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Channel: 中高年の山旅三昧(その2)
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早春の信州(2);屋代・松代周遊

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                             <松代の象山神社>

       早春の信州(2);屋代・松代周遊
            (独り旅)
     2016年3月21日(月)~22日(火)

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e930636064d9cbc93b81636b8cee03dd

第2日目;2016年3月22日(火) 晴

<屋代経由で松代へ>

■早朝実家を出発
 昨日(3月21日),亡姉の四十九日法要を済ませた私は,まだその日の内に鎌倉の自宅に帰れたが,何となく故郷を離れるのが辛くなり,小諸の実家に宿泊した.
 そして今朝を迎える.今日一日を有効に使いたい私は,実家の人達がまだ起き出さない内に,そっと実家を抜け出して,小諸駅に向かう.
 実は,早朝に実家を飛び出したものの,このまま北陸新幹線に乗って帰宅するか,それともしなの鉄道,JR関東バス,信越本線,湘南新宿ラインか上野東京ラインを使って帰るか,あるいは小諸から新宿までJR関東バスで帰るか,大いに迷う.それに早朝の懐古園を散策するのも良いな…
 迷っている内に,
 ”そうだ! 折角だから松代,須坂を一回りしてみよう…”
と咄嗟に思いつく.
 …というのも,来月,街道歩きの仲間達と一緒に善光寺街道を歩くことになっていて,そのコースの中に松代を訪れようかと思案している最中だからである.

■懐かしい車窓風景
 そうと決まったら善は急げである.
 私は,しなの鉄道下り一番電車小諸6時12分発長野行の電車に乗車する.横須賀線を走っていた旧型車両の2両編成である.
 通勤時間帯よりやや早いためか車内はそれほどの混雑していない.
 旧制中学から新制高校までの6年間,私は小諸から上田まで汽車通学をしていた.車窓の風景も実に懐かしい.
 列車が小諸郊外に出ると,浅間山連山が朝日を浴びて輝いているのが見える.右から順に剣ヶ峰,前掛山,牙山,黒斑山,高峯山である.

<小諸近郊から浅間山連山が見える>

■戸倉駅で下車
 6時32分上田駅に到着する,青春時代に通学した上田はとても懐かしい.上田で下車したくなる気持ちを抑えて乗り続けて,6時49分,戸倉駅に到着する.
 来月の街道歩きは,2泊3日の予定である.その間,上田か戸倉にある宿泊施設で連泊したいなと思っている.連泊の候補地,戸倉がどんなところかを肌で実感したいので.とにかく戸倉で下車してみる.
 下車した第一印象は,駅前の広場がやけに狭くて,タクシー乗り場だけで,バス停がないこと.目の前の温泉場を示す巨大なゲートがあり,その先に千曲川が流れている.駅前広場には,どこかの旅館の送迎バスが1台停車している.
 私は駅待合室に置いてある缶根案内やパンフレットの類を1式取ってから,八代駅に向かうことにする.
 
<早朝の小諸駅>                            <戸倉駅>

■屋代駅
 戸倉7時06分始発電車に乗車する.通勤客が沢山乗車するが,東京近郊の通勤電車ほどの混雑ではない.
 7時13分,屋代駅に到着する.実は近年まで屋代から松代経由で須坂まで長野電鉄の電車が通っていた.残念ながら,今は廃線になってしまった.
 私が屋代で下車した理由は,屋代から松代まで谷街道沿いのバスに乗ってみたかったからである.
 屋代駅前広場も戸倉同様に狭い.雰囲気も良く似ている.
 広場の向かって左側に小さなバス停がある.松代行のバスがあるかなと思いながらバス停に近付く.丁度そのとき居合わせた男性が,突然,
 「…7時25分に発車します…」
と私に言う,この男性,バスの運転手のようである.
 「松代行きですか…?」
 「はい,そうです.」
 時刻表を見ると,松代行のバスの本数はかなり少ないようである.
 とにかくバスに乗車する.乗客はたった5名.
 バスは谷街道沿いの田園地帯を走る.殆どが歩道のない2車線道路である.
 谷街道については,事前に予習していたので,外の景色を見ていると,大体どの辺りを通っているか見当がつく.
 途中,雨宮宿,雨宮の渡しを通過し,妻女山を右手に見ながら,8時05分,旧松代駅前に到着する.屋代から松代までのバス代は400円.
 駅前広場は屋代駅や戸倉駅に比較すると少し広いが,やっぱり閑散とした雰囲気である.旧駅舎の斜め左前にバス停がある.須坂行のバスは,ここから発車するようである.
 
<松代行バスの車内>                           <旧松代駅前>

<松代早廻り>

■早巡りルート

←クリック拡大

■地図なし案内資料なし
 私は旧松代駅で松代の観光案内などを入手したら,すぐにバスで長野か須坂に向かうつもりだったが,旧松代駅の駅舎には観光案内の類は一切置いてない.
 駅舎の一角に観光案内所がある.ところが9時にならないと案内書は開かない.入口にガラス窓から中を覗くとパンフレット類が何種類かあるようだ.是非,入手したい.でも,案内書が開くまで,まだ小一時間ある.
 案内所前のベンチに座って,ボンヤリ待っていても仕方がないので,駅周辺だけでもブラブラ歩きしてみようかと思う.
 私が松代を訪れるのは今回が初めて.しかも思いつきで松代に来たので手許には地図も資料もない.行き当たりバッタリで歩くしかない.
 ”まあ,いいや…その辺りを適当に散歩しよう”

■松代藩鐘楼
 駅前の道を,当てずっぽうで,東へ向かう.すぐに三叉路に突き当たる.たまたま三叉路の左手から通勤者が次から次へと歩いてくる.私は通勤者に逆らうように左折する.すると,すぐに狭い路地風の道が鍵の手に左,右と曲がる.何処でもいいやという気持ちで,適当に先へ進む.
 8時07分,偶然,松代藩鐘楼に到着する.
 立派な鐘楼である.傍らの説明板の記事によると,佐久間象山が日本で初めて電信機を作って,ここで発信したという.日本電信発祥地である.

