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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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新春の静岡:浜石岳・薩た峠・由比周遊

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                                       <薩た峠からの眺望>

           新春の静岡:浜石岳・薩た峠・由比周遊
                (ARENAオフミ)
           2018年1月21日(日) 晴(雲多し)

<ルート地図>


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<浜石岳>

■由比駅集合
 久々の浜石岳ハイキングである.主催はARENAオフミ.
 前回,浜石岳に登ったのはほぼ6年前である.あのときも主催はARENAオフミだった.
 6年前には,後半で道を間違えて,一苦労したことをつい昨日のことのように覚えている.正直なところ懐かしい.
 ”今度こそ絶対に道を間違えたりしないぞ…”
とちょっとした武者震だ.
 集合は東海道線由比駅9時30分.大船駅7時00分の熱海行電車に乗車すれば十分に間に合う.何時もで掛けている塔ノ岳に行くときに較べれば随分とユックリである.こうなると,朝の時間を持て余す.大船駅前で朝食を摂ったり,コンビニで100円コーヒーを賞味したりで時間つぶしをする.
 大船駅で同じハイキングに参加するOKさん,MOさんのお二人とたまたま一緒になる.
 ”では…ご一緒に…”
ということで同じ電車に乗車する.
 熱海駅,沼津駅で2回乗り換えて,9時16分,由比駅に到着する.
 由比駅ではひと電車前に到着した幹事長のNOさん他数名の同行者が待っている.

■浜石岳駐車場から歩き出す
 今回の参加者は13人.内,12人が男性,女性は1人だけ.男性,しかもかなり若手の参加者が多いのがARENAの特徴である・
 これからタクシーに分乗して,浜石岳駐車場まで一気に登る予定である.
 幹事長のNOさんが予め予約してくれたタクシー3台が並んでいる.ちなみに,今回の参加者の中に現職のツアーコンダクターが2名居られる.とても心強い.もちろん幹事長のNOさんも現役ツアコンである.
 私たちを乗せたタクシーは,曲がりくねった坂道を通って浜石岳駐車場を目指す.道幅はそれほど広くはないが,駅前から浜石岳山頂まで全てが完全に舗装されている.
 途中で,20名ほどのグループを追い越す.タクシーの運転手の話によれば,このグループの方々は由比駅から歩き出したとのこと.浜石岳山頂の標高は約700メートルである.標高差約700メートルの舗装道路をひたすら歩いて上るのは大変なことだなと同情する.
 私たちのタクシーは,9時44分に浜石岳山頂直下にある駐車場に到着する.
 早速,登山の準備と,各自,自発的にウォームアップストレッチを済ませる.そして,9時53分に浜石岳駐車場から歩き出す.

<駐車場を出発>

■浜石岳山頂
 ちょっと急派坂道をほんの少し登って10時00分,浜石岳山頂(標高707メートル)に到着する.
 山頂は眺望の良い広場になっている.
 天気予報では今日は晴れの筈だが.空一面に薄い雲が掛かっている.本来ならば,前方に見えている小高い山の上に富士山が良く見えるはずだが,今日は残念ながら富士山は雲の中である.
 私は6年前に訪れたときに同じ場所で富士山の写真を撮っている.そのときの写真を周囲に人に披露しながら,
 「晴れていれば,こんな具合に富士山が見えるんですよ…」
と説明する.

<浜石岳山頂から見えない富士山の写真を撮る>

■海の眺望
 海の方に目を転じると,由比方面の駿河湾が見下ろせる.
 雲の間からこぼれるように射し込む日光が海で反射して鈍く光っている.

<浜石岳山頂から駿河湾を望む>

<杉林の尾根を辿って立花池へ>

■杉林の中の尾根道
 10時05分,浜石岳山頂から歩き出す.
 尾根道沿いの登山道を南へ向かう.すぐに杉林に囲まれた登山道になる.下り坂が連続する.登山道はやや荒れた感じがするが,総じて歩きやすい道が続く.

<杉林の中の登山道を南へ向かう>

■杉林の中で休憩
 10時40分,杉林の中で衣服調整のために休憩を取る.
 老婆心ながら周囲の人に,水分を摂ることを勧める.今のうちに少し水分を摂っておかないと,後になってバテるという経験則からである.
 衣服調整を終えて10時43分,再び歩き出す.相変わらず下り坂が連続する.

