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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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春の信濃路:浅間山展望と小諸懐古園見物の旅(5);懐古園巡り(北国街道と藤村ゆかりの遺構)

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                             <町屋館みはらし庭から浅間山を望む>

     春の信濃路:浅間山展望と小諸懐古園見物の旅(5);懐古園巡り(北国街道と藤村ゆかりの遺構)
                        (2ヶ月ぶりの信濃路)
                      2018年5月5日(土)(こどもの日) 晴れ
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https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/39d0373cf49b6037e809a15722ff9c9c

<ルート地図>

▇小諸中心部市街地図(再掲)

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▇小諸城大手門周辺地図

※大手門案内板から引用

<大手門からほんまち町屋館へ>

▇三の門から大手門へ
 懐古園を一回りした私は,もう少しだけ小諸市中心部をお散歩することにする.
 三の門を潜ってから,しなの鉄道のガードを潜って,小諸駅西側の公園(名前忘れた)へ戻る.大手門の案内板に掲載されている膣によると.にこの辺りは,昔,三の丸があった所のようである.
 時の流れは怖いものである.この辺りを見回しても往時の面影は殆ど残っていない.目の前には新緑が美しいのどかな公園になっている.
 ガードを潜ると目の前になだらかな登り傾斜の階段がある.この階段を登ると,すぐに大手門の前に到着する.
 立派な門である.平成になってから復元された.大手門の由来や特徴は下の写真の通りである.


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▇鹿島神社跡;古地図に見入る
 大手門脇に掲示されている古地図に見入る.
 この大手門の東側に鹿島神社がある.私が中学生(旧制)だった頃,鹿島神社は,まだ,この地図に画かれている場所にあった.神社境内は崖の上にあった,崖下に小諸駅があった.その頃,駅前は狭く,小諸駅も今の駅よりずっと小さかったのを覚えている.
 第二次世界大戦の頃,ときどきこの神社を清掃しに来たことがある.そして,神社の前に整列する.先生の,
 「宮城遙拝…!」
の号令の元に,遙か東京方面に向かって,向きを変えて最敬礼.宮城遙拝である.
 歴史に”もし…”はないけれども,もし,鹿島神社がそのままこの位置にあったら,小諸は今とは違った感じの観光都市になっていたかも知れない.
 私は振る地図を眺めながら,それこそ,古い言い回しだが走馬燈のように往時を思い出す. 

▇ほんまち町屋館
 私は折角お散歩しているんだから,北国街道沿いにある本陣跡,脇本陣跡,養蓮寺界隈も歩いてみたかったが,そこまで彷徨く時間もない.残念だが致し方ない.私は時計を気にしながら,とりあえずはほんまち町屋館を訪れることにする.
 本町通りに入る.
 昔,この辺りにNZ書店があった.私の記憶では小諸唯一の本屋だったような気がする.幼少の頃,時々,母に連れられてこの本屋を訪れたことを今でも懐かしく思い出す.
 NZ書店があった場所から少し離れたところにあるほんまち町屋館に到着する.まだ時間が早いので,町屋館は開館前である.

<ほんまち町屋館>

▇町屋館みはらし庭
 町屋館の建物の裏手にある町屋館みはらし庭に立ち寄る.
 庭の一番奥にあずま屋がある.
 小諸を訪れるときは,時間が許せば何時もここを訪れて,眺望を楽しむことにしている.


<町屋館みならし庭>

▇町屋館みはらし庭からの眺望
 あずま屋から浅間連山を見渡す(冒頭の写真).
 大きな木が2本,ちょっと見晴を遮っているが,剣が峰,前掛山,黒斑山が見えている.さらにその左に高峯,篭ノ塔などの山が連なっているのが見える.実に良い眺めである.

<町屋館みはらし庭からの眺望>

<島崎藤村ゆかりの地を巡る>

▇すこやか地蔵
 本町を光岳寺方面に向かう.光岳寺には立派な足柄門がある.折角だから見に行きたいが,時間がない.
 手打ちソバ屋の前の三叉路を右折する.
 この手打ちソバ屋の軒下にすこやか地蔵が祀られている.
 この地蔵の由来? 私は知らない.

<すこやか地蔵>

▇藤村ゆかりの井戸
 すこやか地蔵のすぐ先に,藤村ゆかりの井戸がある.
 往時の生活が偲ばれる.

<藤村ゆかりの井戸>

▇藤村旧栖地
 井戸に向かって左手の一角が藤村旧栖地である.今は何の変哲もない駐車場になっている.つい数年前までは黒塗りの板塀があったが,何時の間にか板塀がなくなった.
 駐車場入口に,「藤村旧栖地」と刻字された大きな石柱が立っている,

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▇相生町
 藤村旧栖地の前の路を直進すると,小諸の代表的な商店街である相生町に出る.
 以前あったアーケードが撤去され,なんとなく清々とした清潔感のある街である.突き当たりが小諸駅.人通りがほとんどないのがちょっと気になる.

