんにまた苦しくなる.私はやむなく歩行速度をぐっと落とす.
8時48分,後ろに人の気配を感じる.私たちが乗車した次のバスで来られたMGさんである.続いて,先ほど一本松上で休憩を取っていたYSさんが私に追いつく.
「お先にどうぞ…」
ということで,YSさんに先を譲る.
8時49分,漸く堀山の家に到着する.相変わらず富士山は雲の中.
もう堀山の家は開店している.女主人が目ざとく私を見付けて,声を掛けてくれる.
「…取りあえず上まで行って,帰りに立ち寄ります…」
ということで,そのまま登り続ける.
堀山の家の温度計は22.5℃.やっぱり今日は高温である.
大倉からの所要時間は1時間47分.
”これは,最低記録だな…”
と独りで苦笑い.
YSさんはここで休憩を取るようなので,
「…ゆっくり先に登っています…」
と言ってから,私は休憩を取らずにのそまま登り続ける.
<小草平に到着>
▇萱場平
とにかく蒸し暑くてシンドイ.
いくら歩行速度を落としても,しんどさは変わらない感じである.もう何も考えないようにして,機械のように登り続ける.
9時12分,ようやく萱場平に到着する.
萱場平の入口で何時ものように写真を撮るが,写っていない.一体,私のボロカメラ.どうなっているんだろう,安いカメラだけど,某有名なメーカーの製品なのに…
ふと,萱場平のベンチを見ると,MGさんとYDさんがベンチから立ち上がって歩き始めたところである.
”おや,一体どうしたんだろう?”
結局,YDさんは山頂まで行かずに,ここから下山されるとのこと.
<萱場平>
▇花立山荘
萱場平の平坦地を歩いている間に呼吸を整えて,急な上り坂に差し掛かる.今日は何だか知らないが坂道がやけいシンドク感じるので,ますます歩行速度が遅くなる.でも,今のところ,登山を途中で止めようという気持ちはさらさらないので,ゆっくりながら,とにかく登り続ける.
あともう少しで花立階段に差し掛かる頃,ふと後ろを見ると,常連のAIさんが40~50メートル後ろまで来ている.
やがて花立階段に差し掛かる.まるで牛歩.
花立階段を3分の2ほど登ったところで,またもやYSさんに追い越される.
9時49分,漸く花立山荘に到着する.
近くのベンチで,YSさんが休憩を取っている.
「…先に登っていますよ…」
とYSさんにお断りして,そのまま花立山へ向かう.
花立山荘付近は雲の中.辺り一面に濃い霧が立ちこめている.周囲の山も全く見えない.花立山荘の気温は16.5℃.ジッとしていれば快適な気温かも知れない.
大倉からの所要時間は2時間47分.途轍もなく悪いラップである.堀山の家から1時間も掛かっている.でも,まあ,ナントカ登ったんだからこれで良しとしておこう.
<霧の花立山荘>
▇霧の花立山
花立山荘から,まだ暫く荒れた階段道が続く.これがまたえらくシンドイ.霧の中からツツドリやウグイスの囀りが聞こえてくる.やっとの思いで,階段道を登り終えてガレ場に入る.晴れていれば富士山の眺望が楽しめるところだが,今日は全く何も見えない.ただただ湿っぽいモヤモヤが辺り一面を覆っている.
10時03分,ようやく花立山山頂を通過する.草臥れたがやけくそで,歩き続ける.
<霧の花立山>
▇金冷シ
馬の背をゆっくり歩きながら体力の回復を図る.
何時もならば周囲の風景を楽しみながら歩くところだが,今日は濃い霧の中を何となく歩くだけ.
10時11分,やっと金冷シを通過する.
”そろそろ,YSさんが追いつく頃かな…”
と思いながら,半ば惰性で歩き続ける.
金冷シを過ぎれば,もう塔ノ岳サンチョに到着したも同じなような気分になる.あと3箇所,ちょっとした坂道を登るだけだ.
<金冷シ>
▇塔ノ岳山頂
塔ノ岳山頂直下の階段道を登っている途中で,下山してくるMGさんとすれ違う.
「…暫く(山頂で)待っていたけれど,だれも登ってこないので,先に下山しますよ…」
とのこと.
10時35分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温h21℃.
大倉からの所要時間は,ナント! 3時間33分.近年まれに見る最悪の記録である.
まずは,儀式として,山頂からの眺めをデジカメに収める.
富士山方面は真っ黒な雲に覆われている.
<富士山方面を眺める>
▇山頂で休憩
そろそろYSさんとAIさんが山頂に到着する頃だなと思いながら,山頂で休憩を取る.
10分ほど経って,YSさん達より先にISIさんが山頂に到着する.
