<花立山山頂からの富士山>
濃い霧を抜けると青空だった丹沢;塔ノ岳(今年18回目)
(単独山行)
2016年7月23日(土) 曇(濃い霧)・山頂は晴
■夜明けがちょっと遅くなった
何時ものように4時10分に家を出発する.
道路は濡れている.辺り一面に霧が掛かっている.この時期にしては,気温はそれほど高くないようである.ただ,夏至から日時が経過しているので夜明けが大分遅くなった.まだ夜が明けきっていない.
何時ものように大船から東海道本線で小田原へ,小田原から小田急電車で渋沢へ出る.
これまで毎週土曜日には大倉行壱番バスの前に,臨時バスが出ていたが,今朝は臨時バスはナシ.
1番バスに乗り合わせた常連さんは,毎日登山のTGさん,TDさん,KMさん,TNさん,IWさん,KIさん,MTさん他多数.7時丁度に大倉に到着する.
7時05分,大倉から歩き出す.
私はまだリハビリ登山中.まだまだ体力は回復していない.終始ユックリマイペースで登りたいので,敢えて独りで登山するつもりである.
先週の土曜日に比較すると,気温は多少高めだが,湿度が少し低いらしく,少しばかり歩き易いようである.ただ,路面はベットリと濡れている.どうやら山ヒルには気を付けないと行けないようである.
大倉を歩き出してすぐに,同じバスに乗車していたYDさんに追い抜かれる.
■路面が濡れ霧が深い
電車が藤沢辺りを通過するときは,朝の太陽がキラキラと照りつけていたが,何時の間にか曇り空になっている.何だか鬱陶しい天気である.ただ,いくらか涼しく感じるのが嬉しい.
手術を受けた後の私は,特に出だしを超ユックリペースで歩かないと後が続かなくなる.沢山の登山者に追い越されながら,ノソノソペースで登り続けて,7時12分にようやく登山口を通過する.
7時32分,ようやく観音茶屋を通過する,まだ路面は濡れていてベタベタである.私は汗をかかないように注意しながら,ごくごくユックリペースで登り続ける.観音茶屋からジグザグの急坂になるが,相変わらず路面はベットリと濡れている.
7時52分,見晴茶屋を通過する.
<見晴茶屋から霧の相模湾を望む>
■見晴階段
見晴山荘を過ぎて,見晴階段に差し掛かる.例によって,見晴階段を見上げた写真を取る.先週の土曜日と同じように,階段全体に濃い霧が掛かっていて,階段の上の方は殆ど見えない.
今日も気温はかなり高そうだが,先週の土曜日に比較すれば,いくらか登りやすそうである.とはいえ,やっぱり怖いのは熱中症に罹ることである.私は体力に余裕を持たせて,出力80パーセント程度で登り続けようと自分に言い聞かせる.
見晴階段を登り切ってモミジ坂に差し掛かる.私は同行者に左右されずにマイペース登山をしたかったので,丹沢ベース付近から私の後ろに居られた方に,先に行ってもらう.
<霧の見晴階段>
■駒止茶屋
8時10分,一本松で,後ろから来られたTGさんに追い抜かれる.
大倉から一本松までの所要時間は,1時間05分.体力が落ちている今の私なら,まあこんな所だろうと思う.
やがて駒止階段に差し掛かる.この階段を良い調子になって登ると後でバテるのは必定.心してゆっくりと登る.
8時26分,下山してくるKSさんとバッタリ.
「やあ,やあ,FHさん…山頂は晴れていましたよ.花立を過ぎる頃からだんだんと霧が深くなりました…」
とのこと.
例によってKSさんから元気を貰って登り続ける.
8時29分,漸く駒止茶屋を通過する.
大倉からの所要時間は1時間24分.ちょっと時間が掛かりすぎのようだが,まあ,やむを得ない.
<一本松上の平坦地>
■堀山の尾根道
その後,暫くの間,TGさんの後を付けながら,大倉の尾根道を歩き続ける.相変わらず濃い霧が掛かっているが,さすがにここまで登ると涼しくなる.深呼吸をしながら,気分良くマイペースで歩き続ける.
晴れていれば富士山が良く見える場所を通過する.ここでも儀式として霧に隠れて全く見えない富士山の写真を撮る.
<晴れていれば富士山が良く見える場所>
■小草平(堀山の家)
堀山の道標付近で,後から来られたNGさんが私に追い付く.
8時50分,ようやく小草平に到着する.小草平のベンチでは数名の登山客が休憩を取っている.
朝が未だ早いため,堀山の家は開店していない.
堀山の家の玄関に掛けられている温度計は17℃.ジッとして居れば涼しい気温である.
ここでも休憩は取らずにそのまま登り続ける.
<堀山の家>
■萱場平
小草平から先は完全な独り旅である.だれにも気兼ねせずに,マイペースで登ることに専念できる.とにかく,シンドイのはご免だ.
