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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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春の鎌倉;l3月10日に想いを込めて大船まで散策

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                              <鎌倉中央公園上池>

           春の鎌倉;l3月10日に想いを込めて大船まで散策
                   (回想の独り散策)
               2018年3月10日(日) 晴れ

 毎週,土曜日は塔ノ岳に登ることにしているが,馴染みの学会の研究会に参加するために,塔ノ岳詣ではできなかった.その代わりに,翌,日曜日,つまり今日,塔ノ岳に登るつもりだった.でも,土曜日の帰宅が随分と遅くなってしまったので,結局,日曜日の塔ノ岳もお休みということにした.
 とはいえ,終日,家でゴロゴロしていたら,すぐに豚になってしまう.
 そこで,例により,午後から大船中央公園を抜けて鎌倉芸術館,大船中央郵便局,西友を経由して大船駅までちょっとお散歩を楽しんだ.

▇鎌倉中央公園
 まずは鎌倉中央公園.
 今日は日曜日,かなり多くの方々が公園を散策している.
 ”やっと春らしくなったな…”
 上池の畔に咲く梅が可憐である.

<上池の梅>

▇鎌倉芸術館
 鎌倉中央公園山崎口から山崎の集落に入る.
 まずは,昨日まで仕上げた再校正済みの原稿を大船中央郵便局から出版元に送らなければならない.そこまでは直行だ.
 小袋谷の歩道橋を渡って,鎌倉芸術館前に到着する.
 鎌倉芸術館付近に沢山の人が集まっている.凄い活気だ.
 ”一体,どんなイベントがあるんだろう…”
 掲示板を覗いてみる.
 かの有名な企業H製作所の吹奏楽団の演奏が14時から…
 ”良いな,でも聞いている時間がないな…残念!”
 その他にも,覗いてみたい展覧会がいくつも開かれている.
 ”よお~しっ! 明日にでも見に来よう…”


▇砂押川の桜
 道なりに歩いて,砂押川へ.
 河畔の桜並木を歩く.ソメイヨシノのつぼみはまだ堅い.


▇山蒼稲荷
 大船駅に向かう途中で,山蒼稲荷を詣でる.
 ここを訪れると大船開発の歴史が連想される.


▇ルミネ大船
 14時30分頃,ルミネ大船に到着する.
 6階の書店へ.
 ”明日の今頃,ちょうどこの辺りで東日本団震災に遭ったな…”
と回想する.
 70ウン年前の3月10日の今日は東京大空襲があったな.
 ”東日本大震災も忘れないが,東京大震災のことも決して忘れないぞ!”
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
           ※以下の文章の初出は趣味人倶楽部である

[東京大空襲の回想]

 70ウン年前,私は信州田舎の旧制中学1年生になった年のこと.
 農繁期になると,連日,出征兵士の家に派遣されて農業の手伝いをしていた.そして学校では教練,柔道,剣道…先生が赤紙一枚で徴兵されてしまい,まともな授業などほとんどなかった.
 東部軍管区情報(後に東部防空情報)とやらで敵機襲来が告げられる.校庭を掘って作った防空壕に飛び込んで,空襲警報が解除されるまで,ジッとしていた.その内に何時も空襲を受けるようになり,戦争末期には,空襲警報が鳴らないのに上空をB29や艦載機が飛んでくるようになった.日光をピカピカ反射させながら,青空の彼方上空を悠然と飛行するB29は敵機ながとても美しかった.
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 3月10日,東京大空襲の日,夜空の中天までどす黒い炎の色が,150キロメートルも離れた信州からも見えた.そして10万人もの一般人が犠牲になった.
 でも,国鉄は凄かった.末期には客車も少なくなったのか無蓋車や馬糞が残っている貨車を客車代わりにしてでも,とにかく汽車が動いていた.そして空襲で焼け出された人達が着の身着のまま,地獄のような列車に乗って,信州へ避難してきた.その中に私の親族一家も居た.
 そして,東京大空襲の前後に従兄弟が神風特攻隊で名誉の戦死,英霊となった.千人針持って出征した隣の親父も戦死した.
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 例えが悪いかもしれないが,戦争末期には,日本全国が東日本大震災に遭ってしまったような壊滅状態だった.
 ”何で一般市民が一晩で10万人も死ななければならないの!”
 東京だけではない.日本全国の主要都市は殆ど全て焼け野原になってしまった.人災だよ! 人災! 空襲は天災ではない.人災である.そして原爆も人災だ.そこが東日本大震災と違うところだ.
 ”人災ならば防げただろうに…”
 こんな率直な疑問が,この年になるまで,何時までも私のバカ頭の中にこびり付いている.
 悲惨な戦争に正義もへったくりもない.どっちが正義,どっちが戦犯なんて話はむなしい.全部ダメ!
 12月8日,6月15日,3月10日……
 私は,節目,節目の日が巡ってくる度に,いらだたしいような,狂おしいような,居ても立っても居られないような,なんとも奇妙な衝動に駆られてしまう.
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ”神国日本! 何時か必ず神風が吹く…”
とバカ中学生の私は心底から信じていた.
 教育の力って凄いなと,幼年期の自分を振り返ってつくづく思う.その証拠に,今でも,自分の心の奥底に潜んでいる幼少時受けた教育の残渣が,ときどき頭をもたげてくる.まさに”三つ子の魂百まで”である.
 私には特定のイデオロギーなど無い.でも,何が何でも,あんな時代は二度と味わいたくない.これがせめてもの願いである.
 まあ,老人の戯言だと思って読み飛ばして下さい.
                               (おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/16ef384efc4ddc6fa9ad9b484d17f8db
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
(なし)

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.


     

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