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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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グランドキャニョン谷底往復;第4日目(1);トレッキング2日目(1); 谷底の朝

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                              <谷底の朝>

  グランドキャニョン谷底往復;第4日目(1);トレッキング2日目(1);
                   谷底の朝
                 (アルパインツアー)
     2017年2月28日(火)~3月7日(火)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/1c30ab103e25ffdf19a0990b6d8004c2

第4日目;2017年3月3日(金)   

<ルート地図>



<眠れぬ夜を過ごす>

■眠れぬうちに朝が来る
 グランドキャニョン谷底キャンプでの一夜は,正直なところ,大変辛かった.テント泊だから当然と言ってしまえばそれまでだが,1番辛いのが何と言っても床が硬いことである.勿論寝袋の下にはマットレスを敷いてはいるが,地面にある無数の石ころが寝ている背中にゴツゴツと当たる.そのために同じ姿勢で寝ているのはまず無理なので,たえず寝返りをしなければならない.
 次に辛いのが寒さである.一応は厳冬期用のシュラフを使用した上に,着の身着のまま寝ているが,それでも夜中に足先が冷い感じがしてどうにも眠れない.それに近くを流れる川の音が,まるで飛行機の機内に居るようにゴーゴーと連続音で聞こえてくる.
 寝ているのか起きているのか判然としない状態のまま,ウトウトを繰り返す.
 夜中にトイレに行きたくなる.寝ぼけ眼で,腕時計を見ると夜中の1時である.私は少々億劫だなと思ったが,我慢するわけにもいかないので,ヘッドランプを頼りに,トイレまでの夜道を歩く.
 トイレで用を済ませてから,大きなバケツ一杯の水を便器に注ぐ.こtrh腰が痛くなるほどの重労働である.
 トイレ小屋からテントに戻る途中で,辺りが何となく明るくなり始める.さらに不思議なのはいくつかのテントではもう目覚めた人が,テントの外に出ている.
 ”起き出すのが随分早いな…”
 それにしても,辺りの雰囲気がどうも妙である.なんで明るくなるんだろう?
 私は不思議に思って,自分の時計をもう一度見る.
 ナ,ナント!
 私はてっきり夜中の1時過ぎかと思っていたが,もう6時を過ぎている.どうやら私は寝ぼけ眼で時計の文字板を読み違えたことに気が付く.
 ”なんど,もう6時w過ぎているぞ…”

<だんだんと明るくなる>

■キャンプ場周辺を一回り
 どうせ早起きしたならば,ちょっとそのあたりを一回りしてみようかと思う.
 とりあえずは,トイレとは反対方向へ行ってみよう.キャンプ場入口を通り過ぎてブライトエンジェルクリークの右岸を川下へ向かう.ほんの2~3分歩いたところで,昨日渡った橋のたもとの三叉路に到着する.三叉路を右折する.ちょうど尾根裾を一回りして,私たちのテント場と尾根を挟んで反対側を歩いているようである.その先に何があるのか私は興味津々である.
 右折した先にもキャンプ場関連の建物ところどころに建っている.進行方向右手が断崖になっている.つまり,この断崖の向こう側に私たちのキャンプ場があることになる.

<ブライトエンジェルクリークの右岸を歩くと橋がある>

■対岸を歩いてみる
 さらに先へ進むと,進行方向左手にコロラド川が見え始める.道路はまだ先までつついているが,これ移譲先へ進んでもきりが無くなるので,適当なところで往路を引き返して橋のたもとに到着する.
 でも,まだ時間が早いので,橋を渡ってブライトエンジェルクリークの左岸沿いの小道を上流に向かって歩いてみる.こちら側の小道は歩く人が少ないらしく踏み跡道に近い荒れ気味の道である.川を挟んで反対側にはいくつものテント場が並んでいる.ちなみに私たちのテント場は,この川の一番下流のところに位置している.