沢山の若者に追い抜かれながら,9時12分,やっと,萱場平に到着する.手術前の体力があれば,もう花立山荘を通過しても良い時間である.
”一旦落ちてしまった体力を元に戻すのは並大抵なことではないな…”
と実感しながら,萱場平を通過する.
辺りには相変わらず濃い霧が立ちこめている.
<萱場平>
■花立山荘
9時32分,後七分坂に到着する.晴れていればここからの富士山の眺めがとても良いが今日はダメ.
シンドイなと思いながら,階段を1段,1段と丁寧に登り続ける.階段の途中でカメラマンのMMさんが,
「この辺りが一番しんどいところですね…」
と言いながら私を追い越して行く.
9時42分,ようやく階段を登り終えて花立山荘に到着する.元気なときは7分で登っていた階段を,実に10分も掛けて登ったことになる.
大倉から花立山荘までの所要時間は,実の2時間38分も掛かっている.元気なときなら,塔ノ岳山頂まで到着している時間である.
小草平から花立山荘までの所要時間は52分.ここも元気なときは40分で登っていたところである.
体力の減退は実に惨めだが,これも致し方ないことだと諦めるしかない.
山荘前のベンチでは,何時ものように数名の登山客が休憩を取っている.
<花立山荘>
■花立山
気が付くと,花立階段を登っている間に,雲の上に出たらしく,何時の間にか切りがなくなっている.
花立山荘まで登ってしまえば,もう塔ノ岳山頂も間近である.
私はユックリと花立山を登り続ける.
9時51分,荷物を背負って下ってくるチャンピョンとすれちがう.例によって,
「やあ,FHさんですね…頑張ってね…」
と私に挨拶しながらすれ違う.
階段を登り終えてガレ場に入る.
上空には青空が広がり始める.鍋割山稜の向こうに富士山が見え始める.早速富士山の写真を何枚か撮る.
9時50分,花立山山頂を通過する.
<花立山から雲間の富士山を望む>
■見応えのあるホタルブクロ
花立山を越えると,多少の起伏がある尾根道になる.
気温はまだ高そうだが,湿度が比較的少ないらしく,体感的にはかなり涼しい.
先ほどから,路傍のあちらこちらで咲くホタルブクロが綺麗なことに気が付いている.いくら花オンチの私でも,今,ホタルブクロが見頃な時期なことぐらいは気が付く.さっそく,ホタルブクロを入れた風景写真を何枚か撮る.
”そういえば,最近,シカに出会うことがなくなったな…”
シカが沢山居た頃は.ホタルブクロなど見かけたことがなかったような気がしている.
<ホタルブクロが咲いている風景>
■金冷シ
10時00分,やっと金冷シを通過する.あと山頂までは惰性で登る.
谷間から湧き上がる雲が近場の山稜に纏わり付いている.雲の様子が綺麗なので,立ち止まって写真を撮る.
カメラマンのMMさんが私に追い付く.
「…雲の絡み具合が丁度良いね…」
と言いながら,写真を撮っておられる.
金冷シから先は,ちゃんと歩こうという意欲も失せ,ただ惰性で登り続ける.
<雲が棚引く眺望>
■塔ノ岳山頂
塔ノ岳山頂直下の階段で,下山してくるTGさんとYDさんのお二人とすれ違う.さらにその先の山頂直下でNGさんともすれ違う.
「私も山頂でちょっと休憩してから,(大倉発)13時11分のバスに間に合うように下山します…」
とNGさんに挨拶する.
10時22分,やっと塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は20℃と高い.
山頂には沢山の登山客が休憩を取っている.その中にTNさん,TNさん(女性),KZさんが居られる.
今日の大倉から塔ノ岳までの所要時間は3時間28分.わずか2~3年前より1時間も余計に掛かっている.花立山荘からの所要時間は30分.こちらはまあまあのラップである.要するに大倉から花立山荘までのラップが異常に長いということだ.でも,まあ,熱中症にもならずにとにかく,無事に山頂まで登れたことで良しとしなければ…と,気を取りなおす.
「…先ほどまで,富士山が良く見えていましたよ…」
とTN(女性)さんが私に教えてくれる.
暫くすると,TNが,
「…XX(花の名前,利いた途端に忘れた)の写真を撮りに,(キレット方面へ)行ってきます…」
とのことで出掛ける.
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<塔ノ岳山頂からの眺望>
■萱場平へ
10時30分,単独で下山しようと思って,近場に居られる方に,
「…先に下山します」
と挨拶して,下山し始める.
山頂直下で,Isiさんとすれ違う.
私は単独で下山する積もりだったが,KZさんが私の後に続いている.
10時58分,花立山荘を通過する.
花立階段を慎重に下ってから,ガレ場の下り坂に入る.ガレ場もマイペースで一歩一歩慎重に下り続ける.
花立山荘と萱場平の中間点で,TGさんに追い付く.
「…私,13時40分のバスに乗りますので,先に下ってください…」
ということなので,先に行かせてもらう.
