<小草平付近の紅葉>
小草平付近の紅葉が見頃になった丹沢;塔ノ岳(今年37回目)
(単独山行)
2017年11月10日(金) 薄曇り
■久々の金曜登山
私は雨が降らない限り,土曜日に塔ノ岳へ出掛けることにしているが,今週の土曜日は所用があって信州までいかなければならない.
塔ノ岳詣での感覚を1週間以上空けてしまうと,めっきりと脚力が減退してしまう.特にその傾向は加齢とともに著しくなるようである.いくら高年齢になったとはいえ,私としてはもう暫くの間は楽に塔ノ岳登山を楽しみたいと思っている.それには,登山の間隔をあまり空けてしまうのは好ましくないので,いろいろな案件をやりくりして,本日金曜日に塔ノ岳に出掛けることにする.
4時10分,いつもの時間に自宅を出発する.外は真っ暗.そして寒い.
”よくも,まあ,こんな時間時出掛ける気になった者だな…”
自分でも自分の気持ちが良くわからない.要するに気が狂っているとしか思えないのである.
■矢倉岳を眺めながら…
電車が小田原に到着するじかんになっても,まだ,外は暗い.
小田急電鉄の電車に乗り換える.その頃,漸く東の空が白み始める.そして,電車がそろそろ新松田駅に近づく頃,ようやく夜が明け始める.
天気予報では,今日は雲が多いものの晴ということであった.今日も富士山が見えるかなと期待していたが,残念ながら車窓から見えたのは矢倉岳だけ.富士山は雲の中である.
6時17分,電車は渋沢駅に到着する.
<富士山は雲の中,矢倉岳だけが見えている>
■バス停大倉から歩き出す
今日は金曜日,平日.土曜日に比較すれば,バス待ちの登山客は当然少ない.もちろん臨時バスも出ない.
6時48分発大倉行のバスに乗車する.乗り合わせた常連は毎日登山のTGさん他顔だけが見覚えのある方がほんの2~3認定度である.バスは数名の立ち席が出る程度の混雑である.
7時頃,バスは終点大倉に到着する.
早速,身支度を調えて,7時10分にバス停大倉から歩き出す.前方には同じバスに乗り合わせた数名の登山客の後ろ姿が見えてる.その中にTGさんの後ろ姿も混じっている.
歩き出してすぐのところにある木が紅葉しているのが見える.足下は良く乾いている.そして,雲間を通して射し込む朝日が地面にうっすらと影を落としている.
”今日は楽に登れそうだな…”
という予感がする.
<バス停大倉付近の紅葉>
■見事な緋鯉
舗装された坂道を登り始める.
やがて進行方向右手に,池が見え始める.何気なくのぞき込むと,沢山の緋鯉が泳いでいる.鯉たちが実に美しい.見事だ.私は思わず立ち止まって,緋鯉の写真を撮る.
”いや~ぁ…,実に見事.美しい…”
<見事な池の鯉>
■日の当たる坂道
7時16分,登山口を通過する.
7時20分,克董窯を通過する.その後,舗装道路が途絶えて,石ころを敷き詰めた土道になる.今日は路面が良く乾いているので,歩きやすそうである.
7時25分,丹沢ベースを通過する.そして,程なく日の当たる坂道へ.相変わらず真横から薄日が射し込んでいる.目の前には相変わらずTGさんの後ろ姿が見えている.
<日の当たる坂道>
■雑事場ノ平
7時32分,観音茶屋を通過する.
ここから先は,ジグザグの山道になる.相変わらず私のすぐ先にTGさんの後ろ姿が見えている…が,どうも私の定速より速い感じがする.今日は気温が比較絵t記低いので,ここまで持続しているが,このままでは山頂付近で失速する可能性があるので,歩行速度をやや控えめにする.
7時47分,雑事場ノ平を通過して尾根道に出る.ここから2分歩けば見晴茶屋である.私が歩行速度を少し落としたので,TGさんの後ろ姿がやや遠くなり始める.
7時49分,見晴茶屋に到着する.
ここで,例によって,相模湾を見下ろす写真を数枚撮影する.
<雑事場ノ平付近の尾根道>
■見晴階段
やがて見晴階段に差し掛かる.
何時ものようhに,階段下から階段を見上げる写真を撮る.今日は平日だが,結構多くの登山者の後ろ姿が写っている.
冬の淡いこぼれ日が階段を明るく照らしている.私はジャストマイペースで階段を登り続ける.その間に先を行くTGさんとの距離はますます開いていく.
”これも実力の差だ…間が開くのはやむを得ないな…”
<見晴階段>
■駒止茶屋
見晴階段を登り切って,モミジ坂に差し掛かる.ここはリズムを取りながらユックリと登り続ける.そしえ,8時06分に一本松を通過する.
今日の大倉から一本松までのラップタイムは54分.最近の私は大倉から一本松までを1時間で歩くようしている.それに比べれは,今日のラップはちょっと速すぎる.私はさらに心持ち歩行速度を落とす.そして,駒止階段に差し掛かる.
階段を息が切れないように細心の注意を払いながら,一定速度で登り続ける.
