<モミジ坂の紅葉>
尊仏山荘の「みゃ~君」がピンチの丹沢;塔ノ岳(今年33回目)
(単独山行)
2016年12月3日(土) 晴
■常連さんと一緒に大倉から歩き出す
このところ,土曜日に丹沢塔ノ岳へ出掛けるのは余り苦にならなくなった.やっと私の日常生活の中に抵抗なく組入れられたのかもしれない.それに,今朝は,この時期にしては案外寒くなく,起床するのにも,それほどの抵抗感はなかった.
毎度,塔ノ岳に出掛ける標準パターンに沿って,自宅から小田急線渋沢駅まで移動する.渋沢駅に到着する頃,ようやく東の空が白み始める.今日は大倉行バス停の列の2番目.バスの時間まで30分以上の待ち時間がある.寒い.
6時40分,大倉行臨時バスが出る.満員.臨時バスと1番バスに乗り合わせた常連さんは,毎日登山のTGさん,MGさん,AIさん,IIJさん,KIさん,MTさん,MNさんなど.
■私は遅速
7時04分,多数の常連さんと一緒に,バス停大倉から歩き出す.
バス停大倉から登山口までは,自動車が通る舗装道路だが,見かけによらず結構な登り坂である.私にとって歩き出し直後の登り坂は結構辛い.だから必然的にノソノソ歩きなってしまう.その結果,一緒に歩き出したはずの常連さんの後ろ姿が見る見るうちに遠ざかっていく.
<7時07分,歩き出した直後> <7時10分,もうこんなに離れてしまう>
■登山口から登山道へ
7時12分,登山口を通過する.私の前を行く常連グループの後ろ姿は米粒ほどになり,やがて見えなくなる.
私の心の中では,ちょっと焦りがあるが,ここで速度を上げるとあとでバテるのは目に見えている.せめて丹沢ベースを過ぎる頃までは,スローペースを維持することにする.
<常連グループが登山口を通過する> <杉林では常連はぐっと遠くなる>
■朝日が眩しいトラバース道
7時22分,丹沢ベースを通過する.この辺りの登山道には,大きな石をビッシリと敷き詰められている.今日は.石の表面が濡れていて少々滑りやすい.
この辺りまで来ると,私の身体も登山に少し馴れ,呼吸も楽になる.
”それでは,そろそろ…”
ということで,同じピッチの歩行だが,歩幅をいくらか大きめにして歩き始める.これでやっと先行している常連グループとの間隔が少しずつ縮まっていく.
7時27分,朝日が横から射し込むトラバース道に入る.歩いていても実に気持ちの良いところである.この辺りでやっと常連グループの末尾に追い付く.
7時32分,観音茶屋を通過する.この辺りでやっと常連グループに追い付く.
<朝日が射し込むトラバース道>
■見晴茶屋
7時49分,見晴茶屋に到着する.朝日を浴びて見晴茶屋の建物が光って見える.茶屋の前から少し霞が掛かった相模湾が朝日を反射していぶし銀色に光っている.
私は何時の間にか先頭を行くNMさんとAIさんの後ろの3番手で歩いている.
<駒止茶屋>
■見晴階段
見晴階段に差し掛かる.真横から朝日が射し込んでいる.相変わらず沢山の登山者の後ろ姿が写っている.私のすぐ前にはNMさんとAIさんが居られる.私は,
”階段を登る速度がちょっと速いかな…”
と思いながらも,ちょっと無理をして,お二人の速度に合わせて階段を登り続ける.
<見晴階段>
■モミジ坂から一本松へ
ようやく見晴階段を登り切って,モミジ坂に差し掛かる.相変わらず戦闘のお二人の歩行速度が速いので,私には着いていくのがやっとである.
モミジ坂のモミジがほどよく紅葉していている.
先頭のお二人について登るのは結構シンドイ.ジリッ,ジリッとお二人と私の間隔が広がる.
8時05分,一本松を通過する.このとき,先頭のお二人と私との間の距離は15メートルぐらい.
大倉から一本松までの所要時間は1時間01分.このところ1時間15~20分掛けてユックリ登っているのに比較すると大分速い.このままだと塔ノ岳山頂付近で失速する可能性がある.
<モミジ坂>
■駒止階段
やがて駒止階段に差し掛かる.
先頭を行くお二人は相変わらず快調である.私との間がまただんだんと開き始める.ついに私の前に,登山者が入ってしまうほどの開きになる.
お二人より1分ほど遅れて,8時19分,駒止茶屋を通過する.
大倉から駒止茶屋までの所要時間は1時間15分.
”ありゃ~っ! 大して速くもないな…”
<駒止階段を登る> <駒止茶屋>
■富士山
堀山の尾根道に差し掛かる.
平らな道に出ると私も元気が出る.歩行速度を速める.先頭のお二人に,
”平らな所は,先に行かせてもらいます…”
”どうぞ,どうぞ…”
で私が先頭になる.
