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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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初参加の新人が頑張った秋の丹沢;塔ノ岳(今年33回)

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                    <大倉高原の家からの大観望>

       初参加の新人が頑張った秋の丹沢;塔ノ岳(今年33回目)
            (五十三次洛遊会臨時例会)
         2017年10月24日(火)  曇

<ルート地図>


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■五十三次洛遊会初の塔ノ岳
 台風21号が北海道東方沖に去った直後の今日は,久々に雨から解放された貴重な日である.
 今日は前々から計画されていた五十三次洛遊会臨時例会の開催日である.今回のテーマは「始めて登る丹沢塔ノ岳」.参加されたのは私を含めて5人.私以外は全員女性である.
 ”男どもよ,もっとシッカリしようよ…”
と私は残念に思う.年を取るとともに男性が先に衰えてしまうのではないかと私は危惧する.
 参加された女性4人の中で,塔ノ岳に始めて登る方は2人.ほかのお二人はミロクにも参加されていた登山経験者である.ただし,今回は初参加を前提にして登山計画を立てている.その意味から,いきなり塔ノ岳山頂を目指すのはちょっと冒険過ぎるので,今回の最終目的地は小草平の「堀山の家」ということにする.
 2週間ほど前に,私は五十三次洛遊会の会員に開催案内をメールした.その中で,今回はバス停飯倉から大倉尾根経由で小草平往復を提案した.私の心づもりでは上り2時間,下り1時間半,休憩時間1時間は半(昼食時間を含む),合計所要時間5時間と見積もった.所要時間で見ると,小草平は塔ノ岳山頂までの丁度半分ぐらい位置している.平素,私は大倉から塔ノ岳山頂まで往復5時間を標準にして登山しているので,今回はいつもの塔ノ岳詣での半分の行程を同じ所要時間を掛ける計算になる.つまり,何時もの私の半分の登山速度,言い換えれば倍の時間を掛けて登る計画である.

■バス停大倉から歩き出す
 集合は小田急線渋沢駅8時30分.
 何時もの塔ノ岳詣でのときは,渋沢駅に6時11分に到着しているので,私にとって2時間以上も遅い集合時間なので,正直,時間を持て余す.東海道本線小田原駅Beck’sで時間を費やしてから,集合時間の15分前,8時15分に渋沢駅に到着する.
 すでに参加者全員が集まっている.
 渋沢8時40分発大倉行きバスに乗車する.平日なのでバスは空いている.8時55分,バスは無事バス停大倉に到着する.
 まずは登山支度を調える.洗面所裏手の空き地で,私が音頭を取ってウォームアップストレッチをしてから,9時10分に大倉から歩き出す.
 歩き出して,暫くの間は,舗装道路である.
 「ゆっくり歩きましょう」
と何回も皆さんに言いながら,押さえに押さえてノロノロ登り続ける.
 途中で鍋割山に向かう道に迷った若者のグループに道を聞かれる.これも良くあるパターンである.
 9時27分,自動車道路から分岐して,登山口に入る.登山口からも,暫くの間,簡易舗装の登り坂が続く.昨日までの大雨の影響で,舗装道路を伝わって雨水が川のように流れている.こんなときに山ヒルが流れてくることがあるので,
 「山ヒルに注意しましょう…!」
 9時34分,児董窯を通過する.
 ””今日は児董窯のネコには会えないな”

<児董窯>

■ビショビショに濡れている登山道
 古豪窯の少し先から土道の登山道に入る.こここから,暫くの間,登山道には石が敷き詰めれている.まだ台風の大雨が残っていて,敷石の間を雨水が流れている.
 ”この先,登山道はどうなっているんだろう…?”
 これから先の登山道がどうなっているかちょっと心配である.

<敷石の間に雨水が流れている>

■丹沢ベースで衣服調整
 9時43分,丹沢ベースに到着する.ここで衣服調整のために休憩を取る.
 衣服調整を終えて,9時48分,丹沢ベースから再び歩き出す.相変わらず登山道の路面はベタベタに濡れている.秋も深まり,少し寒くなったとはいえ,まだ山ヒルが居なくなったわけではないので,足下に十分注意しながら,濡れた道を登り続ける.