<相生町>

<親族の葬儀>

▇幼少の頃の家
 ここから先はプライベートなことなので,私だけのメモということで…
 小諸市市街地の外れに,私が小学校に上がる頃まで住んでいた祖父祖母の家がある.勿論,今は代替わりもしたし,家も手入れされている.
 ただ,庭にある松の木は,往時のままである.この松の樹齢は,多分,100年を越えているだろう.見覚えのある松に感無量.
 向かって左が小さな蔵.
 祖母は,私が悪戯すると,この蔵に私を閉じ込めたらしい.余りよく覚えていないがが…
 の家は,長屋門にもじって,さしずめ蔵門とでもいうんだろうか,小さな蔵続きに屋根付の門がある.
 ”この門と蔵は,ひょっとしたら文化財かも知れないから,ちゃんと残せよ…”
と,今の住民,義理の従兄弟に口出しする.

<幼少の頃住んでいた家>

▇難解な葬儀
 義理の叔母の葬儀.出棺からずっとお付き合い.
 また田舎の親族が一人欠けてしまった.FH一家は曹洞宗.難解な読経が続く.私には僧侶の読経がほとんど聞き取れないし,何を言っているのか全く分からない.
 ”旅立った人に,この読経,分かるんだろうか”
 そんな疑問が湧いてくる.
 つい先日,キリスト教の葬儀に参列した.皆で賛美歌を歌った.内容も良く分かった.
 私も仏教徒だが,仏教のあり方をもう少し考えなければ…という率直な疑問を持った.

▇賑やかな会食
 葬儀終了後,市内の某所で会食.
 故人を偲びながら,賑やかに懇談する.
 話が逸れるが…
 エドマンドリーチの通過儀礼論というのがある(少々面倒な話だが…).
 日常から分離して,葬儀という非日常に移行する.葬儀の開催時間を終えて,また日常に戻る.そのとき,非日常に臆するときは形式が強調される.そしてもとの日常に戻るときは,わいわいがやがやを通過するという説である.
 私は次から次へと出てくる料理と飲めないアルコールを少しばかり飲んで,
 ”まさにエドマンドリーチの言うとおりだな…”
と実感しながら,親族を失った涙とわいわいがやがやの共存を体験する.

<賑やかな会食>

<トンボ返り>

▇中座
 私は今日中に自宅のある鎌倉まで戻らなければならない.
 心の中では,このまま知人縁者が沢山居る小諸に住みついてしまいたいという願望が強いのだが,そうもいかない.
 ”遅延と幼なじみが沢山住んでいる故郷がやっぱりいいな…”
と思いながらも,宴の半ばで中座する.

▇佐久平から新幹線
 宴会場から,タクシーで佐久平駅へ.
 折から連休の真っ最中.北陸新幹線は超満員である.
 「自由席をご利用の方にお知らせします.列車は大変混雑咲いていて,自由席には乗れません.後ろの方の5号車から10号車の車両のデッキにお乗り下さい…」
とのアナウンス.
 いくら連休でも,それほどまで混雑するとは思ってもみなかった私は困惑する.
 仕方がないので8号車のデッキで立ちんぼ.軽井沢ではさらに乗客が増えてデッキも超満員になる.
 途中,何かトラブルがあったらしく,新幹線の電車が遅れる.
 車窓からは秩父の山に日が沈むのが見える.良い風景である.

<新幹線の車窓から>

▇大宮で上野東京ラインの電車に乗り換える
 立ちんぼのまま,ようやく大宮駅に到着する.
 ”ここで降りちゃおう…湘南陣塾ラインでも上野東京ラインでも,どっちでもいいや…”
 大宮駅が想像以上にとてつもなく大きな駅なのに,まずは驚く.一体何本ホームがあるんだろう?.
 昔,東北新幹線が開通したばかりの頃は,東北新幹線の始発駅は大宮駅だった.上野から新幹線リレー号とやらに乗って,大宮で新幹線に乗り換えていたことを懐かしく思い出す.
 大宮から上野東京ラインの電車に乗り換える.
 こちらは予想以上にガラガラ.私は4人掛け1ボックスを独りで占有する.もちろん東京駅で満席になったが…

▇無事帰宅
 21時頃,無事大船に到着する.
 暗くなる頃には家に居たい私には,遅い帰宅である.今日一日,あたふたとした気疲れがする一日であった.
 今分かっているだけで,6月と8月にまた信州小諸に戻らなければならない.でも,たとえ葬儀であっても,戻るべき故郷があるのは幸せなのかもしれない.
 合掌.
                                       (おわり)    
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(なし)

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