アンデス・ブランカ山脈紀行;エピローグ(2);新たな旅のプロローグ
(アルパインツアー)
2016年9月6日(火)~16日(金)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4d03777e35a75c4f7899a4109055082b
2017年2月24日(金)
<旅行記を書き終える>
■一回の旅を三回楽しむ
この旅を終えてから今日まで,すでに半年近くの歳月が経過した.そして,やっとアンデス・ブランカ山脈トレッキングの記事も最終回を迎える.
我ながら
”随分と長い間,デレデレと続けたもんだな…”
とあきれかえっている.
私は1回の旅で3回楽しむことにしている.このブログでも,このことを何回も書いているので,またか…という気もするが,”3回って何…?”について,ちょっとだけ復習することにしよう.
■第1の楽しみ;事前調査
第1の楽しみは,旅立つ前に,行き先のことをいろいろと調べ,事前に空想の旅をすることである.それには文献や資料で旅先の情報を入手することから始まる.そして,地図を広げて,旅のルートを辿ってみる.等高線や周囲の山の名前を眺めながら,どんな景色が展開するかを空想する.
等高線が混み合っているところでは,さぞかし急坂なんだろうなと想像する.道路が点線で表記されるところは,多分,草道だろうな…そして周囲の記号から,登山道が針葉樹林帯を通っているのかな,とか岩稜かなとかを考える.
山頂に到着すると,山頂からの展望を想像する.旅の前にこんなことをあれこれと考えているときが,ひょっとしたら1番楽しいのかも知れない.
■第2の楽しみ;実際の旅
第2に,実際の旅を楽しむことである.事前に想像していたことと,実際の旅が良く合致していればとても嬉しいのは当然である.しかし,実際の旅が予想と違っていれば,それはそれとして,
”なるほど! こういうことだったのか…”
と新発見が嬉しいし,新鮮である.こんな歩きが実に楽しい.
■第3の楽しみ;旅行記のまとめ
第3の楽しみは,このブログ記事のような旅行記の執筆である.事前に収集した資料や,実際に現地で入手した資料,情報の類を整理して,少しずつ纏めていく…その度に,楽しかった旅行のことを思い出す.これが実に楽しいのである.
今回のアンデス山脈のトレッキングの旅行記は今回で終わる.大団円である.正直なところ,無事,最終回に辿り着いた安堵感がある一方で,終わってしまったかという寂寥感が相半ばする.
”やっぱり,オレは,これからも旅を続けないと落ち着かないな…”
これが,現在の私の率直な感想である.
<エピローグは新たな旅のプロローグ>
■新しい旅がしたい
私の手許に,何時もお世話になっているアルパインツアーサービス社から,PCを使って定期的にDMが届く.私は同社のDMを,何時も心待ちにしている.このDMには,これから計画中の記事が簡潔に纏められている.
今年1月に受信したDMに,私の興味を惹く記事があった.それはアメリカの大峡谷,グランドキャニヨンを谷底まで下って登り返すというプランである.かねてより,私はこのグランドキャニョンに魅力を感じていたので,参加したいなとは思うものの,先立つものの手配や,同居人の健康状態などいくつかの懸案があって,参加は半ば諦めていた.
2月初旬に,また同社からDMを頂戴した.このDMの記事を何気なく眺めていると,例のグランドキャニョンの募集記事がまだ掲載されている.
DMを貰ってから2~3日経過したある日,私は思いきって,
”今から参加可能ですか…”
とPCメールで同社に問い合わせた.
すぐに返信が届く.
「昨日締め切って,航空会社に搭乗券の予約をしたばかりですが,多分追加可能ですので,すぐに手続きをして下さい…」
とのこと.
■悪魔のような囁き
私は気持ちに踏ん切りを付けて,”参加するぞ…”と自分に言い聞かせる.
早速手続きを開始する.
少なからぬ金額の旅費を工面して,旅行社に振り込む.残金がぐっと減った通帳を眺めながら,この穴を埋めるのには大変な労力が必要だなと,何回もため息をつく.これから先,どうしよう! 全くのところ,この穴埋めは大変である.
”でも,まあ,いいか…,何とか頑張って穴埋めをしよう…それまでは死ねないぞ!”
私は,心細くなった自分自身を叱咤激励する.
考えてみると,私または同居人の両方が元気でないと旅などムリである.2人の内,どちらか片っ方が病気になったら旅どころではなくなる…こんなことは良く分かっている.
”旅をするなら,今のうちだよ…!!”
と私の体内に巣喰っているもう一人の私が,悪魔のような声で私に囁く.
<次の旅はここだ!>
■次の旅のしおり
つい1週間前に,アルパインツアー社から,次の旅のしおりが送られてくる.曰く,
「世界遺産グランドか二オン谷底往復トレッキング8日間」
である.
2月下旬,羽田発の旅である.参加者は6人と聞いている.
今日はすでに2月24日である.出発日まであと何日もない.それなのにまだ何の準備もしていない.まあ,パスポートはあるし,平素の山旅で使っている道具で大体の所は揃っているので,そうバタバタすることもないが,少々,慌て始めている.
■これからどうしよう…嗚呼
…とはいえ,つい先日,私は自分が所属する絵の会から,電話で督促を受ける.
”4月の展覧会に出品する絵の題名を支給教えて下さい…”
とのこと.
私は4月の展覧会に水彩画3作品を出展したいと思っている.そのうち1枚は何とか完成しているが,残りの2枚はやっと下書きがすむかすまないかの段階である.こんなに作業が滞っているのに,のんびり海外などへ行っていて良いのかなと不安になる.
それに…
3年契約で 某大学の研究員をやっているが,今年4月からは年目.これまでの成果を集約しなければならない.こちらも,もう一人の私から早く纏めろと叱咤されている.
”さあ,どうしよう?”
私のドタバタ人生は,いくら年を取っても終わりそうもない.
私は,幸か不幸か,いつも何かに追われながら,息をしている.嗚呼!
今回の旅行記も,”嗚呼”というため息で終わる.
(完)
「ブランカ山群トレッキング」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ac14bd1d44b99a378555e26864f76b7
「ブランカ山群トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9e3ba704d9bf4f7278473747420c4534
[参考資料]
ペルー周遊記(ピスコ山登頂);インデックス
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f78082280c7a6bb87b1810478b6786ea
お断り;
これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
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アンデス・ブランカ山脈紀行;エピローグ(2);新たな旅のプロローグ
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