<丹沢ベースで衣服調整>

■日の当たる坂道
 9時54分頃,日の当たる坂道に入る.
 平素,私のブログを読んでいただいているABさんが,
 「ここが日の当たる坂道なんですね…」
と言う.
 今日は残念ながら,天気予報は晴れだったのに,辺り一面に雲が掛かっている.
 「ここまで登ると,右手から水平に日光が射し込んで,古文が晴れ晴れとするんです…」
と説明するが,今日はそんな実感は全く感じられない案内役の私としては,とても残念である.

<日の当たる坂道>

■観音茶屋
 10時02分,観音茶屋に到着する.ここで10分ほど休憩を取る.
 今日は平日,観音茶屋は閉店したままである.
 10時13分,観音茶屋脇の観音に,登山の無事を願ってから,登山開始.
 ここから先が登山道らしくなる.

<観音茶屋>

■大倉高原の家分岐
 ジグザグの坂道をゆっくり,ゆっくりと登って,10時11分,大倉高原の家分岐に到着する.呼吸がちょっと荒い人が居るので,2分だけ立ち休憩を取る.
 「帰りに大倉高原山の家に立ち寄ることにして,上りはショートカットします…」
と言うことにして,分岐に入らずにそのまま坂道を登り続ける.

<大倉高原山の家分岐>

■雑事場ノ平
 10時28分,ようやく雑事場ノ平に到着する.私は頭の中で,
 ”何時もならば,今頃,馬の背辺りを下っているな…”
と連想する.
 同行の皆さんのⅶに多少の疲労が見える人も居るが,
 「すごさ記に見晴茶屋があります,そこで一休みしましょう…」
と一同を促す.

<雑事場ノ平>

■見晴茶屋
 10時32分,見晴茶屋に到着する.ここで見晴らしを楽しみながら,休憩を取る.
 天気予報では今日は晴れの筈だが,なぜか上空は厚い雲が覆っている.眼下に秦野の市街地が見えるが,相模湾は空と一体になっていて,水平線はあまりはっきりとしない.
 「この先,すぐに大倉尾根最初の難所,見晴階段があります.息が切れるほどガンバラないで,ゆっくり登ってください」
とお願いする.
 休憩を終えて,10時47分,見晴茶屋から歩き出す.

<見晴茶屋からに展望>

■見晴階段
 見晴階段に差し掛かる.
 例によって,見晴階段を見上げた庭園観測の写真を撮る.
 土日曜日の写真には,沢山の登山者の後ろ姿が写るが,今日はほとんど人影がない.
 何時もより一層ゆっくりペースで登り続ける.
 「後もう少しで,見晴階段は終わりです…ここからモミジ坂です…」

<見晴階段>

■一本松
 長いモミジ坂を,ごくゆっくりペースで登り続ける.
 11時06分,一本松を通過する.
 大倉から一本松までの所要時間は1時間50分.最近の私の平均的なラップでは,この区間は1時間丁度なので,単独山行のときに比べて50分余計に掛かっていることになる.
 伊津部の方にちょっと疲労の色が見えるので,
 「もうちょっと上にベンチがあるので,そこまで登って休憩を取りましょう…」
と励ます.
 11時11分,一本松上のベンチに到着する.
 「…このベンチには,ここで休んだ人が山ヒルを落として行くことがありますので,山ヒルが居ないことを確認してから座ってください…」
ということで,休憩を取る.
 休憩中に顔見知りの男性が下山してくる.私の顔を見て,
 「あれ,どこかでお会いしましたよね…」
という.
 11時20分,ベンチから立ち上がって,また歩き出す.
 ここから先は,暫くの間,平らな道が続く.途中でかなり大きな倒木が道をふさいでいる.台風12号の爪痕である.

<台風12号による倒木>

■駒止階段
 駒止階段に差し掛かる.ここは大倉尾根で2番目の難所である.
 階段を見上げて,
 「…この階段,長いんですか…」
とどなたかが質問する.
 「…まあ,先ほどの見晴階段ぐらいかな?」
 実にゆっくり登りつづける.そして,11時47分,ようやく駒止茶屋に到着する.大倉からの所要時間は2時間31分,2~3年前の私なら塔ノ岳山頂に到着している時間である.