<杉林の中で衣服調整のために休憩>

■展望所を通過
 10時48分,展望所分岐を通過する.
 この分岐からほんの20メートルほど左に入ったところに送電鉄塔が立っている.この鉄塔下から富士山と駿河湾の眺望が楽しめるが,今回は立ち寄らずにそのまま通過する.
 ちょっとした上り坂になる.

<展望所分岐>

■ジグザグの下り坂
 だんだんと道が荒れてくる.沿道のあちこちに案内板が地面の上に直接置かれている.
 ”だれかが悪戯して妙なところに置き換えたら大変だな…”
と余計なことを心配しながら歩き続ける.
 地べたに直接置かれた案内板は例外なく土砂で汚れている.
 11時15分頃,ジグザグで急な下り坂に差し掛かる.

<ジグザグの下り坂>

■最初の立花池への分岐
 地図を眺めながら新島に歩き続ける.
 11時22分,少し長い上り坂の途中で,立花池分岐の案内板に到着する.
 6年前,ここで右折して,暫く歩いたところで引き返したことがある.帰宅後地図で調べると,ここから先,立花の集落を過ぎてから立花池にいけることが分かったが,やっぱり遠回りになる.
 今回は,迷わずにこの案内板は通過する.

<花立池への最初の分岐>

■2番目の立花池への分岐
 さらに緩やかな上り坂を進んで,11時32分,2番目の立花池分岐に到着する.ここで右折して立花池方面へ向かう.
 相変わらず杉林の中のトラバース道である.6年前にここを訪れたときのことを思い出しながら,先へ先へと歩くが,池までこんなに遠かったかなと不安になる.
 ”おかしいな…こんなに遠かったかな.どこかで道を間違えたのかな”
 改めて記憶っていい加減なものだなと実感する.

<2番目の立花池分岐を右折>

<立花池で昼食>

■神秘の池
 11時41分,立花池に到着する.
 杉林の木立に囲まれた小さな池だが,至って静かである.対岸の木立が鏡のような水面に反射している.とても神秘的な雰囲気である.
 リーダー役のNOさんが,
 「向こう岸の日当たりの良いところで食事にしましょう」
と提案する.

<立花池に到着>

■池を眺めながら昼食
 かすかに残る踏み跡のような所を慎重に通って対岸の平らなところで座り込み昼食を摂る.この音一つしない不気味な静けさである.
 私も棒きれに腰を下ろして,大船駅前で購入した冷たいおにぎりをほおばる.なんだかわびしいが,まあこんなものだろう.
 歩いているときは,寒くも暑くもなかったが,座り込んだ途端に寒くなる.フリースを羽織っているが,それでも寒い.
 ”やっぱり,暖かいものを持参した方が良かったかな…”
と悔しがる.
 …というのも,この頃,だんだんと重いものを背負うのが億劫になってきたので,テルモスの類いは持参しないことにしている.

<対岸に座り込んで昼食>

<送電鉄塔沿いの道>

■ヤブ道を辿って登山道へ戻る
 当初,12時15分まで昼食の休憩を取る予定だったが,余りに寒いので,休憩を少し早めに終えて,12時09分に立花池を出発する.
 途中から,登山道から右折して,踏み跡もおぼろげなヤブ道に入る.こんなところで踏み跡を見つけて歩くのは私の得意とするところ.NOさんに代わって私が先頭に立って先へ進む.
 踏み跡を辿るのは意外に容易で,竹藪の中を暫く進むと作業小屋に到着する.作業小屋のすぐ上に登山道が通っているような幹事なので,急坂を這い上がる.そして12時25分,登山道に突き上げる.これで三角形の2辺を通ること梨に1辺だけ通って歩行距離を短縮したことになる.もっともエネルギーの節約になったかどうかは定かではない.

<ちょっとの内だ藪漕ぎ>

■送電鉄塔を見ながら…
 やがて送電線沿いの道に差し掛かる.
 送電鉄塔を目印にして,手持ちの地図で現在地を確かめる.どうやら今回は今のところ迷わずに歩いているようである.

<送電線沿いの道>

■倒木がそのままの荒れた道
 やがて深い森林の中を通る道に代わる.
 倒木が行く手を遮ることもある.でも6年前に歩いたときと比較すると,倒木はかなり片付けられているなという印象である.
 途中の三叉路を左折する.6年前に迷ったときには,この三叉路を右へ行ってしまったが,今回は間違えずに正式なハイキングコースを辿っている.