やがて富士山が良く見えるところに到着する.ここで暫く立ち止まって何枚かの写真を撮る.
<堀山の尾根道から富士山を望む>
■影法師と小草平
8時28分,堀山の道標前を通過する.ここから暫くの間は緩やかな下り坂が続く.もちろん,こういうところでは歩行速度を速める.
下り坂がそろそろ終わって,小草平手前の上り坂に差し掛かる頃.登山道の自分の影法師が写っている.私は面白がって自分の影法師をデジカメに納める.
”なんだ,お前か! 私の体内に巣喰っていて,ときどき私に茶々を入れるのは…”
と影法師に話しかける.
そんなことをしながら,
”俺って,本当にバカタレだな…自分の影の写真を撮るなんて,まるで俺は子どもだな…”
堀山の水平道で少し飛ばして歩いたので,これまで一緒に歩いていたNMさん,AIさんと私の郷里が大分開く.逆に,小草平前の登り坂で,私より前を歩いているKIさんとMTさんとの感覚が狭まり,8時35分に小草平に到着する.
小草平にある堀山の家の玄関にぶら下げてある温度計は12℃を指している.今日は登山にはちょっとばかり高温のようである.
<自分の影法師> <小草平手前でKIさん,MTさんに追い付く>
■小草平(堀山の家)からの富士山
小草平のベンチには数名のグループが休憩を取っている.人混みをかき分けて,富士山の写真を撮る.
小草平でちょっとだけ休憩を取って,後続の常連グループを待とうかとも思ったが,ここから先,花立山荘までの急坂は,私にはどうせユックリとしか登れないことが分かっているので,敢えてここで待っている必要もなかろう.坂の途中で追い付かれるに決まっている.
”ならば,自分の体調に合わせて,登り続けるサ”
<堀山の尾根道からの富士山>
■萱場平
小草平から先の坂道は,疲労しないように気を付けて,ごくユックリの速度で登り続ける.今日の気温は登山には少し高いが,まあ快適である.
私はノソノソと一人登山を続けて,8時55分,萱場平に到着する.1週間前の土曜日には,この辺りは雪だらけだったが,今日は日が当たってポカポカしている.
足許は幾分泥濘んでいるところもあるが,概ね快適である.
前方には雲が少し見えるが,青空が広がっている.
<萱場平>
■花立山荘
階段道とガレ場を登り続けて,9時11分,後七分坂(花立階段)に到着する.
毎度のことながら,階段の上り口から見える富士山を期待していたが,残念ながら,今日は,何時の間にか雲が湧いていて,富士山は見えなくなっている.つい先ほどまで良く見えていたのに残念.
階段下からの富士山の写真は諦めて,階段を登り始める.階段の上を見上げると登るのがイヤになるので,足許ばかり見ながら,無念無想,ひたすら惰性で登り続ける.
後七分坂を,キッチリ7分掛けて,9時18分に花立山荘に到着する.
山荘前のベンチには,いつも通りに,沢山の登山者が休憩を取っている.富士山は残念ながら雲の中である.
山荘を覗くと,小屋番のカナブンさんが居られる.
「やあ,おはようございます.取りあえず山頂まで行ってきます」
と挨拶をしてから,花立山山頂を目指して登り続ける.
大倉から花立山荘までの所要時間は.2時間14分.小草平から43分掛かっている.どちらももう少し速いラップで登りたいものだ.でも,まあ,これで大倉から塔ノ岳山頂まで3時間は掛からないことは確実になる.
<後七分坂> <花立山荘>
■花立山荘
花立山荘から先の階段道が,私には大倉尾根で一番きついところである.ここを越えれば,塔ノ岳山頂までは大してきついところがないので,
”あと少し,あと少し…”
と自分に呪文を掛けながら登り続ける.先ほどまで見えていた富士山はもう雲の中,辺りの眺望は殆ど利かなくなっている.
9時28分,漸く花立山山頂を通過する.花立山荘から10分もかかっている.”こりゃ~,ノロ過ぎるなぁ”と思いながらも,ここまで登ると,"ヤレヤレやっと感”で元気が出る.もう塔ノ岳山頂までは楽勝だ.
<花立山山頂>
■金冷シとチャンピョン
9時34分,金冷シに到着する.
丁度そのときに,下山してくるチャンピョンとすれ違う.時を同じくして,私の後ろからMGさんとNMさんが,いつの間にか私に追い付く.
<金冷シでチャンピョンとすれ違う>
■塔ノ岳山頂
金冷シで私に追い付いたNGさん,NMさんと一緒に塔ノ岳山頂を目指す.ところがお二人の歩行速度が私の経済速度より少し速いので,私は自嘲し絵,直下の木階段付近からお二人に先に行ってもらう.
その後はお二人と私の間の距離はだんだんと開いていく.私が最後の木階段を3分の2ほど登ったときには,すでにお二人は山頂に到着している.
9時48分,私もお二人より1分遅れで塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は6℃.風はないがちょっと寒い.