<駒止階段を登る>

■駒止茶屋で一休み
 駒止茶屋のベンチで休憩を取る.
 丁度そのとき,毎日登山のTGさんが,上から降りてくる.
 TGさんに,
 「…今日は大倉尾根新人をお連れしています…」
と紹介する.そして記念の集合写真を撮る.
 私としても,五十三次洛遊会の皆様にも塔ノ岳の魅力をできるだけ知って貰いたいし,塔ノ岳常連に鳴って貰いたいと思っている.

<駒止茶屋でTGさんとバッタリ会う>

■見えない富士山の写真
 休憩終えて,11時54分,駒止茶屋を出発する.ここからはほぼ平坦な尾根道が続く.大倉尾根で一番気持ちよく歩けるところである.
 12時07分,晴れていれば富士山がよく見える場所に到着する.ところが,今日も富士山は雲の中である.昨日,富士山に初冠雪があったというので期待していたのに…残念!
 腹いせと言ったらおかしいが,見えない富士山の写真を意地になって撮る.
 途中で,下山してくるNGさんとばったり会う.以前,このブログでK大Nさんと呼んでいた常連である.NGさんに五十三次洛遊会の皆さんを紹介する.
 NGさんの話だと,今日の塔ノ岳山頂は雲の中で眺望はゼロとのこと.

<見えない富士山の写真>

■堀山の標識
 12時12分,堀山の標識を通過する.
 ここからしばらくは下り坂である.
 「あと,少し上り返して,今日の修訂小草平ですよ…」
と一同に言って勇気づける.

<堀山の標識>

■上り返しに倒木
 下り坂が終わって,小草平手前の上り坂にさしかかる.
 「今回,最後の登り坂ですよ…あともう少しで小草平ですよ」
 倒木が道路をふさいでいる.台風21号の爪痕である.倒木をまたいで通過する.

<倒木;台風12号の爪痕>

■小草平(堀山の家)
 坂を少し上り返して,12時23分,今回の終点である小草平に到着する.堀山の家の温度計は9℃を指している.
 大倉からの所要時間は3時間07分.最近の私の大倉から小草平までの平均所要時間は1時間31分ぐらいである.ということは,今回の歩行速度は通常の私の歩行速度の丁度半分ということになる.
 「…ここが今回の終点です.昼食にしましょう…」
 食事を取っていると,顔見知りの男性が下山してくる.呼び止めて挨拶をする.
 ジッとしていると,さすがに寒い.防寒具代わりの雨具を取り出して羽織る.

<小草平(堀山の家)に到着>

■富士山がちょっと見えた
 昼食を終えて,12時57分,小草平から下山開始.往路を下る.
 富士山が見える場所で,もう一度,富士山が見えないか確かめる.今度は,富士山らしい姿が影絵のようにうっすらと見えている.
 早速,うすらぼんやりの富士山の写真を撮る.

<うっすらと富士山が見える> 
 
■駒止茶屋と見晴茶屋で休憩
 13時22分,駒止茶屋に到着する.
 13時29分までトイレ休憩を取る.
 「この分だと,下りも大分時間が掛かるな…」
 私は一層綿密にタイムキーピングをすることにする.
 ”暗くなる前に,大倉に到着しなければ…”
 駒止階段を,一段,一段,注意して降りるように…ゆめゆめ前側に転倒しないようにと注意を促す.
 13時45分,一本松を通過する.そして,モミジ坂を下る.坂の途中で,お一人が足が攣ったということで,数分休憩を取る.
 やっぱり長い下り坂は,相応の手応えがあるようだ.
 14時07分,見晴茶屋に到着する.
 馴れない下り坂はちょっと厳しかったようなので,実なら氏茶屋前のベンチで休憩を取る.