<川の反対側にはテント場が並んでいる>

<プロフィールマップ>

■机の片隅で…
 現地ガイドのADMさんとツアーリーダーのHDさんが,薄暗いうちから,朝食の支度を始める.まずは往復30分もかかる水場まで飲み水をくみに行くことから朝の仕事が始まる.
 その間,少々時間があるので,私はノートを開いて,昨日,リムから谷底まで下ったルートのプロフィールマップを書いてみる.本来ならば,あらかじめ地形図を見て,登山する前に作るべきだが,今回はこのあたりの地形図を事前に入手できなかったので,ついついプロフィールマップを作らないまま参加してしまった.
 以前から山の学校で登山する前に必ずプロフィールマップを作るように教育されている私は,昨日,プリフィールマップなしで歩くのに何となく負い目を感じていた.それにプロフィールマップがないと,自分がいったいどのあたりを歩いているのか正確には分からないので,なんともいえない歯がゆさを感じていた.
 そんなこともあって,順序が逆になってしまったが歩き終えてから,あらためてプロフィールマップを作って,昨日を行程を振り返るつもりである.
 私がテーブルの隅っこで,昨日,国立公園ゲートでいただいた地図を頼りに,プロフィールマップのドラフトを書いていると,何人かの方が私のノートをのぞき込む.
 「何をしているんですか?」
 「へえ~,なるほど! そういうふうにまとめるんですね…」
と結構賑やかである.
 私はプロフィールマップを作ると,自分が歩く行程のことがあらかじめ頭に入るので,今どのあたりを歩いているか,跡どの程度歩けばいいかが分かるので,山登りには必須ですよ…と偉そーに説明する.説明しながら偉そーに見えるかもしれない時分が卑しい人間のように思えてくる.
 挙げ句の果てには,現地ガイドのADMさんも,
 「なるほど! プロフィールマップを作るのはいいですね.勉強になりました…」
と本当か嘘か分からないようなことを言う.

■プロフィールマップのドラフト
 まあ,いずれにしても,自分の手でプロフィールマップを作ってみると,歩く前から行程がしっかりと頭に入るという利点があることは確かである.
 ADMさんに確かめながら,フリーハンドで書いたプロフィールマップの上に,どのあたりまでゆくがあったか,どこか泥道だったかを書き込む.さらに道路の傾斜の感じや,ジグザグ道があった場所などを書き入れる.
 なお,前々回のブログ記事で提示したプロフィールマップは,下の写真に示すドラフトをPowerPointでまとめたものである.

                                                                   ↓
                          このドラフトをまとめると…
                               ↓


<朝食はベーグル>

■AMDさんは名コック
 薄暗いうちから,ADMは,往復30分もかかるところまで行って飲み水をくんできたり,朝食の準備をしたりで大忙しである.
 ADMさんは,長いこと日本にたいざいしていたことがあり,現在でも年に1回程度は日本を訪れているので,日本人の食の好みをとてもよくご存じである.そんなこともあって,日本人の口に合う料理を作ろうと大変な努力をされている.本当にありがたいことである.
 下の写真は,私たちのキャンプの炊事場である.ポータブルのガスコンロでお湯を沸かすことから一日が始まる.


<ADM さんは名コック>

■まるで日本にいるようだ
 テーブルの並べられた食材のほとんどが日本のものである.
 日本から何千キロも離れたアメリカ,そのアメリカの谷底で,「あさげ」にお目にかかれるとは…私たちの方がびっくりしてしまう.まるで日本の山でキャンプそして居るのではないかと錯覚するほどである.

<たっぷりの日本食>

■主食はベーグル
 とはいえ,主食はもちろんベーグルである.ハムやチーズをベーグルに挟んで食べる.幸いなことにベーグルに適当な弾力があって,なかなかおいしい.私好みの味である.

<主食はベーグル>

■ご飯もあるよ
 お湯で戻すご飯も用意されている.これを小麦の薄焼き(何という名前か分からない)の上にのせ包んで食べる.なかなかおもしろい.
 食事の締めくくりはコーヒーか紅茶である.
 使い捨ての容器など一切使わないので,食事が終わっても,ほとんどゴミが出ないのはさすがである.
 8時過ぎに朝食を終える.これから後片付けをして,ブライトエンジェルクリークをさかのぼるショートトレッキングに出かける予定である.

<朝食とモーニングコーヒー>
                                 (つづく)
つづきの記事
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(執筆中)

「グランドキャニョン谷底往復」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5af65f36dc434f32b7f18600720f25c7
「グランドキャニョン谷底往復」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c18667bacc5d6d7634fb6ebe265177b2

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
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