山頂で,私がお二人と雑談をしていると,程なくMTさん,AIさんが山頂に到着する.
今日の大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は2時間44分.花立山荘からは30分.まあ,リハビリ中の私には,この程度のラップで我慢しなければ…
<塔ノ岳山頂>
■尊仏山荘;ネコがピンチ
私はNMさん,MTさんと一緒に尊仏山荘を訪れる.先客は3人ほど.小屋番はWBさん.TYさんのお二人.
何時もの通り,客室の角の席にMTさん,NMさんと一緒に座る.私は300円也のお茶を所望する.お茶を飲みながら3人で雑談をしていると,程なくTTさんが到着する.
何時ものように華伊達美弥雄さん(みゃ~君のこと)が客室に居るが,ここ数日来,どこか具合が悪いらしく,痩せてグッタリとしている.
このネコも御年18歳.人間に換算すれば多分90歳代だろう.成り行きが少々心配である.
<元気がない「みゃ~君」>
■一足先に下山開始
昨年,右膝の半月板損傷をしてから,下り坂は慎重に下りることにしているので,とにかく下りは時間が掛かる.私は皆さんより一足先,10時22分に下山開始である.
塔ノ岳山頂は,私が到着してからほんの30分程度しか経過していないのに,沢山の登山客で一杯である.登山客の間を縫うようにして下山口へ向かう.
山頂から下り始めて程なく,登って来るISIさんとすれ違う.
その後は,顔見知りの方とお会いする事も亡く,一人でノソノソと下り続ける.
10時47分,花立山荘を通過する.その後も順調に下り続けて,11時07分,萱場平を通過する.
■堀山の家
11時22分,堀山の家に到着する.
私は,秋に開催された神奈美展出品作品の絵はがき版を女主人のなっちゃんにお渡しする.神奈美展開催案内を掲示して頂いたお礼である.
250円也のトマトジュースを所望する.
<花立山荘> <トマトジュース>
■三人旅
11時30分,ISIさんとNMさんが小草平に到着する.ここからは3人一緒に下山し続ける.
11時47分,駒止茶屋を通過する.駒止階段を超スローで下山する.12時丁度に一本松を通過する.途中で,TGさんに追い付く.ここか私とISIさんとNMさんとの距離がちょっと開く.
12時09分,見晴山荘を通過.雑事場ノ平のベンチに座って,ISIさんとNMさんが到着するのを待つ.ここからはまた3人一緒に下山し続けるが,高原の家分岐手前で,ISIさんが,
「…ここからは平常の速度で下山します…」
と宣言.ISIさんは持ち前の高速で下山し始める.ISIさんと置いてきぼりの2人との間はたちまちの内に開いてしまう.
12時08分,観音茶屋前を通過する.今日は女主人が居られないようである.
12時31分,丹沢ベースを通過する.このとき,前方30メートルほど先に,ISIさんの後ろ姿が見え始める.克董窯手前で舗装道路になる.ここまで下れば私も全速力で歩けるので歩行速度を上げる.登山口付近の美しい紅葉を見上げて写真を撮った後,急ぎ足で下って,ISIさんに追い付く.
<登山口付近の紅葉>
■無事下山
12時40分,無事,バス停大倉に到着する.
下り所要時間は堀山の家での休憩時間を含めて,2時間15分.
”ちょっと,速歩すぎたかな,もう少し慎重に下山しなければ…”
とチョッピリ反省する.
多数の常連の皆様と一緒に大倉発13時10分の路線バスに乗車する.バスは結構立ち席が出るほどの混雑である.
渋沢から小田原駅を経由して,15時少し前に無事帰宅する.
<ラップタイム>
7:04 大倉歩きだし
7:32 観音茶屋
7:49 見晴茶屋
8:19 駒止茶屋
8:35 堀山の家
9:18 花立山荘
9:34 金冷シ
9:48 塔ノ岳山頂着
10:25 〃 発
10:22 金冷シ
10:47 花立山荘
11:23 堀山の家(11:30まで後続を待つ)
11:47 駒止茶屋
12:09 見晴茶屋
12:28 観音茶屋
12:40 大倉着
[山行記録]
■水平歩行距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1,269m
■上り所要時間(休憩時間込み)
大倉発 7:04
塔ノ岳山頂着 9;48
(所要時間) 2時間44(2.73h)
水平歩行速度 7.0km/2.73h=2.56km/h
登攀速度 1,269m/2.73h=465m/h
■下り所要時間(休憩時間込み)
塔ノ岳発 10:25
大倉着 12:40
(所要時間) 2時間15分(2.25h)
水平歩行速度 7.0km/2.25h=3.11km/h
下降速度 1,269m/2.25h=564m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/3ba102570396d9ddb3bfc92d968e8eea
「丹沢の山旅」の次回の記事
(なし)
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尊仏山荘の「みゃ~君」がピンチの丹沢;塔ノ岳(今年32回目)
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