11時18分,萱場平を通過する.沢山の若い人達の登山グループとすれ違う.
その後もマイスピードで下山し続ける.
■堀山の家
11時30分,小草平に到着する.相変わらずベンチでは沢山の登山者が休憩を取っている.
堀山の家に立ち寄ろうか,どうしよう…,と思っていたときに堀山の家の女主人と目が合ってしまう.私はちょっとだけ立ち寄ることにする.
小屋に入って冷たいジュース250円也を賞味する.火照った身体に冷たいものは実に美味しい.
11時32分,堀山の家を出る.
小屋の外でKZさんが私を待っている.申し訳ないことをした.丹沢の常連の間では,各自自由行動が減速なので,こんなときに待つということは”まず”しない.私は申し訳なく思って,
「待って頂いたんですかスミマセン」
丁度そのとき,下山してくるKIさんとバッタリ.KIさんが,
「…今度,鎹(カスガイ)を持ってきて下さいよ…」
と私に言う.
実は,大倉尾根で拾った鎹が数十本私の手許にある.いつかKIさんにお渡しして,道路普請に使って貰おうと思っていたものである.ただ少々重いのが困ったもの.でも,KIさんに役立てて貰えるなら本望である.
「…では,今度の土曜日に,堀山の家に届けておきます…」
■観音茶屋
11時47分,駒止茶屋を通過する.
つづいて,11時58分,一本松を通過して,モミジ坂に差し掛かる.ここは下りやすい坂道である.リズムに乗って快調に下る.
12時08分,見晴山荘に到着する.
気が付くと,私の後ろに居たはずのKZさんが見えない.2~3分待っていたが,現れないので,マアイイカで,単独行を続ける.
12時24分,観音茶屋に到着する.
茶屋を覗くと,MGさん,YDさん,ImIさんが居られる.私もジョイン.本当は氷水を飲みたかったが,それだけの時間もなさそうなので,サイダーを所望する.
ImIさんとは,久々のご対面である.話が弾む.
「…TGさんとどの辺りで会いましたか…」
「萱場平の手前です.(TGさんは)13時40分のバスに乗車すると言っていましたよ…」
<観音茶屋>
■小田原経由で無事帰宅
12時32分,観音茶屋を出発する.
MGさん,YDさん,ImIさん,KZさんと御一緒する.何時もの速度で下山し続けて,12時52分に大倉に到着する.
塔ノ岳山頂から大倉までの下り所要時間は2時間20分.ちょっと遅い感じもするが,2ヶ所の山小屋に立ち寄っているので,まあ,こんなものかと納得.
NGさん,YDさんはのお二人は,12時40分のバスに乗るという.私は少々雑務があるのでなるべく早く帰宅したい,そこで一足先に13時11分のバスに乗車する.
巣部沢発13時32分の下り電車に乗車して小田原へ,KZさんも一緒である.
電車が小田原駅に到着したときに,KZさんを見失う.
「…まあ,いいか…」
で単独行動に切り替える.
駅ビル内の小田急ストアで買いたいものがあったので,ちょっと立ち寄る.
買い物済ませてストアの外に出ると,KZさんが私を待っている.またまた失礼をしてしまった.塔ノ岳常連流の自由行動が身についてしまっている私は恐縮するのみ.
小田原から東海道本線経由で大船へ.大船からは路線バスを利用して,15時頃,無事帰宅する.
こうして今年18回目(胆石症リハビリ登山10回目)を無事終える.
熱中症にもならずに無事登山を終えただけでもハッピー,ハッピーである.
<ラップタイム>
7:05 大倉歩きだし
7:32 観音茶屋
7:52 見晴茶屋
8:28 駒止茶屋
8:50 小草平(堀山の家)
9:42 花立山荘
10:00 金冷シ
10:22 塔ノ岳山頂着
10:38 〃 発
10:58 花立山荘
11:30 小草平(堀山の家)(11:32まで休憩)
11:47 駒止茶屋
12:08 見晴茶屋
12:24 観音茶屋(12:32まで休憩)
12:52 大倉着
[山行記録]
■水平歩行距離 7.0km
■累積登攀下降高度 1,269m
■登り所要時間(休憩時間を含む)
大倉発 7:05
塔ノ岳山頂着 10:22
(所要時間) 3時間28分(3.47h)
水平歩行速度 7.0km/3.47h=2.01km/h
登攀速度 1,269m/3.47h=365.7m/h
■下り所要時間(休憩時間を含む)
塔ノ岳山頂発 10:38
大倉着 12:52
(所要時間) 2時間20分(2.33h)
水平歩行速度 7.0km/2.33h=3.00km/h
下降速度 1,269m/2.33h =544.6m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/81674d059af12779d1cb1dc14545eba4
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/a56b18c1506b9f5da66e559823b6f003
お断り;
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濃い霧を抜けると青空だった丹沢;塔ノ岳(今年18回目)
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