<松代藩鐘楼>

■縣宮稲荷大明神
 8時12分,木町という通りに突き当たる.
 ”どっちへ行こうか,まあ,いいや”
で右折する.
 8時13分,右折してすぐ右手にある縣宮稲荷大明神を詣でる.

<縣宮稲荷大明神>

■大英寺
 木町通りをさらに西へ進んで最初の交差点を左折して南へ向かう.勿論,当てずっぽうである.
 8時12分,大英寺という寺に到着する.本堂は工事中のようである.後で入手した資料によると,山号は皓月山.真田幸之夫人大連院の霊屋があるという.
 工事中なので参拝は省略する.

<大英寺> 

■寺町商家のある通り
 松代市内にはあちこちに案内地図が掲示されている.これらの地図で現在地を確認すれば,事前に地図など用意しなくても,適宜廻ることができるようである.さすがに観光に力を入れている街は違うなと感心しながら歩く.
 街角の地図を頼りに大英寺を廻り込むようにして,寺町商家に向かう.
 白壁の建物が建ち並ぶ趣のある通りである.
 8時28分,寺町商家に到着する.中を見学できるようだが,まだ時間が早いので開いていない.

<寺町商家のある通り>

■證蓮寺
 8時29分,證蓮寺に到着する.
 案内板の記事によると,真言宗大谷派.山号白鳥山報恩院.本尊は阿弥陀如来である.これ以上の情報は今のところない.

<證蓮寺>

■本誓寺
 證蓮寺と道路を挟んで反対側に本誓寺がある.ここも真宗大谷派の寺院である.院号は新田院真田園.

<本誓寺>

■松代まちあるきセンター
 8時40分,木町通りに戻る.道路の反対側に松代まちあるきセンターがあるが,開館時間が9時.まだ開いていない.
 軒下に六文銭の暖簾が掛けてある.
 木町通りを西へ歩いて,8時45分,再び縣宮稲荷大明神前に戻る.


<松代まちあるきセンター>

■宮坂酒造前で左折
 松代郵便局前を通過して,8時50分,宮坂酒造に到着する.ここにも案内図や土産物販売所があるようだが,まだ開いていない.
 宮坂酒造の角に象山地下壕,象山記念館などの大きな案内標識が立っている.この標識に釣られて,左折する.
 ここから極々緩やかな登り坂が続く.
 
<宮坂酒造>                                <大きな案内版>

■象山神社
 街かとの案内板を頼りに,8時59分,象山神社に到着する.広大な敷地と立派な社殿の神社である.案内板の記事によると,社殿は昭和13年に建立されたもの.
 神社の入口左手に佐久間象山誕生地旧邸跡がある.

<象山神社>

■恩田重信生家
 時間があれば惠明寺(真田幸道夫人墓),象山地下壕,乾徳寺などを廻って見たいが,そうのんびりもしていられないので,旧松代駅方面に向かう.
 9時09分,恩田重信生家に到着する.立派な門構えの家である.恩田重信は東京薬学専門学校(現明治薬科大学)の創始者である.

<恩田重信生家>

■馬場家長屋門
 9時11分,馬場家長屋門に到着する.
 案内板の記事によると,馬場家は「御国御取締役並びに御聞番役の藩重役」だという.

<馬場家長屋門>

■松代藩文武学校
 9時19分,松代藩文武学校に到着する.入場料400円.時間がないので入らずに通過する.
 ここは藩主真田幸貫が佐久間象山の意見に基づき,藩士の子弟に文武奨励すべく建設を計画,次代藩主幸教のときに造営したという.

<松代藩文武学校>

■松代城跡
 続いて,9時24分,真田邸前を通過して,松代城跡に到着する.
 ここで,9時30分発須坂行のバスに旧に乗りたくなる.ここから旧松代駅へダッシュすることにする.

<松代城跡>

■池田満寿夫美術館
 9時26分,池田満寿夫美術館に到着する.
 玄関先で開館準備をしている係員に,入場料はいくらかを伺う.700円とのこと.
 「…また来ます」
と挨拶そこそこの駅に向かって猛ダッシュ,
 
<池田満寿夫美術館>

■再び旧松代駅へ
 9時28分,旧松代駅に戻る.
 私と同時に須坂行きの回送バスがバス停に到着する.
 発車まで後2分.
 観光案内所に飛び込む.2人の係員がビックリした面持ちで私を迎え入れる.
 「…9時30分の須坂行きバスに乗ります,松代の案内カタログ類一式下さい…」
 「バスにちょっと待ってくれと言いましょうか?」
 「いえ…とにかくそこにあるカタログなど一式,すぐ揃えて下さい…!」
ということで,頂戴したカタログ類一式を受け取ってすぐにバスに飛び乗る.
 バスは,私が乗ると同時に発車する.
                                  (つづく)
続きの記事
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(執筆中)

「関東・上信越の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8b4449afc72834232f3cf463365fd8a9
「関東・上信越の山旅」の次回の記事
(なし)

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