■大倉高原山の家に立ち寄る
 15時12分,見晴茶屋から歩き出す.
 大倉高原の家を回っても,大倉発15時22分のバスに十分間に合いそうなので,大倉高原山の家を回ってもいいなと胸算用.15時14分,雑事場ノ平の文治で,
 「…大倉高原山の家を回りますが? ちょっと登り坂があって,距離も長くなりますが…」
と言いながら一同の顔色を伺う.
 一同元気そうなので,大倉高原山の家に立ち寄ることにする.
 この頃,霧雨が降り始める.
 ”今日は晴れと言っていた天気予報は, 一体, 何だったんだろう”
 でも, ほんのちょっと間だけで,また,何時の間にか止んでいる..
 雑事場ノ平から登り坂を少し登ってキャンプ場を通過して,14時20分,大倉高原山の家に到着する.私もここを訪れるのはかれこれ1~2年目である.
 20円払えば飲み放題だった水道は栓がしてあって飲めなくなっている.これは当てが外れた.
 先客は若い二人連れ.私たちはちょっと迷惑そうである.
 水が飲めないなら長居は無用である.大感望とやらの自慢の風景を写真に収めて,14時23分,大倉高原山の家から歩き出す(冒頭の写真参照)

<大倉高原山の家>

■観音茶屋で休憩
 大倉高原山の家を歩き出してから7分ほどで,通常の登山道に合流する.
 ここまで下れば,バス停大倉も間近である.
 14時37分,観音茶屋に到着する.下りが苦手な方が居られるので,観音茶屋でも5分ほど休憩を取る.

<登山道と合流>

■常連のIMIさん
 14時44分,観音茶屋から歩き出す.
 丹沢ベース付近の滑りやすい敷石道を何とか無事に通過する,
 14時57分,児董窯を通過する.これで,15時22分発のバスに十分間に合うと確信する.
 15時01分,登山口を通過する.
 「…15時10分にバス停大倉に到着しますよ.バスは15時22分です.その間にバスに乗る準備をしてください…」
 バス停のちょっと手前で,
 「FHさん…」
といきなり呼び止められる.常連のIMIさんである.
 「後ろ姿がなんだかFHさんに似ているなと思ったけど,こんな遅い時間に居るのも変だなと思いましたよ…」
 IMIさんに皆さんを紹介する.IMIさんは,この近くにお住まいである.今日は大倉周辺をお散歩とのこと.

■無事下山
 15時09分,IMIさんと一緒にバス停大倉に到着する.
 下り所要時間は3時間12分.平素の私の下山速度の半分以下.
 大倉発15時22分渋沢行きのバスに乗車する.乗車する登山者も少なくバスは空いている.バスは15時36分に渋沢駅に到着する.
 当初,ミスタードーナッツで皆さんと一緒にお茶をするつもりだったが,予定時間より1時間ほど遅くなったので,私だけは懇親会に不参加.渋沢発15時41分急行新松田行に乗車,新松田で各駅停車小田原行きに乗り換えて,16時02分に小田原駅に到着する.そのまま上の東京ラインの電車に乗り換えて,17時15分頃無事帰宅.
 今回は何時もの塔ノ岳詣での半分しか歩かなかったが,所要間は倍以上掛かった.それだけに疲労感も通常の塔ノ岳詣でとあまり変わらない感じである.
 でも,塔ノ岳愛好者が一人でも増えれば望外の幸いである.

<ラップタイム>

 9:10  大倉歩きだし
 9:43  丹沢ベース(9:48まで休憩)
10:02  観音茶屋(10:03まで休憩)
10:32  見晴茶屋(10:47まで休憩)
11:11  一本松(11:20まで休憩)
11:45  駒止茶屋(11:54まで休憩)
12:23  堀山の家着(昼食)
12:57    〃   発
13:22  駒止茶屋(13:29まで休憩)
14:07  見晴茶屋(14:02まで休憩)
14:20  大倉高原山の家(14:23まで展望休憩)
14:39  観音茶屋(14:44まで休憩)
15:09   大倉着

[山行記録]

■水平歩行距離        4.3km(片道)

■累積登攀下降高度    695m

■上り所要時間(休憩時間込み)
  大倉発             9:10
    堀山の家着          12:23 
    (所要時間)        3時間23分(3.38h)
  水平歩行速度      4.3km/3.38h=1.27km/h
  登攀速度          695m/3.38h=205.6m/h

■下り所要時間(休憩時間込み)
  堀山の家発         12:57 
    大倉着            15:09
   (所要時間)         3時間12分(3.20h)
 水平歩行速度      4.30km/3.20h=1.34km/h
  下降速度          695m/3.20h=217/h
                                                                                  (おわり)
「丹沢の山旅」(塔ノ岳)の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/72b1ce7b44ccb7d200d6e8335e79f409
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)

 


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