<倒木残る荒れた道>

<竹林を抜けて登山口へ>

■竹林を抜ける
 10時53分頃,竹林の中の道を歩く.途中からかなり急な下り坂になる.

<竹林の中を抜ける>

■眼下に海
 ジグザクの急坂が連続する.
 足下に注意をしながら,慎重に歩く.
 13時20分,突然,眼下に海が見え出す.
 急な崖下に集落が見える.その先に青々と広がる海が見えている.
 「…まだまだ高いところに居るな…」
 ここから先も休憩舎のジグザグ道が続く.

<突然海が見え出す>

■まずは舗装道路へ
 13時23分,飛び出るようにして舗装道路に到着する.
 これで一安心.
 6年前には,道に迷ったために,ここに到着したのは16時丁度だった.
 6年前には,途中から道に迷って,ここからさらに数百メートル上にやっとのことで山道から抜け出た.あのときに比較したら実にあっけないほど楽に下山できたなと言うのが率直な感想である.
 ここまで来れば,薩た峠は目と鼻の先である.

<舗装道路に飛び出る>

■更に急傾斜の道を下る
 休憩を終えて13時30分に,舗装道路の取り付け階段を下り始める.下り終えた先も結構な山道である.
 相変わらず休憩舎のジグザグ道が続く.ひたすら足下に注意しながら下山し続ける.下り坂に弱い人が居て,グループの隊列が若干ばらける.

<相変わらずの山道が続く>

■浜石岳登山口へ下山
 13時36分,再び舗装道路に飛び出る.ここが端石だけ登山道入口である.
 入口の石垣に案内板が取り付けられている.
 この案内板には,「浜石岳8.8km,薩た峠1.2km」と書いてある.
 ”ありゃまあ…,ここから浜石岳まで8.8キロメートルもあるのか…”
 私は体感的に感じたよりかなり距離があるのに驚く.ここから先,薩た峠まで,まだ,1.2キロメートルもあるのか!
 ”がっくり!”

<浜石岳登山口>

<薩た峠の展望とミカン>

■薩た峠駐車場
 浜石岳登山口から,緩やかな下り坂を歩き続ける.やがて前方に駐車場が見え出す.
 13時49分,薩た峠駐車場に到着する.
 駐車場の片隅にミカンの無人スタンドがある.そのすぐ脇の階段下にもミカン売り場がある.こちらの方は女主人が盛んに客引きをしている.
 思わず引き込まれて,1袋100円也のミカンを購入する(写真は跡で披露する).

<薩た峠駐車場>

■薩た峠からの眺望
 駐車場付近から富士山と由比の眺望を楽しむ,
 残念ながら今日は曇り空なので,富士山は全く見えないが,もし晴れていれば,前方に見えている山に上に富士山が見えるはずである.

<薩た峠駐車場からの眺望>

■薩た峠展望台
 駐車場から歩いて3分ほど先にある展望台に行ってみる.
 さぞかし高いところに登るのかと思ったら,物干し台のような木のヤグラがある.
 ”なんだ,こんな所か…”
と少々ガッカリするが,とにかく展望台からの眺望をデジカメに収める(冒頭の写真).
 残念ながら肝心の富士山が見えない.
 山行までに,展望台に掲示されている写真を撮って,代替として収録しておこう.

<薩た峠からの眺望;現地の案内板から引用>

<由比宿を抜けて由比駅へ>

■興津か由比か
 さて,薩た峠からの風景を見物したところで,本日の行程は全て終わった.ここで解散しても構わない.
 興津駅に出るか,それとも由比駅に戻るかで,一同迷う.ちかくに案内板がある.この案内板によると,興津駅までは4キロメートル,由比駅までは3キロメートルである.それに私は由比駅までの往復切符を買っている.だから無条件で由比駅に戻りたい.何も1キロメートルも余計に歩いて,しかも大船から遠い駅まで向かう必然性は全くないからである.
 「スミマセン…ここで解散にして下さい.私は由比駅へ戻ります…」
と幹事長のNOさんにお願いする.
 結局,全員が由比駅に向かうことになる.

<由比駅か奥津駅か>

■由比宿入口
 14時31分頃,湯萎縮入口に到着する.
 この辺りは「歩いて巡る東海道五十三次」で歩いたところでもある.懐かしい.
 ここから,由比駅まではまだまだ長い道のりである.