「あら…! YSさん達に会いませんでしたか?」
「お二人は,花立山荘から下山しました…」
とのこと.
<山頂で休憩>
▇下山開始
10時45分,ISIさんより一足先に下山開始する.
加齢とともに,下山は一層慎重にしなければ危険である.一歩一歩確かめるように,まどろっこしい足取りである.
10時58分,金冷シを通過する.この頃から,空が幾分明るくなり始めたようである.雲の切れ目から鍋割山稜が見え始める.なかなかの景色である.
11時13分,花立山荘を通過する.花立山荘前のベンチは夥しい人数の登山者で賑わっている.
<馬の背付近から鍋割山稜を望む>
▇花立階段を下る
花立階段を下る.
雲の下に出たらしく,秦野の市街地と相模湾が見下ろせる.
<花立階段を下る>
▇堀山の家
11時31分,萱場平を通過する.萱場平のベンチも登山者で賑わっている.
戸沢分岐を通過して,階段道を降りているときに後ろからひたひたと近寄ってくる足音が聞こえ始める.下りが滅法早いISIさんが,もう私に追いつく.
「どうぞ,お先に…」
途中で,さらにKM夫妻に追い越される.
「山頂まで行かれましたか…?」
と聞かれる.
その後,KMさん達との距離がドンドンと広がってしまう.
11時45分,小草平に到着する.
丁度そのとき先ほど私を追い越していったKM夫妻が堀山の家から出てくる.
13時08分のバスに間に合うように下山するには,余り時間の余裕がないので,残念ながら堀山の家は通過する.
▇観音茶屋
12時04分,駒止茶屋を通過する.
”この調子だと観音茶屋で10分ほど立ち寄る時間が取れるかな…”
と胸算用.
駒止茶屋を通過した途端に,やけに蒸し暑くなる.
小窓階段付近で,ミロクの方々が道普請をしている.お礼を言いながら通過する.
12時28分,見晴茶屋を通過する.
”ありゃりゃ~…! 常連の皆さんが居るぞ…!”
観音茶屋から先は,MGさん,YDsん,AIさん,ISIさん達と一緒に,極々ユックリのペースで下山し続ける.
<アジサイを眺めながら下山>
▇ミスタードーナッツでコーヒーブレーク
13時25分,バス停大倉に投薬する.
大倉13時40分発の路線バスに乗車する.
渋沢駅ビル1階のミスタードーナッツで何時ものようにコーヒーブレーク.
今日は何とはなしに,塔ノ岳山頂まで登ってしまったが,間が3週感空いたことや,真夏のようような蒸し暑さもあって,かなりの疲労感が残っている.
私は早く家に戻りたかったので,皆さんより一足先にお店を出る.
<ミスタードーナツのコーヒー>
▇電車の中で睡魔と戦う
渋沢14時13分発快速急行小田原行に乗車する.途端に睡魔との戦いである.なんとか乗り越さずに小田原でJR東海道本線上り電車に乗車する.
4人掛け1僕巣を独りで占有したのは良かったが,こちらでも睡魔に悩まされる.辛いのなんのって…
とにかく無事に大船駅で下車する.
大船駅前はそよそよと海風が吹いていて,実に心地が良い.いっぺんに目が覚める.
15時40分頃,無事帰宅.
息子が遊びに来ている.
早速,シャワー浴びて,着替えを済ませる.
さあ,昼寝だ!
<ラップタイム>
7:02 大倉歩き出し
7:31 観音茶屋
7:50 見晴茶屋
8:29 駒止茶屋
8:49 堀山の家
9:49 花立山荘
10:11 金冷シ
10:35 塔ノ岳着
10:45 〃 発
10:58 金冷シ
11:13 花立山荘
11:45 堀山の家
12:04 駒止茶屋
12:28 見晴茶屋
12:42 観音茶屋(YSさん,MGさん,YDさん,ISさんに同行)
13:25 大倉着
[山行記録]
▇水平歩行距離 7.0km(片道)
▇累積登攀下降高度 1,269m
▇上り所要時間(休憩時間込み)
大倉発 7:02
塔ノ岳着 10:35
(所要時間) 3時間33分(3.62 h)
水平歩行速度 7.0km/3.62h=1.93 km/h
登攀速度 1,269/3.62h=351m/h
▇下り所要時間(登返し時間と休憩時間込み)
塔ノ岳発 10;45
大倉着 13:25
(所要時間) 2時間40分(2.67h)
水平歩行速度 7.0km2.67h=2.62 km/h
下降速度 1,269m/2.67h=475m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/b521258e402052c25e5f0d8d70b7cce0
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
お断り;
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蒸し暑くて参った!参った!の丹沢;塔ノ岳(2018年16回目)
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