8時22分,駒止茶屋を通過する.
大倉から駒止茶山での所要時間は1時間12分.2~3分早すぎるが,まあ,許容範囲だろう.
<駒止茶屋に到着>
■堀山付近の紅葉が見頃
堀山の尾根道に差し掛かる.この辺りから小草平を少し登った辺りの紅葉が,今,一番見頃である.私は時々足を止めて辺りの風景をデジカメに残す.写真一回当たりの所要時間は約15秒.つまりポケットからデジカメを取り出して,電源をオンにして,写真を撮り終え,電源をオフにして,所定の場所に収納するのに平均15秒かかる.したがて4回撮影すれば,ラップタイムが1分永くなる勘定になる.
”そんな馬鹿なことを考えるんだったら,ラップタイムなど無視すれば良いじゃないか…!”
と私の体内に潜むもう一人の私が私に忠告する.
”いやはや…全くあんたの言うとおりだよ…”
<紅葉がそろそろ見頃な堀山の尾根道>
■堀山
8時30分,富士山が見える場所に到着するが,富士山は雲の中である.今回も見えない富士山の写真を撮ってから,また歩き出す.
8時32分,堀山の標識を通過する.
ここから暫くの間,下り坂になるる.ここばかりは私も歩行速度をかなり速める.
<見えない富士山の写真を撮る>
■紅葉が見頃だ
堀山付近の紅葉が正に見頃を迎えている.見事な紅葉に感動してやたらに写真を撮るので,歩行速度がやたらに遅くなる,でもこの辺りの紅葉も1週間もすれば見頃を過ぎてしまうだろう.そう思うと今回が紅葉hの見納めのような気がして,やたらと写真を撮ってしまう.
<小草平付近の紅葉が見頃だ>
■萱場平
9時02分、萱場平に到着する.
柔らかな冬の日差しが降り注いでいる.とても居心地が良さそうである.ただ,ここで休憩を取ってしまうと,引き続き登ろうという気力が失われそうなので,ここでの休憩は取らずにそのまま登り続ける.
つい先ほどまでは,私の視野に入っていたTGさんの後ろ姿は,もう完全に見えなくなっている.
”今頃、TGさんはどの辺りを登っているんだろう…”
<柔らかな冬の日差し一杯の萱場平>
■花立山荘
萱場サイ等から先も,極々マイペースで,ノソノソと登り続ける.ほとんど何も考えずに惰性で…
大岩を回り込むところで,下山してくるNMさんとバッタリ。
「あれ,FHさんじゃないですか…?」
と話しかけられて、NMさんと気がつく.本当に久々の再会である.
NMさんは相変わらず俊足である.渋沢から同じバスに乗車していたにもかかわらず,こんな下の方ですれ違うとは…!
私のペースでは,花立山荘まで後15分、そこから先,塔ノ岳まで往復するのに1時間30分ぐらい…なんだかんだで2時間近くの時間差がある.これ驚異的である.
ノロノロと花立階段を登って,9時28分に花立山荘に到着する.花立山荘の気温は8℃.山歩きには丁度良い温度である.
偶然か,山荘付近には人の気配はなく静まりかえっている.残念ながら相変わらず富士山は雲の中である。
大倉からの花立山荘までの所要時間は2時間18分.ここまで2時間で登っていたのもそれほど昔のことではない.最近の体力減退が口惜しい.なお,小草平から花立山荘までの所要時間が47分.ここは40分で登りたいところである.無理を承知での願望だが…
<花立山荘>
■花立山山頂を目指して…
花立山荘でも休憩を取らずに惰性で登り続ける.
階段道を通過してガレ場に入る.花立山山頂に近づくにつれて,気温がぐっと下がるのが分かる.私の前後に登山者の姿が見えないので,この辺りの自然を独り占めしているような錯覚に陥る.ただ,残念なのは今日は雲が多くて,眺望がほとんど利かないことである。
9時38分,花立山山頂に到着する.
<花立山山頂を目指して>
■紅葉の鍋割山稜
花立山山頂付近から鍋割山稜を望む.
見頃はちょっと過ぎたが,まだ十分に紅葉を楽しむことができる.気の向くままに写真を撮りながら,ノロノロと登り続ける.
<紅葉の鍋割り山稜を望む>
■馬ノ背付近の紅葉
花立山山頂から先は,馬の背のやせ尾根になる.この辺りの向上は見頃を過ぎたとは言えまだまだ見応えがある.私はめったやたらにデジカメのシャッターを押す
<馬の背の紅葉>
■金冷シ
9時44分,金冷シを通過する.ここから塔ノ岳山頂までの所要時間は約15分である.ここまで来れば,今日も何とか3時間以内で山頂に到着できる目途が立つ.
”ならば,あとでシマッタッ!と思わないように,紅葉の写真を撮っておこう”
金冷シから最初の階段を登り切った付近から,谷間を望む風景をデジカメに収める.
<金冷シから最初の階段を登ったところからの眺望>
■塔ノ岳山頂
塔ノ岳直下の上り坂をもう少しで登り切るところで、下山してくるTGさんとすれ違う.
「山頂は風が冷たくて寒くて…長く居られませんよ」
とのこと.