<由比宿入口>

■一里塚跡
 14時31分,一里塚跡に到着する.「薩た峠1.5km,由比宿3.5キロメートル」の案内板が立っている.
 ”薩た峠まで1.3キロメートルと言うことは,由比駅までは後1.7キロメートルぐらいかな…”
と密かに計算する.
 その後,進行方向左手の高いところに神社や寺院が建っている.

<一縷塚跡>

■ミカンの無人スタンド
 由比の街中で,ミカンの無人スタンドを何軒か見かける.
 足が違うかも知れないが,さきほど薩た峠で購入したミカンよりも,同じ100円の福呂でもたくさん入っている.
 「ありゃあ~っ! こっちの方が良かったかな…」
と一同残念がる.
 私も薩た峠でミカンを1袋買ってしまったが,念のため由比の街中のスタンドでも,もう1袋買い足す.その比較が下の写真である.
 左側が薩た峠のミカン,右側が由比で購入したミカンである.ただし,どちらも味見のために1個ずつ袋から取り出しているので,薩た峠のミカンは6個.由比のミカンは7個.由比のミカンは大粒のミカンが多いので,個数の違い以上にボリューム感の違いは大きいように見える.
 味は?
 味には個人の好みがあるので,何とも言えないが…
 ここでは比較はやめておこう.結論はどちらも同じ価値があるなというのが私の結論である. 

            ↑                                                             ↑
         沙汰峠で買ったミカン(影に1個あるので5児)                             由比で買ったミカン(7個)       

■由比駅に到着
 14時59分,由比英に到着する.
 6年前には,17時21分にやっと由比駅に到着した.もちろんそのとき真っ暗だった.あのときに較べると今日は楽勝である.
 由比駅発の上り電車は15時13分である.まあ,まあ,丁度良い接続時間である.

<由比駅に到着>

<熱海駅で乗り換えて無事帰宅>

■まずは熱海行電車に乗車
 由比15時13分発熱海行き電車に乗車する.車内はほどほどの混雑である.もちろん全員が座れる.
 私だけが感じるのかも知れないが,座席のクッションがJR東日本の車両よりも柔らかくて座り心地が良いような気がする.5両編成である,同じ東海道本線でも,平素大船から小田原間で乗車している15両編成の電車に比較するとなんだか短い.それに全て三つドアーの車両である.私の知る限りでは東京近辺の東海道本線や横須賀線では全ての車両が四つドアー型である.そんなことからも三つドアーの車両に懐かしさを感じる.
 乗車した電車は幸いなことに熱海行である.往路と違って,帰りは熱海で一回乗り換えるだけで大船まで帰れる.これはラッキーである.

<JR東海の電車>

■無事帰宅
 15時08分,熱海駅に到着する. 地下道を潜って,隣ホームから,16時21分発東海道本線上り電車に乗り換える.
 電車が湯河原を過ぎる頃には,何となく馴染みが出てきて気楽になる.小田原を過ぎると,もう,何時もの塔ノ岳詣でと同じ感覚である.だからとても気楽である.
 17時25分,電車は大船駅に到着する.
 残念ながらテレビの「笑点」には間に合わなかったが,18時過ぎに無事帰宅する.
 富士山にはお目に架かれなかったものの,久々の浜石岳と薩た峠はなかなか魅力的だった.

<ラップタイム>

 9:53  浜石岳駐車場から歩き出す.
10:00  浜石岳山頂(10:05まで展望休憩)
10:40  杉林の中で休憩(10:43まで)
10:48  展望所入り口
11:22  最初の立花池への分岐
11:32  2番目の立花池分岐
11:41  立花池(ま12:09まで昼食)
13:23  舗装道路に下山(13:30まで休憩)
13:36  浜石岳登山口
13:49  薩た峠駐車場
14:03  薩た峠展望台(14:05まで展望休憩)
14:59  由比駅着

[ハイキング記録]

■水平歩行距離              10.4km

■累積登攀高度              346m

■累積下降高度             1,021m

■所要時間 (休憩時間込み)
 浜石岳駐車場歩き出し           9:53
 由比駅着                            14:59
 (所要時間)                5時間06分(5.10h)
 水平歩行速度       10.4km/5.10h=2.04km/h
                                                                                              (おわり)
「関東・伊豆箱根・上信越の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/84211c5537b9508fe5393ff9fca1c371
「関東・伊豆箱根・上信越の山旅」の次回の記事
(なし)

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.

 







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