山頂付近の最後の木道を登る.この木道、大して長いわけではないが,しんどいのなんのって…
10時00分,やっとの思いで塔ノ岳山頂に到着する.
なるほど,冷たくて少し強い風が絶え間なく吹いている. 山頂の気温は4℃. 大して寒いという気温ではないが,とにかく風が冷たい.
”駄目ダ!…寒くて…長居は無用…”
私は周囲の風景をデジカメに収めたら,すぐに下山しようと思う.
今日の大倉から塔ノ岳までのラップは2時間50分. 涼しかったためか,3時間かからずに山頂まで登ることができた. これで念願だった853Hは実現できていることになる.
<人影がほとんどない塔ノ岳山頂>
■山頂で万歳
そろそろ下山しようかと思っていると,チャンピョンがヒョッコリ現れる.
「やあ,FHさん…」
と私に声を掛ける. そして,チャンピョンの近くに居る女性に,
「この方、うん十5歳ですよ…」
と紹介する.さらに、 丹沢に良く登ってくる人達の中では最高年齢の一人だと説明する.
私の第一印象は,なんだか凄いカメラ持っている女性だなということ.一言二言話す内にどこかのカメラマンらしいと言うことが分かる(女性に向かってカメラマンはないかな. カメラレディって言うのかな).
チャンピョンと肩を組んだところを,この女性がパチリ.
ついでに,チャンピョンが,私が万歳しているところを写真に撮る. この写真私にとっても良い記念になる.なぜならば,853H2500という私の秘密記録が達成した記念になるからである.
「853H2500って、一体何だね…!」
それは私の秘密.
<山頂で万歳>
■花立山荘前で昼食
10時10分, 山開始.
山頂は吹きさらしで, にかく寒いので、長居は無用である.
スタスタと山頂から遠ざかる. 体感温度とは不思議なもので,山頂からほんのちょっと下っただけで風がなくなる.すると寒さも感じなくなる.
10時22分,金冷シを通過する.
10時25分,花立山山頂通過。ガレ場で,私より少し先に下山しはじめた常連の女性に追いつく.花立山荘まで一緒にユックリ下山する. 花立山荘のベンチで,少し早めの昼食を摂る.
10時47分、私は,
「…⑿時52分のバスに乗りたいので先に下山します…」
と挨拶をして,私一人,先に花立山荘前から歩き出す.
ここから先は,⑿時40分頃大倉に到着するように,時計を見ながら下山し続ける.
■小草平付近の紅葉
11時06分に萱場平を通過する. 今のところ、順調に下山している.
この辺りから周囲の紅葉が見え始める. 私はデジカメのシャッターを押しながらの下山を続ける.
”今が一番良いときだな…”
と思いながら,十分に時間を取って下山し続ける.
<小草平付近の紅葉>
■山麓のイチョウが色づき始めた
11時24分, 小草平を過する.ここから大倉までの所要 時間は1時間10分程度. まだたっぷり時間があるので,そう急ぐこともない.
11時42分, 駒止茶屋を通過する.
モミジ坂付近まで下ると,まだ木々はほんの少し色づき始めたばかりである.
ほんのちょっと色づき始めたイチョウがなかなか見事だ.
<山麓のイチョウ>
■無事下山
⑿時07分, 見晴山荘を通過する. まだ時間が早すぎるので,さらにノンビリペースにシフトダウンする.
⑿時22分, 観音茶屋を通過する.
”ウン…,良い調子だ!”
⑿時44分, 予定通りの時間にバス停大倉に到着する. ここで今朝方のバスで一緒だったTGさんと再び出会う.
大倉発⑿時52分の路線バスに乗車する.
大倉から渋沢駅と小田原駅で乗り換えて,15時頃無事帰宅する.
明日は,早朝から所用があって,信州一泊二日の旅に出掛ける予定である.
<ラップタイム>
7:10 大倉歩き出し
7:32 観音茶屋
7:49 見晴茶屋
8:22 駒止茶屋
8:41 堀山の家
9:28 花立山荘
9:44 金冷シ
10:00 塔ノ岳山頂着
10:10 〃 発
10:22 金冷シ
10:35 花立山荘(11:47まで昼食)
11:24 堀山の家
11:42 駒止茶屋
12:07 見晴茶屋
12:22 観音茶屋
12:44 大倉着
[山行記録]
■水平歩行距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1,269m
■上り所要時間(休憩時間込み)
大倉発 7:10
塔ノ岳山頂着 10:00
(所要時間) 2時間50分(2.83h)
水平歩行速度 7.0km/2.83h=2.47 km/h
登攀速度 1,269m/2.83h=484m/h
■下り所要時間(休憩時間込み)
塔ノ岳発 10:10
大倉着 12:44
(所要時間) 2時間34分(2.57h)
水平歩行速度 7.0km/2.57h=2.72km/h
下降速度 1,269m/2.57h=493/h
(おわり)
「丹沢の山旅」(塔ノ岳)の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2bbe0b9ab2970314884a309d6ebb74e2
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
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小草平付近の紅葉が見頃になった丹沢;塔ノ岳(今年37回目)
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